2015年3月12日木曜日

グラムロック化したオフコース「さよなら」を近田春夫先生に聴かせアイドルと行き倒れになった夜。



 そういえば大昔、「オフコース」のトリビュートアルバムにダンボール・バットで参加しないか?という申し出を受けたことがあったのを、棚の奥から出てきたアッコ(和田アキ子)のトリビュートCDのジャケを眺めながら思い出していた。ダンボール・バットが和田アキ子のトリビュートCDに参加したのが2003年。その前後だったと思うが、誰からその話が来てその後どーなったのかの記憶がまるでない(多分「企画」自体立ち消えになったのだと思う)。しかし、それまでの人生においてろくに聴いたことのないオフコースを何度も何度も聴いて新宿ゴールデン街のハズレにある掘っ立て小屋のようなスタジオの中で何度も何度も演奏した記憶はある。しかも、それはアノ有名な「さよなら」とういう曲だった(!)。ダンボール・バットが「さよなら」をやる。想像つきますか皆さん(笑)。しかし、フツーはトリビュートアルバムに参加するからには多少なりともそのアーチストのことが好きだとか影響を受けたとかなにかしらあるものだろうがそれが全く無かった、オフコースに対して。考えようによっては至極失礼な話である。うむ。実現しなくてよかったのかもしれない。「さよなら」がイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」のコード進行に酷似している箇所があるのを発見しスタジオん中でメンバーたちとどよめいた記憶も今となっては懐かしい。で、最終的にオレとしては「さよなら」をグラムロック調に仕立てる構想を持っていた(ハズ)。そう、もしも、近田春夫&ハルヲフォンが「さよなら」を名盤『電撃的東京』(‘78)の中で取り上げていたら・・・的な構想を持っていたのだ、たしか。しかし、その構想も幻に終わったが。

 近田春夫・・・といえば、言わずもがなオレが影響を受けた偉大なミュージシャンの一人である。その近田センセイの2枚目のソロアルバム「星くず兄弟の伝説」('80)を久々に引っ張り出して聴いている。ハルヲフォン~ビブラトーンズ(及び、平山みき「鬼が島」と、ビブラストーンの1枚目)にかけての諸作はとにかくどれも大好きでよく聴いたし、オレはそれらから多大なエキスとエッセンスを吸収し細胞レベルにまで影響を受けている(つもり)。だが、なぜかこのアルバムだけ買った当時からあまりピンと来なくて聴く機会が少なかった。が、先日渋谷のラストワルツで開催した雑誌「トラッシュアップ」とウチのバンド「ダンボール・バット」との共同企画シリーズイヴェント『ニューウェイヴ天下御免』の際に、ウチのステージの直前、DJブースにいた屑山編集長がこのアルバムの中の曲をかけたのを耳にし、いてもたってもいられなくなったのだ。う~む、今改めてじっくり聴いてみると悪くない。悪いはずがあるわけない。オレの耳が未熟だったのだ、多分。すまぬ、我が師よ。このちょっとケーハクなプラスチィックな触感。イケイケかと思えば急にアンニュイな横顔を見せたりする気の配りよう。業界(芸能界)を皮肉った歌詞も近田センセイらしい。タモリもお得意の“インチキ中国語”でゲスト参加している。そのアーバン・グラムロック歌謡とでも形容すべきサウンドは、近田春夫にしか成しえない音。一体、80年当時にこんな音楽やってる奴なんてこの日本で他にいただろうか?(他にいなかったから理解されなかったし売れなかった!)しいて言えば同時代のジュリー(沢田研二)ぐらいだろう(近田さんはジュリーのことを本気でライバル視していたからね!・・・笑)。近田春夫・・・日本のロック、ポピュラーミュージック史おいて、もっとも過小評価されているミュージシャンの一人ではないだろうか?などといまさら改めて声高に言うことでもないかもしれないが、ぜひとも今こそ再評価を!!・・・いやいや、誰も再評価などしてくれなくともオレの中でのその存在のデカさは宇宙的であり、かつ永遠に揺るぎのないものであることに変わりはない。それでいいではないか。ただ願わくば、死ぬまでに一度でいいからお会いしたい。そして、ダンボール・バットのペナっペナな薄っぺらい音の最新アルバムをそっと手渡せたら、と思う。「壊れたカセットはAOR」を果たしてどんな表情を浮かべて聴いてくれるだろうか?ハナで笑われる覚悟はできている。即ゴミ箱行きも喜んで。さあ、COME ON LET‘S GO♪と、近田先生の前で歌いたい。

