2015年2月17日火曜日

ドナルド・フェイゲンと「壊れたカセットはAOR」を重ね合わせ、雪見酒とシャレこんで心臓発作に見舞われた夜。



▼オレも連載している雑誌「TRASH-UP!!」最新号発売中。
そして、TRASH-UP!!とダンボール・バットの共同企画ライヴイヴェント
「ニューウェイヴ天下御免#10」は
3月7日(土)@渋谷ラストワルツ!!(詳細はブログの下)
 
 「泣きごと言ってるヒマがあるんなら1mmでも前進」・・・それがオレの来年の目標だとぬかしている。2009年暮れに書いた自分の日記の冒頭。この頃はまだ元気があったような気がする。最近、1mm前進するのもキツイ。いやそれ以前に泣きごとすら言えないくらい疲れきっているような気がする。昼間の奴隷農場(会社)での連日の残業に加え、ダンボール・バットのアルバムのレコーディング作業、バンドとソロ(ネオン警察)の両方のライヴの準備に告知にと追われる日々(いずれもロクにカネにならんことばかり!!)。相変わらずときどき心臓がバクバク言う。つい先日もオレの敬愛するイギリスのミュージシャンで、かつて80年代初頭に「ニューロマンティック」という一大ムーヴメントを築いた主役でもあるヴィサージのスティーヴ・ストレンジが55歳の若さで突如他界した。心臓発作だったそうだ。なんだか人事ではない。ああ、もう少し時間に余裕がほしい。新曲を作るヒマさえない。いや、ウンコして尻を拭く時間すら惜しい。バンド関係の諸々の作業を手伝ってくれるスタッフがオレには必要だし(本気で募集!!)、せめて残業のない昼間の仕事に転職したいところだが、つまらん曲を書いて歌うくらいしか能のないオレに何の仕事が出来るというのか?!(我が師、ブコウスキーも「郵便局」で10年間働いていたというが!!)・・・やれやれ、オレの悪い癖がまた始まった。つまらん考え、後ろ向きの考えがどんどん雪だるま式に膨らんで行っていつも収拾つかなくなってドンヨリして、しまいにはカラダに不調を来たすのがオチ。分かっているのだが、癖というヤツはそう簡単には治らないもんだ。雪だるまといえば、今朝、ここ東京の高円寺の外れにも雪がちらついた。どこまでも灰色の低い空は、オレの今の気分をそのまま写し取ったような空だった。そんな空を見ていると、音信不通になった友人や知人たちの顔が浮かんでは消えたりするものだ。オレのほうからなんとなく疎遠になってしまった人、向こうから離れていった人、etc。みんな生きてるかな?会いたいな。嗚呼!!いかんいかん。完全に弱ってるな、オレ。酒でも飲むか、昼間っから。雪見酒?ただのキッチンドランカーじゃねぇーの?ウチのバンドのベース氏もアル中一歩手前まで行ったからな。気をつけようヨ。その前に心臓発作か。オレなど死んでも東スポのピンサロの広告の隣の1行にも載らないだろうし、悲しむ人間もそうはいないだろう。

