2015年10月31日土曜日

2時間半ものライヴ&ト-クでニューウェイヴ歌謡化した「さだまさし」かと思わせジンジャエール2本で悪酔いした夜。

 
 
▲リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」年末SPライヴ!
詳細はブログの下です。


 ジャック達の一色さんからメール。1月13日に一緒にライヴやりませんか?と。てっきりジャック達とやるのかと思ったら「シネマ」とだっていうんでビックリ。「シネマ」っていったら知る人ぞ知る伝説(?)のバンドじゃねぇっすか。一色さんに松尾(清憲)さん、あと、鈴木さえ子さんも参加してたよな。たしか数年前に復活して・・・え?今は鈴木さえ子さんは参加してないんだ。ちょっと残念(笑)。え、そこ?それは失礼でしょう、大先輩のバンドに対して。すみません。とにかく、1月13日に恵比寿の「クレアート」(元ライヴゲート)というハコでご一緒することが決まった。うむ、シゴトはクビになったが新年早々さいさきがイイな。今年は多分厄年だったんだよ、オレは。来年は「変化の年」と、手相見てもらった「新宿の母」が言うとりましたわ(ウソ)。とにかく、くれぐれもハイセンスなシネマのお客さま方から総スカンを食わぬよう善処する所存。詳細はまた後日。
 
 最近なんとなく体調がすぐれない。「なんとなく」ってのがクセもんだ。先刻「クビ」を宣告された今の会社でのこの10年間に溜まりに溜まった肉体的というよりか精神的な疲れがここに来てじわりじわりと原発の汚染水のように滲み出てきてオレの体を蝕んでいるのではないかと思っているのだが、やれやれ。「見飽きた奴らにゃおさらばするのさ!」とは江戸アケミ先生の歌(♪「でもデモDEMO」/暗黒大陸じゃがたら)。もうとっくに見飽きてたんだけどね職場の連中には。「おさらば」するのがちと遅すぎたのかもしれん。10年なんて。
 つい先日のダンボール・バットのライヴの後も、帰宅途中の電車に揺られていたら貧血のようになり高円寺駅から家までの間をフラフラと酔っ払いのように帰ってきた。悪酔いでもしたかと思ったがその日はライヴ前とライヴ後にウィルキンソンのビンのジャンジャエールを2本飲んだだけだから酔うわけもない。最近の体調不良に加え、その日の有り得ない長丁場のステージが体にこたえたのではないか。お客陣に指摘されるまで気が付かなかったのだがなんとダラダラ2時間半近くもやっていたのだ(!)。ダンボール・バットのライヴ所要時間最長記録(笑)。レコ発でもないのに有り得ないね。コッポラの<地獄の黙示録>並みだよ。まあ、途中10分間の休憩を挟んだとはいえ、付き合わされたお客さんたちもさぞかし災難だったね。みなさん、チケット代1800円の元は取れたかしら?えっ?もうおなか一杯?そうですか。そりゃあ良かった。
 
 『イギー・ポップは来なかった~ダンボール・バットの無国籍ライヴとトークの夕べ』と題したその日のイヴェント。まあね、やった曲数も多かったし10分越えの長尺の曲もあったから普段のステージより長くなるのは予想していたんだけど、一応イヴェントタイトルに「ライヴとトークの夕べ」って入れちゃったからさ、トークもやらないとウソになっちゃうからね、いつにも増して曲間のしゃべりを長くしたの。しゃべり苦手なのに無理して。そしたらあっという間に2時間超えちゃったみたい(笑)。何しゃべったかあまり覚えていないんだけど、「自分で作っておいてなんですけどこの曲はかなりのお気に入りで」・・・って、そんな話を毎回曲の演奏前に言ってたような気がする。結局全部好きなんじゃん、と、メンバーとお客陣に突っ込みを入れられる。そうね、それじゃただの「自分大好き」の阿呆やん(笑)。もちろんその日は自作の曲の中でもベストな選曲で臨んだからそういうトークが出るわけで、別にそんな自分大好きじゃないよ、オレ(などと言ってる奴に限ってやっぱり自分大好きだったりするんだろうね。ウププププ・・・)。でも最近ね、ちょっと、トークの味をしめましてね、今後はダンボール・バットのライヴのMCが少しずつ長くなっていっていつか「さだまさし」化するんじゃねぇーかって噂もあり。要は演奏より「しゃべり」が長いってこと。え?それじゃ一色さんじゃん(笑)。
 