 雑誌トラッシュアップと我がダンボール・バットとの共同企画シリーズイヴェント『ニューウェイヴ天下御免』が先日の3月7日の回をもって“とりあえず”最終回となった。約2年ちょっとで通算10回(番外編を入れれば11回)続いた。まあ、これで屑山さんも一つ肩の荷が降りたことだろう。マニアックな雑誌の編集長だからさぞかしいろいろとバンドの知り合いも多いだろうし、出演者なんてホイホイ見つかるだろう・・・などと、オレは勝手に一人合点しいい気になっていた。しかし、実情はそんな甘くはなかった。オレのほうから頼み込んで始まったイベントなのに、バンドの知り合いなど皆無のオレは、毎回出演者のセレクションを屑山さんに丸投げしてしまっていた。しかし、その屑山さんも毎回出演者を揃えるのに苦戦していた。今となっては申し訳ないことをしたな、もっとオレにも協力出来ることがあったのではないか?と、反省するのと同時に感謝して止まない。
  シリーズの途中ぐらいからは、トラッシュアップが誌面でアイドル(いわゆる今流行の「地下アイドル」ってやつです)を取り上げるようになるのとリンクするように毎回色々なアイドルグループがバンドに混じって出るようになった。アイドルグループのほうがお客を呼べたりするので頭が上がらなかった。が、正直、最初の頃はアイドルと同じイヴェントに出ることに対して違和感というか嫌悪感のようなものを覚えた。それに「今時」のアイドルっていうやつが全く理解できなかった。しかし、回を重ねるうちにアイドルを間近で目にする機会が増えるとそういう状況にも少しずつ慣れ、アイドルに対する抵抗力というか免疫が出来たのか、嫌悪感のようなものは自然と薄らいでいった。事実、先日の最終回に出てくれた某アイドルグループのステージも、もし3年前のオレだったら多分始まって3分もしないうちに発狂して会場を飛び出していたに違いない。が、その日は最後まで彼女らのステージを冷静に見ることができたし、楽曲に耳を傾ける余裕さえあった。むしろアイドルよりもその追っかけであるムサ苦しい野郎ファン(20代~どー見てもオレより年上のオヤジまで)たちのドスの効いた声援だったり、一糸乱れぬ「振り付け」などのほうに興味を惹かれた。この一見異様な光景が、まさに「今」ということなのであり、「時代」ということなのだろう。うーん、アポカリプス・ナウ。
  なにをやってもダメダメなオレの人生。もう残された道は地下アイドルのプロデュース(もしくは楽曲の提供)しかあるまい。と、また頓珍漢なことを妄想するオレ。「誰かイイ子紹介してくださいヨ」と、本気で屑山さんに頼み込むオレ。アイドルのプロデュースに手を出してあえなく失敗。で、アイドルとともに行き倒れってぇのも悪くないかもしれない平成枯れススキ。嗚呼、南無。

★今度の15日(日)、久々に高円寺UFO-CLUBでライヴやります。是非!!詳細下記。





ニューアルバム情報!
「壊れたカセットはAOR」/ダンボール・バット
6月25日発売
▼告知PV
https://www.youtube.com/watch?v=kthRbBMdY7I
全14曲/1400円+税/
見開き紙ジャケット
作詞作曲・録音・ミックス・プロデュース:AMI/
ジャケ画:逆柱いみり/
CD帯・推薦文:コモエスタ八重樫/解説:岡村詩野、湯浅学/
寄せ書き:小野瀬雅生(クレイジーケンバンド)&大田譲(カーネーション)
ゲスト・ヴォーカル:蒼衣スイミング、市場大介(美人画家)、
Miiss Donutfromアメリコ)
<敬称略>
配給:ブリッジ