▼先日のステージでの我がショット(撮影:ワタナベ氏)。
完全にアウェイでしたが楽しい一夜でありました。
 
 さて、オレが普段持ち歩いてる中国製のファッキンなmp3プレーヤーの中身はムチャクチャ。たとえば、唐突にINU(町田町蔵)の「メシ喰うな!」が始まり、そのあとに「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」(マイルスのね!)が何食わぬ顔して流れ出し、それからカワチ音頭やらMAGAZINEなんかがコンニチワ、そして、ドナルド・フェイゲンの「ナイトフライ」が始まる、といった分裂症も甚だしい有様なのだが、そう、最近、ガラにもなく、ドナルド・フェイゲンの「ナイトフライ」をクソ会社の行き帰りの電車の中で耳を研ぎ澄ませて聴きこんでいるのだ。オレのような都会の孤独な男にはピッタリのアルバムなのだが、最近ある本を手に入れ、それがオレの耳を「ナイトフライ」に向けさせたのだ。それは、冨田恵一氏著による「ナイトフライ/録音芸術の作法と鑑賞法」という本で、文字通り「ナイトフライ」というアルバムの、主にアレンジに絡めてのレコーディング技法に主眼を置いて分析・解説をした本で、これが非常に高密度・高濃度な内容で引きずり込まれる。音楽・・・こと、アノ時代(70年代末期から80年代前半)をよく知っている、そしてレコーディングに少しでも興味がある人間なら、たとえ「ナイトフライ」を聴いたことがないとしても非常に興味をそそられる内容の本である。事実、オレも有名な1曲目ぐらしか聴いた記憶はなかった。スティーリー・ダンの諸作と並べて事あるごとに「名盤」のリストに挙げられる機会が多いアルバムというのは認識していたが、アルバムを通してきちんと聴いた記憶は無い。そんなオレが引き込まれるように読んでいるのだからコアなファンが読めばきっと目からウロコだろう。プロフェッショナルなレコーディングの、その中でも更に究極のこだわりを持って常にレコーディングに挑んできたであろうスティーリー・ダン~ドナルド・フェイゲンのそのスタジオ内での試行錯誤の一端を本書を通して垣間見ることが出来る。これが実に驚きと発見の連続でファンならずとも卒倒しそうになる。
 週に5日スタジオにこもって完成までに1年かかったという「ナイトフライ」。我がダンボール・バットのニューアルバムもオレがほぼ一人で連日作業して約1年近くかかったからなぁ、と、しみじみしながらポピュラー音楽史にその名を残す名盤たる「ナイトフライ」に勝手に重ね合わせてみるド阿呆。身の程知らずもいいところだ。本書の中で余談として、ドナルド・フェイゲンを手がけたプロデューサーでもあるゲイリー・カッツが、あの「10cc」に乞われてプロデュースを担当したというアルバムの話が出ていた。オレはそのアルバムは未聴なのだが、なんでも制作費が1億7千万円(!)だとか。そんなカネかかってんのにそのカネがどこでどー使われたか聴いてもまったくわからないアルバムだと著者の冨田氏は書いている(失敗作ってこと!?)。ところで、ダンボール・バットの今度のアルバムはいくらかかったっけなぁ?マスタリング代入れても10万ぐらいかなぁ?いや、そんなかかってないだろ?10万と1億かぁ。何分の一だ?サマージャンボ当たればゲイリー・カッツにプロデュース頼めんのぉ??いや、1億あったらまず自分のスタジオ建てるね。いや、その前にクーラー買うよ(どこまで貧乏なんだ!?)。

 夕べ、ついにダンボール・バットのニューアルバム「壊れたカセットはAOR」のミックスが全て終了した。この1年の苦闘が走馬灯のようにオレの中のハイウェイを駆け巡る。いや、走馬灯もすでに電池切れで動かない。来週の今頃はマスタリングも終わって放心状態のハズ。「心残り」は富士山の五合目くらあるが、いつまでもいじくっていてもキリがないし、これ以上驚異的に・・・それこそ「ナイトフライ」並みに音が良くなるという見込みもないのでこの辺で終わらせることにした。人生と同じ、諦めが肝心。いや、人生、諦めきれぬ阿呆がここに。そして、ミックスが終わったと思ったらまた残業が始まった。せめてアルバムが店頭に並ぶのを見届けてから逝きたいもんだ。全14曲、トータル約60分の大作ならぬ不毛な産業廃棄物が完成しましたとさ。

追伸:ダンボール・バットの告知・事務作業を手伝っていただける「ボランティア・スタッフ」募集中。それと、オレの「仕事」もどなたか世話してください。あちゃー、マジだわ。


ニューアルバム情報!
「壊れたカセットはAOR」/ダンボール・バット
5月末頃発売予定
▼告知PV
https://www.youtube.com/watch?v=kthRbBMdY7I
2015年5月頃発売/全14曲/予価1400円+税/
作詞作曲・録音・ミックス・プロデュース:AMI/
ジャケ画:逆柱いみり/
CD帯・推薦文:コモエスタ八重樫/解説:岡村詩野、湯浅学/
寄せ書き:小野瀬雅生(クレイジーケンバンド)&大田譲(カーネーション)
ゲスト・ヴォーカル:蒼衣スイミング、市場大介(美人画家)、
Miiss Donutfromアメリコ)
<敬称略>
配給:ブリッジ


 

★今夜のBGM★
男たるもの、化粧して化粧して化粧してナンボのもんやろ。たとえブ男でも。明るい陽の光の下では3分とも生きられないボクたちは今夜も地下のナイトクラブでしょっぱくない汗をかく。嗚呼、オレの青春の灯がまた一つ消えました。スティーヴ・ストレンジよ、VISAGEよ、永遠なれ。黙祷。