 演奏した曲目はこれまでにリリースしたアルバムの中から万遍なく選んだ。もちろんアルバム未収録曲もやった。が、一番感慨深かったのは冒頭、オレとギターのサムソンの二人だけでステージに立ち今から約25年前(!)に作った「黒人とコタツ」というアシッド・フォーキーな曲を演奏した時だった。間違っても感極まって泣きそうにはならなかったが時間の流れの速さを改めて痛切に感じたひとときだった。ダンボール・バットとしてステージに二人だけで立つのは実に二十数年ぶりだった。この曲を作った頃というのは、まだオレとサムソンの二人組みの宅録ユニットとしてやっていた頃で、当時のライヴではオレの歌とサムソンのギター、そして、あらかじめヴォーカル・トラックとギター・トラックを抜いたカラオケのカセットをステージに置いたラジカセから流しそれに合わせて演奏するというスタイルでライヴをやっていた。ちなみに、ダンボール・バット名義で初めて作ったカセット作品にもこの曲は収録されており、そのカセットは、当時、新宿の「エジソン」や池袋にあった「五番街」などのレコード店の店頭で販売した。値段を付けて売った初めての作品だった。ところで今後また二人だけでステージに立つことはあるかね?ないだろうね。まあ、お互い、60まで生きてたらそん時は立ちますか?ヨレヨレんなってね。
 わが師、近田春夫に捧げたニューウェイヴ歌謡チックな最新蔵出しナンバー「BAD CITY」はどうだったかしらん?とか、まるでニューウェイヴというキーワードからは100年ほど逆行するようなアモンデュールⅡに触発されて15年以上前に作った気分はジャーマン・サイケな10分超えの大曲「珈琲は一杯」の約10年ぶりの再演はお客陣たちの耳には果たしてどう届いただろうか?とか、その他もろもろオレもこの日の客席から一人の客として聴いてみたかった。
 
 ライヴ前日に「モヒカン刈り」にして気合を入れてきたドラムのヒロエが新たに導入した飛び道具・・・シンセ・ドラムのピューン、ピューンというチープな電子音の効果もそれなりにあったのか、「ニューウェイヴ感が増しましたね」との声も聞かれた。オレの衣装も当初予定していたアロハシャツをやめて、赤と青の2トンカラーの古着屋で700円で見つけた女物のダボっとしたセーターに白いパンツとベレー帽で、キャプテン・センシブル+初期P-MODELあたりをイメージしたのだが、ちょっと年甲斐がなかっただろうか。思うのだがオレの本来のルーツはやっぱり80年代ニューウェイヴなわけですよ、今さらながら。今後はもうちょっと自分のルーツに素直になってニューウェイヴ感を前面に押し出していってもいいんじゃないのかしら・・・なんて。とはいえ、昭和歌謡な曲もあれば、プログレな曲もあり、サンバもあればハードロックもあればAOR(?)もある。それらチグハグな世界観とニューウェイヴ・テイストとを、どう折り合いを付けてゆくかが今後の課題ではなかろうか、などと、どーでもいいことに頭を悩ませていたりする中年ロッカーがここに。そもそもウチのバンドのコンセプトは「無国籍」なんだからさ、まあ、なんでもありでいいんじゃないの?と、結局そこに落ち着く。なんでもあり過ぎるから世間からは分かりづらいバンドと思われているのに。うむ、困ったね(笑)。
(※ステージ写真提供:小宮氏) 
 それにしてもいいハコだったな、「ひかりのうま」。渋谷のラストワルツで店長をやってたマルタさんが始めた店なんだけれども、もともとは場末のカラオケ・スナックかなんかだった店をそのまま「居抜き」でライヴ・バーに改装した店。だから当然狭い(楽屋もない)。当初、あのステージに6人は無理だろうと半ば諦めていたのだがギリ乗った。いや、ギリ乗せた(笑)。かなり客席にまでハミ出してたけどね。それと、通常のライヴハウスのような整ったPA設備が無い。モニターも無いしドラムは生音。だけど実際やってみて何の問題もなかった。むしろ中途半端なライヴハウスでやるより全然やり易かった。全然音良くないくせに態度がデカイだけのどっかのライヴハウスのPAの奴にも見習ってもらいたいくらいだ。
 店のチャージのシステムも明瞭で良心的。チケット1枚目から50パーセントバック(料金設定にもより多少変動)。セコい機材費なども取られない。そのうえ、出演者全員にドリンクが1杯振舞われる。いつまでもクソ高いノルマだの機材費払ってたいしたイイ音でもなくってクソつまんない対バンと組まされて客呼べなくてその挙句に説教されるようなライヴハウスに出るのが阿呆みたく思える。当初はステージの広さの問題やPAの問題でこの手の店でライヴをやることに少々抵抗があったのだが今回やってみてどちらの問題もたいしたことじゃないことがわかった。最近は、こういう雰囲気のいい小規模なライヴ・バーがあちこちに出来ていることだし、今後は、無理してペコペコと頭下げて高飛車なライヴハウスに出るくらいならこういう店で地道にライヴを続けてゆくほうがベストなんじゃないかという結論に至る。なんだかこういう店でライヴをやると、それこそパブ・ロックの精神を感じるじゃないか。かしこまったライブハウスじゃなくってね、そのへんの飲み屋の片隅の取ってつけたような狭いステージで夜な夜な酔っ払い客らとくんずほぐれつ繰り広げられる狂宴(ライヴ)。酔っ払い客って言ったってちゃんと音楽のことも分かってる連中よ。いいねぇ。イアン・デュリーもそこにいた。グラハム・パーカーもそこにいた。コステロもいたでしょう。いいじゃないの、パブロック精神だよ、これからは。なんのこっちゃ?(笑)
 それにしても、マルタさん、いい物件見つけたよなぁ。大久保駅の改札口から徒歩20秒って立地もいいし。オレもなあんな店やりたいねぇ。ライヴ・バー。1Fがライヴ・バーで、地下に自分たち専用の録音スタジオ。で、2Fで古着だの中古レコードやらを売る。オレのつつましい夢物語(笑)。ドラムのヒロエがね、毎週「ロト7」買ってるんだよ。ロクに当たったためしがないらしいけど。早く1億でも当てて店やろうぜ、ってのがオレの最近の口癖。高円寺にいい物件があるんだけどね。早く当ててもらわないと。店の名前はもう決まってんだよ。「兆治」。はあ?!・・・不器用ですから(by 高倉健)。しょーがねぇなぁ(笑)。