 追伸:ダンボール・バットの告知・事務作業を手伝っていただける「ボランティア・スタッフ」募集中(ネット環境に慣れている方。)


★今夜のBGM★
ひなびた山間の温泉のディスコだったら今もこういうナウい曲がかかっていてほしい。てっきり大貫憲章が回してんのかと思いきや切り株の上でリスがレコード回してました。イントロのリフがきのうから頭の中でメリーゴラウンドしてます。もちろんカーティス・メイフィールドの素晴らしい原曲あってこそのローファイディスコはダンボール箱をビニ傘でボコボコ叩いた即席ドラムで世露死苦哀愁。



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▼今後のイヴェント予定▼

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【ダンボール・バット】ライヴ

3月15日(日)
東高円寺UFO-CLUB
DJ:鈴木やすし(ザ・トランプ)
ライヴ:(以下出演順です)
>ダンス・クレオパトラ
>東京ブルースブレイカーズ
>日比谷カタン
>ダンボール・バット(PM9:00頃からの演奏です)
>スマートソウルコネクション

ご予約¥2000+1d、当日¥2300+1d
PM18:30開場 PM19:00開演

ライヴのご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから

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【ネオン警察】ライヴ
リーダー・AMIの闇のソロユニット


ネオン警察:
AMI(唄・テルミン・SAX)、MARI(ピアノ from BLACK&BLUE

4月3日(金)@高円寺「稲生座」
競演:竹花英就

料金:1570円+d代(当日券のみ)

PM7:30開場
PM8:00開演

※ネオン警察はPM8:00~のステージです




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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
▼ディスクユニオン

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト


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▼現在発売中のダンボール・バットのアルバム
 
▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』  ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード ▲2012年1月31日発売▲全11曲(約42分)収録 ▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー) ▲ジャケット写真&デザイン:常盤響▲ライナー:岡村詩野&湯浅学 ▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷) ▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略> ▲収録曲 「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲 ▼下記各オンラインショップにて販売中! [AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]  ※タコシェ(中野ブロードウェイ内)、高円寺「円盤」等の店頭でも販売中。 ---------------------------------------------------------------------------------- ■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326    --------------------------------------------------------------------
  DANBALL BAT PV▼ 「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット (アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)  
 
  

2015年3月3日火曜日

「ニューウェイヴ天下御免・最終回」と「ダンボール・バット」のニューアルバムを全曲解説し、解脱した夜。



▼詳細はブログの下
 

 
 

 最近スーパーで買い物していると途方もない虚しさに襲われる。買って喰ってウンコして買って喰ってウンコして、また買って喰ってウンコして・・・の繰り返し。ほんと消費するだけの日々やな。なんのために生きてるんやろか、オレ?と、思わず関西弁になってしまうほど、虚しさを覚える。消費して消費して・・・と、そんな虚しさを歌ったのがオレのソロユニット「ネオン警察」のアルバム1曲目に入っている《フューチャーナウ》という曲なのだが。まあ、いい。そんなこと考えながらスーパーいなげやで買い物してる阿呆などオレぐらいか。レジ袋1枚5円+税か。今度からマイバッグくらい持参するか。そして、今夜もまた、いかの天ぷらだのアジフライを買い込んできてしまった。明日のウンコのために!!


 
  
 雑誌「トラッシュ・アップ!!」の屑山編集長とウチのバンド「ダンボール・バット」とで続けてきたライヴイヴェント【ニューウェイヴ天下御免】が今週の土曜日・・・3月7日(土)渋谷の「ラストワルツ」で開催する回をもって急遽、最終回となることになった。通算で10回(番外編を入れれば11回)、約2年とちょっとに渡って続けてきたこのイヴェント、出演者のセレクションは毎回屑山さんにまかせっきりで、それが屑山さんの重荷になっていたことは間違いなく、オレがもっと協力すべきだったと今になって反省している。鳴り物入りでスタートしたはいいが思うように視聴率がとれずシーズン半ばにして打ち切りの憂き目にあったバラエティ番組のような終わり方は正直切ないがいたしかたない。ひとまず、ここまで付き合ってくれた屑山編集長に感謝。というわけで、今週土曜日は最終回スペシャル。え?ナニがスペシャルかって?いや、いつもと変わらぬノリ・・・それがスペシャルってことです(意味不明)。アイドルからバキバキのニューウェイヴなバンドまで・・・そして毎回おなじみの、こまどり社による「前衛獅子舞」もスタンバイ。あなたのお越しをお待ちしています。料金、出演者、ならびに出演順番等の詳細は本ブログ下記に。