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▼今後のイヴェント予定▼

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【ダンボール・バット】ライヴ


3月7日(土)渋谷「ラストワルツ」
雑誌TRASH-UP!!+DANBALL BAT企画
「ニューウェイヴ天下御免VOL.10」
DJ:屑山屑男(編集長)
オープニングアクト:こまどり社(前衛獅子舞)
ライヴ:
>ダンボール・バット
>ネオン・ロックス
>他、詳細調整中


ご予約¥1500+1d、当日¥1800+1d
PM18:30開場 PM19:00開演


ライヴのご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから



3月15日(日)
東高円寺UFO-CLUB
DJ:鈴木やすし(ザ・トランプ)
ライヴ:
>ダンス・クレオパトラ
>東京ブルースブレイカーズ
>日比谷カタン
>ダンボール・バット(PM9:00頃からの演奏です)
>スマートソウルコネクション

ご予約¥2000+1d、当日¥2300+1d
PM18:30開場 PM19:00開演

ライヴのご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから

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【ネオン警察(リーダーAMIのソロユニット)】ライヴ

ネオン警察:
AMI(唄・テルミン・SAX)、MARI(ピアノ from BLACK&BLUE

4月3日(金)@高円寺「稲生座」
PM8:00開演

詳細確認中



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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
▼ディスクユニオン

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト


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▼現在発売中のダンボール・バットのアルバム
 
▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』  ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード ▲2012年1月31日発売▲全11曲(約42分)収録 ▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー) ▲ジャケット写真&デザイン:常盤響▲ライナー:岡村詩野&湯浅学 ▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷) ▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略> ▲収録曲 「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲 ▼下記各オンラインショップにて販売中! [AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]  ※タコシェ(中野ブロードウェイ内)、高円寺「円盤」等の店頭でも販売中。 ---------------------------------------------------------------------------------- ■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326    --------------------------------------------------------------------
  DANBALL BAT PV▼ 「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット (アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)  
 
  

2015年2月7日土曜日

Drマーチン履いた池上彰にイチャモンつけるニック・ケイヴにツタヤで借りたノイバウンテンのCDを聴かせた夜。


 電車に乗った途端目の前に池上彰の顔。なにか新刊本の広告らしい。このオッサンの顔も見飽きたな、というかちょっと鬱陶しい。それにしても、最近の電車って広告だらけだな。車内の隙間という隙間は大小の広告で埋め尽くされている。ドアの上には液晶モニターでこれまたひっきりなしにCMを流している。あれを買え、これを買え、と。いつからこんなことになっちゃたんだろう?昔は中刷り広告くらいしかなかったものだが。オレは、電車に乗ってもあまり視線をうごかさないようにしている。地下鉄の真っ暗な窓の外を見ているか、目を閉じてるか。それらの広告が視界に入るだけでなぜか非常に腹立たしくなるから。唯一オレが見るのは新潮だの文春だのといった週刊誌の中刷りくらい。あれはなぜだか見てしまう。それに「見出し」とか見ていて楽しい。ケイタイはおろかスマホを持たないオレが世の中と繋がる貴重な情報源でもあったりする。

 とある繁華街。初めて歩くその通りの途中で「Drマーチン」の専門店を偶然見つける。もちろん、買う気もカネも無いが冷やかしで入ってみる。懐かしい。オレも20代前半の頃、チェリーレッド色のローカットのマーチンを履いていた。もちろん、つま先にちゃんと“鉄板”が入ったズッシリとしたやつ。実際こうして久々にホンモノを目の前にすると、ちょっとまた履いてみたくなる。マーチンなんて過去の遺物かと思っていたのだが、結構最近も履いてる若者を見かける。時代は変わっても定番アイテムとして定着しているのだろうか。しかし、街で見かけるのは、ファッション・パンクよろしく「いかにも」って奴か、可愛そうだけど全く「似合っていない」奴かのどちらかで、見ていてなんとも痛々しい。さり気なく履きこなしているセンスのいい奴にはあまりお目にかからないのはなぜか。年甲斐も無く、オレが今履いたらどうかな?やっぱ似合わねぇーかな?たしかイアン・デュリーが1stアルバム「ブーツ&パンティーズ」のジャケでかっこよく履いてたよな?オッサンでも似合うんかな?しかし、ひとつ非常に残念なことが分かったのだ。マーチンといえばつま先に鉄板!!ってのが当たり前だったわけなのだが(もともと、労働者用の「安全靴」が始まりですから)、その鉄板入りのタイプがどんどん生産終了の憂き目にあっているらしい。事実、その店に並ぶマーチンの大半が鉄板なしタイプ。持ってみれば分かる。軽いのだ。マーチン独特だったつま先の形もなんか滑らか過ぎてかっこ悪い気がする。鉄板入りタイプの値札には「生産終了のため在庫のみ!」の文字が。ひぇ~。切ないような情けないような。そんなことでいいのだろうか、伝統ある英国の老舗の意地とプライドもクソもないのか。時代の波には勝てないのか。たしかに鉄板入りは重い。しかしあの重さがマーチンたる所以でなかったのか。見てくれはいいけれど重いのはイヤっ!!とかなんとかほざくのだろう、今の若者は。フヌケめ。じゃ、履くな阿呆と言いたいところだが、企業としてはやはりそういう需要の声を取り入れてゆかねば生き残れない。だからやむを得ないのもわかるが。軽くてフニュフニャのマーチン。なんじゃそりゃ。そんなのマーチンでもなんでもないじゃん。さて、この嘆かわしい現状をどう思いますか、そこのスキンヘッズのモノホンのパンクの兄さん姉さんたちは?!

