2014年9月26日金曜日

桑田佳祐とダンボール・バットの意外な接点を発見し、悪魔が来たりてフルートを吹いた湘南の夜。


  一度潰れたのに、中古アナログレコードの販売を「売り」に、この夏新たに渋谷にオープンしたHMV渋谷。みんなもう行った?どーなの?評判が伝わってこないし、誰も教えてくれない。オレはまだ行けずじまい。まあ、オレの予想では、値段も回転率もディスク・ユニオンのほうが上って気がするんだけど。つまりユニオンのほうが値段が安くて商品の入れ替わりも早いってこと。なんかヘンに勿体つけて高くしているような気がするんだよなぁ・・・って、まだ行ったこともないわけだから想像でとやかく言うのは控えよう。いや、ね、実はオレも開店して間もなくの頃、どれどれ冷やかし半分覗きに行ってやろうかと思って店の場所を確認しようとHPを見たわけなんだけど、HPを開いた途端目に飛び込んできた「あるモノ」に愕然として、すっかり店の場所の確認などどうでもよくなりそれ以来すっかり行く気をそがれてしまったのだ。その「あるモノ」とは、なんでも店のオープン記念だかで限定販売していたオリジナルのトートバックなのだが、そこに描かれてるイラストがこともあろうに我が永遠のライバル、坂本慎太郎君の手によるものだと書いてあったのだった!!くぅ~っ!!こんなところにまで進出してきているのか彼は!!・・・とにかくそんな理由だけですっかり行く気がしなくなったオレなのであった。でも、まあ、そう遠くない将来また潰れるんじゃないかっていうのがオレの予感(ひどい!!)。だからせめてその前に一度くらいは覗きに行ってみようと思う。その時は、オレの手書き直筆イラスト入りのトートバックを坂本くん・・・いや、この際、坂本龍一でもいいけれど・・・のCDの上にそっと置いてそのまま店を出てこようかと思う。まるで梶井基次郎の「檸檬」のように!!うむ、我ながらロマンチックなアイデアだ。