 
 さて、ダンボール・バットのニューアルバム「壊れたカセットはAOR」のマスタリングが先週ようやく完了。年内ギリギリに終わらせる予定だったのだが大幅に遅れてしまった。で、いざフタを開けてみれば、結局全部で14曲(ボーナストラック1曲含む)収録時間約60分の不毛の大作になってしまった。バンドで録音したもの、完全にオレ一人で宅録したもの、オレの宅録音源にゲストとのデュエットを重ねたもの、お蔵入りになってたもの、十年以上前に録ったもの、レコーディングの真っ最中に書き下ろしたもの、いつ作って録音したのか覚えていないもの、エトセトラ。とにかく、てんでばらばらの寄せ集めのようなマテリアルを強引に1枚にブチこんだとりとめのない怪盤になってしまった。それを、さも「コンセプト」でもあるかのごとくいかにしてアルバム全体にトータル性を持たせられるか?と、曲順にも熟考を重ねたのだが、ハナっからコンセプトなどないわけで()、そのすっとこどっこいな内容は、まあ聴いてからのお楽しみということです。「なんとも散漫なアルバム」・・・とか言って、レコード・コレクターズなんかで酷評されるタイプのアルバムだね、これは(笑)。有名プログレバンドの末期のアルバムにありがちなパターン(個人的にはそういうアルバム嫌いじゃないですけど)。このあまりの質感のバラけ具合には、たとえ顔には出さずともマスタリング・エンジニア氏(女性)もさぞ困惑したであろう。お手を煩わせ失礼申しました。また追々内容については触れていきたと思うが、とりあえず、資料用に作った収録曲の解説を下記に(解説は収録曲順です)。なお、発売は6月末に延びそう(6月初頭に「レコ発」イヴェント計画中につき、そのイヴェント会場にて「先行販売」の予定あり)。梅雨のジメっとした時期に、ジメっと地味ぃ~にリリースしたいと思う。世露死苦。