 ネットも一切やらず(PCを持っていない)もちろんケータイの類も持っていないウチのバンドのサムソン(ギター)は、時になぜかオレより世間の情報・・・主に芸能・エンタメ情報に精通している。不思議だが事実なのだ。先日も、「今度ニック・ケイヴの映画やるでしょう?」と、バンドのリハの帰りに新宿駅のホームでオレにボソっと言った。オレは完全に寝耳に水だったので驚いた。お互い、ニック・ケイヴが好きだった。90年代初頭の来日公演も観に行った。「だった」と過去形なのは、今も精力的に活動中のニック・ケイヴだが、お互い、90年代中盤以降のニック・ケイヴのアルバムは全くチェックしていないからだ。オレが一番聴いたアルバムはほぼリアルタイムで聴いた「テンダープレイ」('88)か。そして、今もよく聴くのは、やはりバースデイパーティ時代の諸作とバッドシーズ名義になってからの「グッド・サン」(‘90)あたりまで。それ以降の作品も2作ぐらいは聴いたのだがなんだか次第にうやむやになって新作を追うことを完全にやめてしまった。
 ニック・ケイヴからはいろいろ影響を受けた。いや、受けたつもりになってイイ気になっているだけなのかもしれないが、初期作品の歌詞などをまとめた赤い表紙の詩集は今でもオレの座右の書の一冊で、作詞に行き詰ると思い出したように広げるバイブル。そんな我が師に対して失礼千万な言い方だが、バースデイパーティ時代とバッドシーズになってからの「テンダープレイ」あたりまでの諸作が一番アグレッシヴでクリエイティヴでニック・ケイヴのエキスが充満&爆発していたと思う。言い換えれば、その頃の諸作を聴けば充分だと言い切ってもよい。今もバッドシーズという名義のバンドを率いて活動しているが、既にメンバーはほとんど変わってしまった。追いかけることをやめていたオレは、メンバーが変わってしまったことすら知らなかったので、バースデイパーティ時代からずっとニック・ケイヴの片腕として重要な役割を果たしてきた女房役(?)のミック・ハーヴェィまでがいなくなっているのを知った時はショックだったし、ロキシーミュージックにおけるブライアン・イーノ的マスコット的これまた重要なバンドの構成要素であったノイバウンテンのブリクサも既にいないとなると、オレの中ではもうそれはバッドシーズとは名ばかりの別物にしか見えないのだった。チャーシュー麺なのにチャーシューが乗っていない麺、みたいなもんである。いちファンの偏った偏見でしかないがでもそれが正直な気持ち。
 先日、試しに割りと最近出たアルバムをツタヤで借りて聴いてみたのだが、やはりなんか喰い足りない。歳取って丸くなったっていうのとも違うし円熟味が出てきたって言い方もちょっと違うけれど、なんか昔のアルバムを聴けば事足りてしまうなって気持ちになり、4曲目が鳴り出した辺りで聴くのをやめてしまった。すまぬわが師よ。悪くはないし、アノ頃と変わらぬいつものニック・ケイヴ節なのだが・・・。
 さて、映画もどうなんだろう。予告を見たのだが、純白のシーツに包まれデッカいベッドで朝を迎えるニック・ケイヴに、イイ車を運転するニック・ケイヴ。なんか違うんじゃないか?もっとあばら家みたいところでワラのベッドの上で酔っ払って瀕死のような顔して傍らの木の机には書きかけの詩とインクビンと聖書と乱雑に転がる酒瓶にタバコの吸殻の山。運転する車はギトギトのエンジン・オイルがもれてるような巨大で燃費の悪いポンコツセドリックで助手席にはこれまた酔いつぶれたズベ公が!!ああ、いかんいかん。これまた旧ファンの一方的なニック・ケイヴに対するイメージ。こうあって欲しい、という。もちろん、そういう時代も過去にはあった、はず。だがあれから時間は流れたのだ。月日は流れたのだ。いつまでもシャブ中でも困るだろう。
 昔の映像も見られるのかな?ブリクサとかも出てるのかな?新宿の映画館で今日からレイトショーだそう。なんだかんだ言ってこっそり見に行くのかな、結局。で、やっぱつまんなかったとか言うのかな?20歳の頃少しだけ付き合っていた女子がニック・ケイヴだののニューウェイヴ好きだった。その女子がダビングしてくれたニック・ケイヴのカセットテープが探せば今もウチの押入れの奥にあるはず。彼女のフニャフニャした手書き文字で曲名がインデックスカードに記されていたのを覚えている。壊れたカセットはニック・ケイヴ。我がダンボール・バットのニューアルバムは「壊れたカセットはAOR」。なんの因果か。そこんとこ夜露死苦。