自宅のオレの作業部屋の机の前にはその坂本慎太郎くんの「ナマで踊ろう」のCDのビラが貼ってある。もちろん好き好んで貼っているわけではない。心が折れそうになったとき、それを見て「ナニクソ!!」と自分にハッパをかけるためにである。とはいえ、もうすでに何度も心が折れた。機材も壊れた。紆余曲折あり過ぎた。が、それでもどうにかこうにか秋の訪れとともに完成のメドが立ってきた。え?何の話かって?ハイ、ダンボール・バットのニューアルバムのレコーディングの話。来週にはコーラス隊の二人・・・MARIとAYAKO・・・を呼んで歌を重ねてもらう予定なのだが、それが終れば9部9厘、録音は終了。後はオレのちょっとした重ね(効果音とか)を経て、本ミックスを残すのみとなるのだが・・・おっと、肝心な事を忘れていた。実は、急遽決まったのだが、今回のレコーディングに、2曲だけなのだが、かつてダンボール・バットで長年キーボードを弾いていたROSEが参加することになったのだ。「産休」のため2年前にバンドを抜けた彼女は、正式に「脱退」もしていないのだが、いつの間にか「脱退」したのかもしれない、というなんだか分からない宙ぶらりんな状態での今回の参加。いや、だって今もダンボール・バットじゃ「キーボード募集」してるしね。ただ全然応募が来ないだけ(笑)!!果たして、この先どーなるのか?ROSEが戻ってくるのか、新しいメンバーが入るのか?キーボードレスのままで行くのか?リーダーのオレにも分からない!!いずれにせよ今回は2曲だけだけど彼女に弾いてもらうことにしたのだ。オレが弾いてもよかったんだけど、やっぱり本職じゃないからさ、限界があるのよ、オレのプレイじゃ。だから、どーしてもっていう2曲に限ってお願いすることにしたのだ。
ところで、彼女とは2年ぶりの再会になるわけだけど、向こうはこの2年の間に子供を生み、育て、人類としての子孫を残すという「役目」を立派に果たしたわけで、それに比べりゃ、オレのこの2年、なにか成長したのか?もちろん、バンドの曲を書き、ソロ(ネオン警察)の曲を書き、その両方のライヴをやり、ことバンドのライヴじゃ、慣れないキーボードの弾き語りにも挑戦し、果てはニューアルバムのレコーディングにも取り掛かり、エトセトラ・・・と、それなりにやっては来たし動いては来たが、どれもこれも実を結ばないし、この先実を結ぶ気配すらないことばかり。ただただメシ喰ってウンコしてムダに歳取っただけじゃねぇーのか?!と、自分の不甲斐なさに、人間として生物として引け目を感じるのであった。
さて、そんなこんなでキーボード不在のままこの2年間活動を続けている我がダンボール・バット。キーボードレスがこんなにも大変なものなのかと思い悩み壁にブチ当たる2年間でもあった。その空いた穴を埋めるための試行錯誤の2年間でもあった。が、ここ最近では、キーボードなしでは再現不可能と思い封印していた曲も、アレンジの一部を替たり、オレが弾ける所は歌いながらキーボードを弾いたり(かなりヨレヨレだが!!)、といったやり方で少しずつ再演し始めるようになってきた。「シュトラウスは夜に殺せ」や「殺人図形」などがそれであり、そういう曲に限って名曲が多い(自我自賛で恐縮です!!)。そして、次回10月28日の「ジャック達」との渋谷はラストワルツでの2マンライヴの際に、ついに問題作(?)にして叙情ムードロックの大作「沼」の2年ぶりの再演に挑戦することになった。もちろん、キーボードなしで。
「沼」はオレが書いた曲の中でもお気に入りのナンバーでCD「コンピュータ・ベルリン」に収録されている。ご存知の方は分かるだろうが、ピアノの存在がけっこう大きな曲である。だから、鍵盤なしではもう再演は不可能だろうと、ずっと押入れの奥に仕舞いこんでいたのだが、メンバーたちの強い後押しもあり、今回再演に踏み切ったのだ。そして、ピアノのない穴をある楽器で埋めることを思いついたのだ。それは、フルート!!パーカッション担当のブラジル・・・彼が大昔フルートを吹いていたのを思い出したのだ。そこで先日、渋るブラジルを説得し、さっそくスタジオで彼のフルートを交えながらバンドで再演してみたら、これが大正解。まるで沼の底に吸い込まれて行きそうな怪しくも幽玄なフルートの音色は、ピアノの不在も気にならないほどで、ブルー・コメッツかジェスロ・タルか、と言っても過言ではないその出来栄えにオレはライヴへの手応えを強く感じたのだった。
 普段なら、なんの興味も共感も覚えない桑田佳祐氏の歌声。もう10年以上も前になるだろうか、桑田氏がソロ名義で出した「東京」という曲があった。普段のサザンなんかの曲と比べるとかなり毛色の違うムード歌謡のような曲だったと記憶している。いや、頭から最後までちゃんと聴いたことは一度もなくて、CMかなんかで4,5回さわりを聴いた程度だったのだがなんだか妙に頭に引っかかってシャクに障ったのを覚えている(笑)。その「東京」を聴いた直後にオレが書いたのが実は「沼」だった。その因果関係は今となっては覚えていないし、「東京」と「沼」が酷似しているわけでもないと思うが、とは言え「東京」になんらかの触発を受けて書いたような記憶もある。ダンボール・バットと桑田佳祐氏との鼻毛の先っちょほどの意外な接点がこんなところにあったのか。
 よし、湘南にでも行ってみるか、この冬あたり。







★今夜のBGM★
その「沼」の、昔作ったチープなPVがこちら。当然、現在とはバンド・メンバーがだいぶ違っておりますがあしからず。ピンクフロイド+クールファイヴ的な世界を追求して作ったナンバーであったが、知らないうちに桑田佳佑氏のエキスも混入していたということか?「湖畔のホテルは青ざめて」という歌詞のくだりは、大好きなニューウェイヴ系女性シンガー、リーナ・ラヴィッチの「ブルー・ホテル」からの想起。
♪沼 / ダンボール・バット('07年)




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【お知らせ】
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▼今後のイヴェント予定

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【ネオン警察(リーダーAMIのソロ)】ライヴ
10月21日(火)@新宿「カールモール

■ネオン警察:AMI<歌唱、テルミン、SAX> with まりこふん(MARI)<ピアノ>

蜂鳥あみ太×ネオン警察ツーマン「御苑ポリスストーリー新宿特殊警察24時」
共演:蜂鳥あみ太=4号(+佐藤真也<ピアノ>)、
ヴィジュアル系演歌歌手TAKASHI


※開場PM7:30/開演PM8:00
料金(予約・当日共通料金):2500円+1オーダー(500円~)