作者(AMI)自身による「壊れたカセットはAOR」収録曲解説
①パーフェクトにうってつけの日feat.碧衣スイミング)
タイトルはサリンジャーの短編「バナナフィッシュにうってつけの日」とルー・リードの「パーフェクト・デイ」を合体させたもの。曲間と後半に顔を出す“人力”ノイズ部分は同じくルー・リードの「メタルマシーンミュージック」へのプチ・オマージュで、デュエットの碧衣スイミングのコケティッシュなヴォーカルがPOPな対比を演出。
②壊れたカセットはA...
ダンボール・バットから山下達郎への返答(ウソ)。ほろ苦くも爽やかな夏の歌。夏目雅子あたりが夏の日差し降り注ぐ田舎の飛行場の滑走路を闊歩しているイメージ少々。できれば、一旦カセットにダビングしてから往年のクラリオンやらパイオニアのカーステレオで聴いていただきたい。ベース少々大きめのミックスは、バンドのメンバーが貸してくれた小沢健二の1stソロアルバムの影響もあるかも(マジ)。
③DARK STAR
ギタリスト、ヘンリー・カイザーの同名曲のタイトルの響きからインスパイアされて作った曲。ニューウェイヴ期の浅川マキ+キュアー+ウィッシュボーン・アッシュ。抗し難い目に見えない運命の力、宇宙の引力、埴谷雄高、もろもろ。
④DARK HORSEfeat.市場大介)
独特の画風で知られる画家の市場大介氏とのン十年ぶりの再開を祝して書き下ろした曲であり、野郎同士のやさぐれデュエットが堪能できるニューウェイヴ歌謡。ニック・ケイヴとシェイン・マクゴワン(exポーグス)との名デュエットを意識。
後半、市場氏が「吹き出して」しまったテイクをそのまま採用。ふと浮かんだ「DARK HORSE」という言葉に刺激されて書いた。
⑤気のふれた男は週刊●●を読んでいた
頭脳警察と山下洋輔へのなんちゃってオマージュ。
⑥仮面の昼
頭脳警察「仮面劇のヒーローを告訴しろ」や、三島由紀夫「仮面の告白」など、「仮面」という言葉に刺激されて作った。曲はヒカシューの3rdアルバムあたりを意識したかもしれない。実は、この曲のみ10年以上前の音源で、今回、それに少しだけ手を加えそのまま収録した。オレの今となっては貴重なギタープレイが聴ける(今はこんな風に弾けない)。
⑦シティ・ソルジャー(戒厳令の夜)
曽我部恵一の曲でたしか「サマー・ソルジャー」という曲があったかと思う(曲は聴いたことがない)。そこから思いついたような記憶がある「シティ・ソルジャー」というタイトル。「戒厳令」という言葉も使いたかったので歌詞に盛り込んだ。曲は、ビーバップ・デラックスの最終作やレッドノイズ期のビル・ネルソンからの影響大。
⑧岬にて(part1+2)
自分がもっとも影響を受けたグループのひとつ、ロキシーミュージックのギタリスト、フィル・マンザネラの名ソロ作「ダイアモンドヘッド」のアルバムジャケットを眺めていたら出来た曲。ダイアモンドヘッド=岬。曲も、冒頭部分はロキシーミュージックのアヴァロンをプチ・イメージ。本編のほうも、初期ロキシーミュージックと昭和歌謡の融合を試みた。ちなみに歌詞に出てくる「チバシティ・ブルー」はウィリアム・ギブソン著<ニューロマンサー>、「カワサキ・タソガレ」は、川崎の工業地帯を舞台に撮影された石井聰亙監督<爆裂都市>へのオマージュ。
⑨大天使
「フィル・スペクターProduceによるレジデンツ」的、異界からの露払いインスト。
⑩大砂塵
浅川マキの同名曲のタイトルからインスパイア。ミケランジェロ・アントニオーニ監督<砂丘>や安部公房<砂の女>デヴィッド・ボウイの<流砂>など数多の砂のイメージが混在。切ない女心をたどたどしく聴かせたいがために、一度もまともに「歌」を歌ったことがないというウチのドラマー女子に無理矢理歌わせた。真夜中に放送していた<死刑台のエレベーター>を初めて見て感銘を受け、「ジャンヌ・モロー」を歌詞に入れることに決めた。
⑪イージーリスニング/ハードリスニング
ポール・モーリアなどのイージーリスニング界へのハードリスニング界からの回答。最近のライヴの〆によくやる個人的にもお気に入りのナンバー。NW期のルースターズなどを意識した部分もあるかもしれない。サビはエコー&ザ・バニーメンあたりを妄想。今回の録音でリズム録りにもっとも苦慮した曲で、ドラム、ベースとも複数回録り直した。「素人レコーディング」の限界を思い知らされた自分にとって一生トラウマの曲。
⑫画家は幻
もともと、ある人とのデュエットを想定して作ったままお蔵入りになっていたロマンティックな一人宅録作品。自分のルーツの一つである80年初頭の哀愁のエレポップ群(デペッシュモード、OMD、etc)からのモロな影響。中間部以降で聴かれる不協和音っぽいギターはワイヤーを意識。トーマス・コール(1801-48)の筆による荘厳な油絵を見ていて思いついた。
⑬流刑地からfeat. Miss Donut
蒲田のゲンスブールと錦糸町のジェーン・バーキンをイメージ。全てを出し切った後の乾いた汗の匂いと涼風と苦味。フランスのシンガー、ジャック・イジュランのとある曲からインスパイアされたこのタイトル。デュエットは、アメリコでも活躍中のMiss Donutこと大谷由美子さん(exクララサーカス)。
⑭映画「地中海大捜査線」のテーマ
82年製作、日伊合作のお蔵入りになったB級犯罪映画のテーマ曲・・・という感じのイメージで作ったインスト。サスペンス調の中にも地中海のきらびやかなイメージを織り込んで作ったが、なんでこんな曲を作ったのか記憶が全くない。もったいないのでボーナストラックとして収録した。・・・以上