明日、8日(日)は幡ヶ谷の「ヘビーシック」というハコで、ダンボール・バット本年初のライヴです。しかも!!無国籍ロック代表わがダンボール・バットと、トラッシュR&R代表「エド・ウッズ」との驚愕の初顔合わせ!!どーなるんですか奥さん!!他にも、ガレージからモッズ、テクノポップに??な出演者まで、ヘビーシック一押しのメンツ総出演だそうで、われわれは完全にアウェイ感たっぷりですが、死なない程度にハッスルしてきます。出番はオオトリなんで10時頃!!次の日月曜だけど、まあいいじゃん。見に来て!!ドリンク充実のイカした雰囲気のハコです。詳細は下記に。





ニューアルバム情報!
「壊れたカセットはAOR」/ダンボール・バット
5月末頃発売予定
▼告知PV
https://www.youtube.com/watch?v=kthRbBMdY7I
2015年5月頃発売/全14曲/予価1400円+税/
作詞作曲・録音・ミックス・プロデュース:AMI/
ジャケ画:逆柱いみり/
CD帯・推薦文:コモエスタ八重樫/解説:岡村詩野、湯浅学/
寄せ書き:小野瀬雅生(クレイジーケンバンド)&大田譲(カーネーション)
ゲスト・ヴォーカル:蒼衣スイミング、市場大介(美人画家)、
Miiss Donutfromアメリコ)
<敬称略>
配給:ブリッジ


 

★今夜のBGM★
今夜はニック・ケイヴ祭り。男泣きに「素晴らしき世界」。盟友・シェーン(exポーグス)との酔いどれ三度笠ディナーショー。




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▼今後のイヴェント予定▼

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【ダンボール・バット】ライヴ
2015年2月8日(日)
幡ヶ谷「ヘヴィー・シック」


open18:00 LIVE18:30~
ご予約2000円+1d/当日2500円+1d

DJ:HAYAKAWA,NAOYA

出演:(表記は出演順です)
>ももづか怪鳥
>りすどらむ
>a mole under the eye
>THEEE BAT
>ED WOODS
>ダンボール・バット




3月7日(土)渋谷「ラストワルツ」
雑誌TRASH-UP!!+DANBALL BAT企画
「ニューウェイヴ天下御免VOL.10」
DJ:屑山屑男(編集長)
詳細調整中


ライヴのご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから


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【ネオン警察(リーダーAMIのソロユニット)】ライヴ

ネオン警察:
AMI(唄・テルミン・SAX)、MARI(ピアノ from BLACK&BLUE

4月3日(金)@高円寺「稲生座」
PM8:00開演

詳細確認中



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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
▼ディスクユニオン

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト


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▼現在発売中のダンボール・バットのアルバム
 
▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』  ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード ▲2012年1月31日発売▲全11曲(約42分)収録 ▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー) ▲ジャケット写真&デザイン:常盤響▲ライナー:岡村詩野&湯浅学 ▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷) ▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略> ▲収録曲 「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲 ▼下記各オンラインショップにて販売中! [AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]  ※タコシェ(中野ブロードウェイ内)、高円寺「円盤」等の店頭でも販売中。 ---------------------------------------------------------------------------------- ■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326    --------------------------------------------------------------------
  DANBALL BAT PV▼ 「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット (アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)