【ダンボール・バット】ライヴ
10月28日(火)@渋谷「ラストワルツ」
共演:ジャック達(:一色進<シネマ>、大田譲<カーネーション>、宙GGPキハラ<ex面影ラッキーホール>、夏秋文尚<exチューインガム・ウィークエンド>)

PM6:30 OPEN / PM7:30 STRAT

前売予約¥3000 当日¥3500 (+各drink代500円~)


ご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから



12月7日(日)@渋谷「ラストワルツ」
「ニューウェイヴ天下御免・年末SP!」
※詳細未定


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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
▼ディスクユニオン

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト


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▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM
 
▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』  ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード ▲2012年1月31日発売▲全11曲(約42分)収録 ▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー) ▲ジャケット写真&デザイン:常盤響▲ライナー:岡村詩野&湯浅学 ▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷) ▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略> ▲収録曲 「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲 ▼下記各オンラインショップにて販売中! [AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]  ※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。 ---------------------------------------------------------------------------------- ■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326    --------------------------------------------------------------------
▼DANBALL BAT最新PV▼  「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」/ダンボール・バット (アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)      ▼DANBALL BAT最新PV▼  「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」 /ダンボール・バットfeat. イライザ・ロイヤル (アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)      DANBALL BAT最新PV▼ 「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット (アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)  
 
  

2014年9月16日火曜日

80万円のライカのカメラに嫉妬しスターリンを罵りながらセーヌ河の藻屑となった馬鹿ヌーヴェルヴァーグの夜。

▲PHOTO by AMI


 なぎら健壱が、自慢のカメラを片手に下町を散策するブラ歩き番組をやっている。相当のカメラ・マニア(コレクター)らしく、毎回持ってるカメラが違う。番組の途中にはカメラについてのウンチクを語るミニコーナーまである。このまえなんか、80万円だかするライカのデジカメを自慢していた(奥さんにはバレると怖いので8万円で買ったとウソをついたと言っていた)。そんな80万のカメラでいったいどんなたいそうな写真を撮っているんだろうか?それに比べてオレの愛用しているカメラは中古で3千円で買った、ご存知、旧ソ連製のローファイなフィルム式カメラ「スメナ8M」だ。80万のライカの前ではカメラと呼ぶにもおこがましい、単なるゴミ以上オモチャ未満。カメラがいかれたのか、フィルムが不良品だったのか、巻きが悪かったのか、先日、せっかく撮り終わったフィルムを巻き戻そうと巻き取り用のレバーをクルクルとやり出すとすぐにレバーがうんともすんとも動かなくなってしまったのだ。しまいにはペンチまで動員してみたがテコでも動かぬ様子に仕方なく諦め、カメラの裏ブタを空けフィルムを強引に引っ張り出したのであった。当然、フィルムはその時点でオシャカ!!グルグル巻きになって俺の足元に転がる無残なフィルム。思わず、シット!!と、カメラに向かって中指立ててみたところで、旧ソ連時代の遺骸ともいえるそいつは、ボディの内部にヘンな思想を秘めたまま、ただただ冷徹に黙りこくっているのであった。スターリンのバカ野郎。
最近撮り歩いた写真を少々更新したので、マイ・ギャラリーも覗いていってやってください。こちらからウェルカム・・・<AMI‘sフォトギャラリー【印画都市】>