ニューアルバム情報!
「壊れたカセットはAOR」/ダンボール・バット
6月末頃発売予定
▼告知PV
https://www.youtube.com/watch?v=kthRbBMdY7I
2015年5月頃発売/全14曲/1400円+税/
見開き紙ジャケット
作詞作曲・録音・ミックス・プロデュース:AMI/
ジャケ画:逆柱いみり/
CD帯・推薦文:コモエスタ八重樫/解説:岡村詩野、湯浅学/
寄せ書き:小野瀬雅生(クレイジーケンバンド)&大田譲(カーネーション)
ゲスト・ヴォーカル:蒼衣スイミング、市場大介(美人画家)、
Miiss Donutfromアメリコ)
<敬称略>
配給:ブリッジ


 追伸:ダンボール・バットの告知・事務作業を手伝っていただける「ボランティア・スタッフ」募集中(ネット環境に慣れている方。)


★今夜のBGM★
以前にも紹介したダンボール・バットのニューアルバムTOPを飾る「パーフェクトにうってつけの日」。CD収録Verでは、より「ノイズ」に磨きをかけたヴァージョンにチューンナップ。ちなみにデュエット相手の碧衣スイミングちゃんは、間もなく新作の「カセット」をリリースするとか。




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▼今後のイヴェント予定▼

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【ダンボール・バット】ライヴ


3月7日(土)渋谷「ラストワルツ」
雑誌TRASH-UP!!+DANBALL BAT企画
「ニューウェイヴ天下御免VOL.10」
とりあえず最終回SP
PM18:30開場 PM19:00開演
ご予約¥1500+1d 当日¥1800+1d

DJ:屑山屑男(編集長)
オープニングアクト:こまどり社(前衛獅子舞)
ライヴ(以下出演順):
①あヴぁんだんど(アイドルグループ)
②エマ+すーこー+イチロー
③ネオンロックス
④ダンボール・バット

▼ダンボール・バット(ニューアルバム告知PV)
https://www.youtube.com/watch?v=kthRbBMdY7I
▼ネオンロックス(ライヴ映像)
https://www.youtube.com/watch?v=-0tzqb0_UPo
▼あヴぁんだんど(ライヴ映像)
https://www.youtube.com/watch?v=Wc6dxRcuOJo
▼ご予約お問い合わせは渋谷ラストワルツ

http://lastwaltz.info/



もしくはこちらのフォームより▼
ライヴのご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから




3月15日(日)
東高円寺UFO-CLUB
DJ:鈴木やすし(ザ・トランプ)
ライヴ:(以下出演順です)
>ダンス・クレオパトラ
>東京ブルースブレイカーズ
>日比谷カタン
>ダンボール・バット(PM9:00頃からの演奏です)
>スマートソウルコネクション

ご予約¥2000+1d、当日¥2300+1d
PM18:30開場 PM19:00開演

ライヴのご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから

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【ネオン警察(リーダーAMIのソロユニット)】ライヴ

ネオン警察:
AMI(唄・テルミン・SAX)、MARI(ピアノ from BLACK&BLUE

4月3日(金)@高円寺「稲生座」
PM8:00開演

詳細確認中



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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
▼ディスクユニオン

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト


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▼現在発売中のダンボール・バットのアルバム
 
▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』  ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード ▲2012年1月31日発売▲全11曲(約42分)収録 ▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー) ▲ジャケット写真&デザイン:常盤響▲ライナー:岡村詩野&湯浅学 ▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷) ▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略> ▲収録曲 「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲 ▼下記各オンラインショップにて販売中! [AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]  ※タコシェ(中野ブロードウェイ内)、高円寺「円盤」等の店頭でも販売中。 ---------------------------------------------------------------------------------- ■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326    --------------------------------------------------------------------
  DANBALL BAT PV▼ 「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット (アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)