 追伸:この日のオープニングアクトとして出演してくれたシシハラ氏(こまどり社)&石原氏による「インプロビゼーション獅子舞デュオ」。SAXやら笛やらサンプラーやらギターやらを用いた即興演奏と獅子舞とのコラボユニットで、NO-NEW YORK一派の遺伝子と日本の伝統芸能である獅子舞とを融合させたスリリングで猥雑な狂喜乱舞のステージであった。この日のシシハラ氏の獅子舞もいつになく熱を帯び(ただ酔っ払っていたっていう話も!)、顔を上気させ客席に何度も突進してはお客陣の頭に執拗に噛み付く「獅子」の姿が印象的だった。シシハラさん、石原さんにこの場を借りて多謝。

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★今夜のBGM★

  
ついに完成。っていうか、アルバム発売してから何ヶ月が経ってんのよって話です(笑)。ダンボール・バットの最新アルバム『壊れたカセットはAOR』のタイトルトラックナンバーのPVようやく完成です。制作費1万5千円。このノスタルジックな映像をあの夏の思い出とともに貴女の心の引き出しにそっとしまってください。


 ▼今後のライヴ情報詳細はもう少し下にあります。


通販のお知らせ
2000年前後に録音したデモ音源とライヴ音源計14曲(71分)を収録したCD-R「モンドセレクション」、同じく2002年~2003年頃に録音したデモ音源とライヴ音源計13曲(62分)を収録したCD-R「モンドセレクション2」販売中です。注文受けてからの受注生産です。古い録音によるチープな音源ですのでそのへんはご了承ください。税込み各1000円。送料はサービスしますが、振込み手数料はご負担ください。ご希望の方はご一報ください。




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ダンボール・バットのニューアルバム「壊れたカセットはAOR」、みなさんにはもう聴いていただけたのだろうか?お求めは下記の各サイト、店頭にてどうぞ。デイスクユニオンでは店頭・通販ともに特典が付く模様(右写真:缶バッヂとCD-R。なくなり次第終了)。アマゾンタワーレコード名古屋市今池の中古CD店「ワイルドハニー」さん、京都市の市役所近くの中古CD&古書店「100000tアローントコ」さんの店頭、沖縄の「CD屋」さんの店頭&通販でも取り扱い開始しました。また、京都「トランスポップ・ギャラリー」東京・中野の「タコシェ」ではCD及びオリジナルTシャツ販売中です。高円寺「円盤」にもCD入荷しました。JET SET RECORDHMV、他でも販売中!



                 
              ニューアルバム情報!
「壊れたカセットはAOR」/ダンボール・バット
発売中!(2015.6.25発売)

全14曲(約1時間収録)/1500円+税/
見開き紙ジャケット/歌詞・ライナー付き
作詞作曲・録音・ミックス・プロデュース:AMI
ジャケ画:逆柱いみり
CD帯・推薦文:コモエスタ八重樫

解説:岡村詩野、湯浅学
寄せ書き:
小野瀬雅生(クレイジーケンバンド)、
大田譲(カーネーション)、ホッピー神山
ゲスト・ヴォーカル:
蒼衣スイミング、市場大介(美人画家)、
Miiss Donutfromアメリコ)<敬称略>






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▼今後のLIVE予定▼

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【ネオン警察(リーダーAMIのソロユニット)】ライヴ
12月23日(水・祝)
『駅前喫茶・番外地』

出演:
ネオン警察:AMI(VO+SAX+SYN+CASIO-TONE)
                 with MARI(PIANO from BLACK&BLUE)

西村哲也(fromグランドファーザーズ)with
ゲスト:大田譲(カーネーション)、熊谷太輔


JR大久保駅前「ひかりのうま」
(南口から徒歩10秒!)

PM18:30 開場 PM19:00 開演

¥2000+1d
※前売りはございません。当日ふらりとお越しください。






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【ダンボール・バット】ライヴ
2016年1月13日(水)
@恵比寿クレアート(元ライヴ・ゲート)
競演:シネマ(一色進<ジャック達>、松尾清憲、他)

ライヴのご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから。当日お昼まで受け付け!




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追伸:ダンボール・バットの告知・事務作業を手伝っていただける「ボランティア・スタッフ」募集中(ネット環境に慣れている方。)
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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
▼ディスクユニオン

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト

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