さて、我がダンボール・バットの只今制作中のアルバム「壊れたカセットはAOR」のジャケットの絵がもう出来上がってしまった。肝心の中身が完成する前に!!その絵を描いてくださった漫画家の逆柱いみり先生が、仲間の漫画家さん達と、10月にフランスに行くんだそう。詳しいことは知らないが、なんでも先方の美術館(?)だかなんかに招待されてのことだそう。マルセイユだって。スゲェーや。よく地名は耳にするけど、どこにあんのかさっぱり分からぬ。多分港町っぽいよね。夜ともなれば、腕に自慢の荒くれたヨッパライの船乗り連中がそのへんでゲロ吐いたり殴り合いのケンカしてんのかね?ジャック・ブレルとかの歌がどこからともなく聴こえてきたりして・・・。いみり先生、くれぐれも巻き添いにならぬようお気をつけくだされ。
そんないみり先生にオレは無理矢理頼みごとをしたのであった。ダンボール・バットのCDをどこぞのフランス人に手渡してもらえんでしょうか?と(笑)。先生はそんなオレの申し入れを快く引き受けてくれたのだった。ということで、前作「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」を10枚ほど先生に託すことになった。たぶん初めて海を渡るダンボール・バットのCD!!しかもヨーロッパ!!「バカ、バカ、ヌ~ーヴェルヴァ~グ♪」と日本語とフランス語のチャンポンで歌ってる曲をヌーヴェルヴァーグの本場(?)、地元フランス人が聴いたらどうなるんだろうか?と、想像しただけでも気絶しそう!!「美術館の人とかに渡せばいいの?」と、先生。「はい、美術館の人でも、美術館の掃除のおばちゃんでも誰でも結構です!!」と、オレ。「もし、CDが余ったらセーヌ川にでも捨ててきてください」とも付け加えておいた。いや、セーヌ川がマルセイユに流れているかどうかは知らない。いや、この際、セーヌ川だろうとマルセイユの魚臭い鉛色の海だろうと、フランスであればどこでもよい。そこで亡くなった人の霊への鎮魂の意味を込めて水中に投げ込まれる花束のように、「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」をそっと沈めて来てもらいたい。う~む、イキだねぇ。キザだねぇ。シャレてるねぇ。映画のワンシーンみたいだねぇ。そして、我が師、ゲンズブールやジャック・ブレルらの霊魂と、川底、あるいは海底のヘドロの上で、時代を超え言語を越え人種を越え我がCDは交合するのだ!!なんと壮大な、なんとロマチックな話ではないか!!ヘンリー・ミラーもボリス・ヴィアンもコクトーだってバタイユだってビックリだ。
苦節27年!!日本じゃ誰からも見向きもされなかった、全く評価されなかったバンドが、きゃりーぱみゅぱみゅに次いでフランスで大ブレイク!!・・・なんてことにならないと誰が言い切れようか。いや、まあ、あるわけないだろが、万に一つって可能性もないわけではない、と、かのホーキング博士なら言ってくれるに違いない。美術館の人の手に渡ったCDが巡り巡って巨匠・ゴダールん家のポストに届かないともかぎらない。ローリング・ストーンズ、リタ・ミツコに次いで、3つ目の“バンド物”の映画を撮ろうぜって話が持ちあがるかもしれない。それがゴダールの遺作になるかもしれない。もちろん、主役は我がダンボール・バット!!やれやれ、オレの妄想は止まらない。まさに「勝手にしやがれ!!」だ。おっと、「右側に気をつけろ!!」だ。

ここでさり気なくライヴ情報を。ダンボール・バットの次回ライヴは、10月28日(火)に渋谷ラストワルツで大御所(?)バンド「ジャック達」と2マン!!ジャック達は、シネマなどでも活躍されている一色進さんを中心に活動されているバンドで、ベースには現在、サポートとしてカーネーションの大田譲さんが参加されている。そもそもは、今年の7月に、神保町の「試聴室」で一色さんと大田さんのデュオ・ユニットのライヴで対バン(共演)させていただいたのがきっかけとなり、今度の2マンのお誘いを頂いたのだった。その時は、ダンボール・バットではなく俺のソロユニット「ネオン警察」との対バンだったのだが、ライヴ翌日の一色さんのブログに嬉しい記述があるのを後日知り、ひとり涙で枕を濡らしたのだった(ご本人に了解のうえ下に抜粋)。

しかし、ネオン警察は、そうとうイカレテましたね。
あういうことを、きちんと真面目にやるのって
けっこう難しいんですよね。
いや~、素晴らしかったね。


 たとえ、お世辞でもうれしい(いや、お世辞を言えるようなタイプではないな、一色さんという人は!!)。本家ダンボール・バット以上に輪をかけて全く評価されない我がソロ、ネオン警察!!暗いだの、地味だの、難解だの、なんやかんやと。まあ、言いたいことは分かる。批判も分かる。まあ、オレが好きでやってんだから放っておいてくれ、と、強がってはみても、たまにはイイ評価も聞きたいってぇのが人情ってもん。そんな折に目にしたのがこの一文だった。オレの荒んだ気持ちがほんの少し救われた瞬間であった。世の中捨てたもんじゃない、と。
 そんな、世間からは全く黙殺され、CDも全く売れていない(!)ネオン警察の久々のライヴが急に決まった。これが年内最後、いや、永遠に最後のライヴのような気がするのだ。死出の旅になるかもしない。だから、どうかお見逃しなく。対バンは、ネオン警察誕生のきっかけを作ってくれたと言っても過言ではない我が盟友にして暗黒シャンソン界の貴公子こと<蜂鳥あみ太>氏。実に去年夏の八丁堀は「七針」でのネオン警察レコ発以来の再会にして再共演!!しかも今回の会場は、ネオン警察が初めて人前で歌い演奏した懐かしいあの場所。新宿のはずれに昭和の頃からひっそりたたずむ「カールモール」(そのデヴューライヴをセッティングしてくれたのも、あみ太氏であった・・・)。そして、オレの相方で今回もネオン警察のピアノを担当してくれるのは、最近じゃTVに、ラジオに、本に、はとバス・ツアー(!)にと、その筋(“古墳”関連)では八面六臂の活躍を見せている<まりこふん>こと、おなじみBLACK&BLUEのマリ姉さん。情念がネオン街の路地裏のドブからチョロチョロとあふれ出ているようないつものネオン警察が夜の闇ん中でスタンバイ。アナタの来てくれるのを水道水の味しかしない薄い水割りをチビチビ舐めながら俺は待っている。ヤニ茶けたカベにかかっているアグネス・ラムの水着のカレンダーに、レジ横のピンク電話に、埃のかぶった造花の鉢植えに、映りの悪いTVに、俺は今夜も八つ当たり。キャバレェの名はたぶん、“北国”。
「ねぇ、ママ。水割りもう一杯・・・」 (ここでネオン警察、♪「キャバレェは雪国」が静かにフェード・イン・・・)










★今夜のBGM★
このムサっ苦しいジャケに騙されるな!!いや、でもせめて腋毛の処理はして欲しかった!!重層的で技巧的なコーラスワークにハッとさせられて気が付けば秋の夜長にタヌキと一緒にススキ野原でオレはバレエを踊っていた。アメリカのプログレバンドの名を挙げよ、と、「アメリカ横断ウルトラクイズ」で出題されても咄嗟に浮かばないが、しかし、アメリカにもこんなイナセなバンドがいたんですね。
♪DESIREE / FIRE BALLET('75)




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【ネオン警察(リーダーAMIのソロ)】ライヴ
10月21日(火)@新宿「カールモール
共演:蜂鳥あみ太=4号、他
ネオン警察:AMI<歌唱、ノイズ> with MARI<ピアノ>

※料金、時間等確認中!


【ダンボール・バット】ライヴ
10月28日(火)@渋谷「ラストワルツ」
共演:ジャック達(:一色進<シネマ>、大田譲<カーネーション>、宙GGPキハラ<ex面影ラッキーホール>、夏秋文尚<exチューインガム・ウィークエンド>)

PM6:30 OPEN / PM7:30 STRAT

前売予約¥3000 当日¥3500 (+各drink代500円~)


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2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
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2014年9月2日火曜日

身体の不調をオレに訴える医者と対峙しながら真冬に聴くAORもオツなものかとパレスチナで妄想した夜。

▲イヴェント詳細は、ブログの下です


 罪の無いパレスチナやイスラエルの女子供らにバクダンを落とすのはもうやめにして欲しい。そんなにバクダンが余ってるんなら、オレの周りのイカれた連中の頭の上に2,3個落として欲しいもんだ、と、思い浮かべる顔の4,5人。いけない、いけない、あんまり物騒なこと書いてると通報されっからね、公安に。バクダン作ってんじゃねぇーかとか、家宅捜索されても困るけどウチなんか捜索しても使い終わったティッシュとかシケたポテチとか残高ほぼゼロの通帳とか鍵盤が取れちゃってるシンセサイザーとか売れ残ってるダンボール・バットのCD、それに同じく売れ残ってるネオン警察のCDぐらいしか出てこないけどね!!

胃がメルトダウンする寸前で、なんとか小康状態を保ちつつあるこの一週間(詳細は前回のブログ参照)。医者にもらったクスリが命綱。このオレの行きつけの医者がまたちょっとイカれてる(笑)。オレと歳はそうかわらないんだけど、診察室に入るといろんな話をし始める。政治家の話から生活保護不正受給者、果ては近所のヤクザの話まで。表向きは(?)内科に皮膚科に形成外科を診療する街医者だが、けっこうなんでも相談に乗ってくれるし馬鹿話にも付き合ってくれるから、オレにとっては何かと有難い存在。精神的にまいってると抗欝剤もホイホイ出してくれるし(笑)、たとえケガして外科にかかっても、ついでに「いつもの」も下さい、と言うと、市販の薬局で買えばけっこう値の張る「いつもの」胃薬をドッサリ渡してくれる。「いつもの」・・・って、行きつけの居酒屋で頼むホッピーじゃないんだから。診察室の机の上にはいつもタウロポン(眠気ざましのドリンク剤)の空きビンが名誉のトロフィーのように並んでる。大丈夫なのか?と、患者のオレのほうが逆に訊きたくなる。「ストレスでやられるとスグ胃とか腹に来るんっスよぉ」と、オレ。「オレなんかストレスがかかるととにかく喰いまくるね」と、医者。ストレスが過剰にかかると身体が生命の危険を感じ何か喰わねば、と、急に食欲が増すんだそうな。まあ、オレみたくストレスで胃が痛めつけれて喰えなくなるよりはマシじゃなかろうか?そういえば、一時期、彦麻呂みたく・・・いやあそこまで醜くはないが、かの医者が、かなり太っていた時期があったことを思い出した(顔は、大阪府知事の橋下徹をちょっとムクませたような顔なんだが・・・)。う~む、なにかと言えば、自分の体の不調自慢をしてくるし、ヘンな思想を持ってるようなフシもあるし、クスリはジャンジャン出してくれるし、医者としては“問題アリ”なのだろうが、常に患者であふれかえっている行列の出きる人気病院なのだ。もしかして、クスリやヘンな思想を患者に吹き込んで上手く操ってこの街(高円寺)を乗っ取ろうと計画してるんかもしれないな。ショッカーか、おのれは。ウム、恐るべし。

さて、ダンボール・バットの只今制作中のニューアルバム【壊れたカセットはAOR】。すでにここまでの紆余曲折多難続きで、カセットが壊れる前にオレのほうが先に壊れそう!!年内完成予定とデカい口を散々たたいていたくせに、夏も終わりに近づき、すでに雲行きは怪しい。完成はするかもしれないけど、どう逆立ちしても、プレス、そして、リリースは年明けになること必至。まあ、今更焦って出してもどーなるもんでもないし、ここまできたらドンと構えていこうじゃないの。タイトル・トラックの「壊れたカセットはAOR」は、どう聴いても夏の歌(曲調は全然“AOR”じゃないけれど!!)。それなのに発売は真冬(!)と来たもんだ。まあ、来年の夏を先取り!とポジティヴに考えればいいわけだけれど。で、肝心の中身の制作がモタついてるなか、今回のCDのジャケットの「イラスト」をお願いしている漫画家の逆柱いみり先生(当ブログのタイトル画のね)からは早くも先日ラフスケッチを2案ほど見せていただいたところ。これが相当に期待大な感じで、今から完成が非常に楽しみなのだ。前回のアルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」も、常盤響先生に撮ってもらった秀逸なジャケ写に完全に中身が負けてたからな、今回も恐らく、いみり先生のジャケ画に完敗の予感ひしひしだけれども、せいぜい最後まで悪あがきしてがんばる所存。もう少しだ、死ぬな、生きろ、オレ。さっきから、音を消したまま点けっぱなしのTVの中では、子連れ狼(萬屋錦之介)が悪人どもをバッサバッサと切り倒しているところ!!
その逆柱いみり先生率いるカオスティックなニューウェイヴ・バンドが「漏電銀座」なのだが、その漏電銀座も奇遇にも只今CDの制作中なのであった。ウチと同様の極貧レコーディング(笑)!!先生自らが録音やらミックス作業を行っている模様。「せっかくだから、オレのヘッポコなSAXで何か1曲参加させてくださいよ」と、言った冗談がホントになって、先日、漏電銀座のレコーディングに1曲参加させていただいたのだ。人様のCDに「参加」するのなんて、2002年に発売になったクレイジーケンバンドの「グランツーリズモ」(P-VINE RECORDS)ってアルバムの中の「珈琲ブーガルー」って曲で“掛け声”役(?)で参加して以来のことだが、ただし、あの時はオレの声をサンプリングしたのを使っただけ。しかし、今回はナマでの参加だし、しかも楽器!!スタジオにこもること約30分間、いみり先生にムチ打たれながら油汗かきながらロクに音階にもなっていないセミの屁のようなSAXをブロウしまくってきたのであった。使ってくれればいいのだが、今頃カットされてるかもしれないな(笑)。まあ、それもサダメ。録音後、スタジオ近くの「激安」の文字が提灯に書かれた場末の居酒屋にて先生に一杯おごっていただきながら二人で脂っこいイカゲソや脂っこい竹輪の磯辺揚げなどをつまみながらしばし音楽談義に花を咲かせたのであった。帰宅後、少々胃もたれ。


  
 ここでお知らせ!!来週の火曜日、9月9日(火)は、ダンボール・バットのライヴ!!おなじみ雑誌「トラッシュアップ!!」とウチとの共同企画シリーズイヴェント【ニューウェイヴ天下御免 VOL.8】でございます!!今回も出演者ギリギリで決まりました(もう一組交渉中!!)。わがダンボール・バットの今回の目玉は、なんといっても2年ぶりで解禁となる名曲「殺人図形」を久々にやります。キーボードが抜けてから、再演を躊躇していたのですが、キーボード無しでもここまで出きるんだって心意気を(?)見ていただきたく思います。ギターソロもいつもより長めにご用意。そして、もう一つの目玉が「君よルビコン河を渡れ」という比較的最近のナンバーがあるんですが、これを今回大胆に・・・ロキシーミュージック風に言えば「リ・メイク、リ・モデル」・・・つまりアレンジを大幅に改良した結果、恐ろしくもハイテンションな高速ファンク・チューンへと生まれ変わったのであります。ターゲットはコントーションズ!!まさに、ダンボール・バットの新機軸といったところでありましょうか?オレのぎこちない千鳥足のJBばりのステップとヤニ茶けたキーボードさばきにもご期待!!お待ちしております!!可愛い子もいっぱい出ます!!チケットも激安!!お店もオシャレ!!タイ・カレーも美味い!!詳細下記!!(チケットのご予約は、当日のお昼まで受付ます!!)









★今夜のBGM★
テナーSAXっていうとサム・テイラーのヒトなつっこい顔と場末のパチンコ屋とか理髪店で流れてそうなムード歌謡のインストものが即座に頭に浮かぶオレはJAZZに関してはズブの素人であります。テナーの音ってなんでこんなにも物憂げで淫靡なんでありましょうか?テナーでボサノヴァ。この組み合わせが悪いハズがありません。ストレスでがっつりやられたオレの胃袋にも秋風が吹き込んでくるこの2,3日。傷ついた胃壁に流し込む淹れたてのマンデリンの苦味にも似て。
FAVELA / IKE QUEBEC ('62)




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9月9日(火)@渋谷「ラストワルツ」
雑誌トラッシュアップ+ダンボール・バット企画
「ニューウェイヴ天下御免VOl.8

PM18:30OPEN PM19:00START PM10:30 CLOSED
※ダンボール・バットはPM20:00過ぎの登場

ライヴ:ダンボール・バット、夢幻レジーナ
北村早樹子、他
OPENING ACT:こまどり社(前衛獅子舞)
DJ:屑山屑男(編集長)

ご予約¥1500(+drink代別途\500~)
当日¥1800(  〃  )


ご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから


10月28日(火)@渋谷「ラストワルツ」
共演:ジャック達(:一色進<シネマ>、大田譲<カーネーション>、宙GGPキハラ<ex面影ラッキーホール>、夏秋文尚<exチューインガム・ウィークエンド>)
※詳細確認中

12月7日(日)@渋谷「ラストワルツ」
「ニューウェイヴ天下御免・年末SP!」




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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
▼ディスクユニオン

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト


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▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM
 
▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』  ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード ▲2012年1月31日発売▲全11曲(約42分)収録 ▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー) ▲ジャケット写真&デザイン:常盤響▲ライナー:岡村詩野&湯浅学 ▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷) ▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略> ▲収録曲 「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲 ▼下記各オンラインショップにて販売中! [AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]  ※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。 ---------------------------------------------------------------------------------- ■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326    --------------------------------------------------------------------
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