2015年12月25日金曜日

ムーンライダーズと小室等と根津甚八もやって来た大久保駅前喫茶の怪しい人たち怪しい夜。



▲新年1発目ライヴ!詳細はブログの下。
上の写真クリックで拡大。


ちょっと悪乗りが過ぎたと反省しているのだが、共演者であり主催者でもあるグランドファーザーズの西村哲也さんからは「めちゃ面白いライヴになって満足しています。AMIくんのおかげですよ・・・」などというメールを翌日いただきちょっとホッとしている。すぐ調子に乗るからな、オレ。で、後で痛い目に会うんだよ、いつも。でも、結果的に盛り上がってよかったな。大盛況(だったと勝手に思っているが・・・)とカオスのうちに無事ライヴ・イヴェントは終了したのであった。
 
 おとといの12月23日、そのライヴ・イヴェントはJR大久保駅そばにある「ひかりのうま」で開催された。<駅前喫茶・番外地>というしょーもないイベントタイトルはオレが命名させていただいた。この日オレはダンボール・バットではなく、バンドと並行してやっているアバンギャルド・ピアノ弾き語りユニット「ネオン警察」での参戦だった(ピアノはBLACK&BLUEのマリさん)。共演は、西村さん(Vo、G)と、そのバックを務めるカーネーションの大田さん(B)、それとドラマーの熊谷太輔さん。そもそもは、フェイスブックで知り合った西村さんのライヴにこの夏招待され、そこで今度ライヴご一緒しましょうよ、なんてオレが軽い口を叩いたのがきっかけで、西村さんが今回のイヴェントをセッティングしてくださったのだ。 
夕方からは小雨も振り出したが、それでも元スナックを改装した狭い店内はほぼ満席。19:00過ぎに開演し、まず先行はウチら。当然、大半のお客さんは西村さんたちがお目当てだったハズ。ネオン警察?だれ?なに?と、オレはいつもの怪しい出で立ち(ゲタにテキヤ風ダボシャツに丸いグラサン&ベレー帽)で、いぶかしがるお客さんたちのいくぶん冷ややかな視線を背に受けてステージへ。まずは冒頭1曲。オレの拙いピアノ弾き語りで、先日亡くなったばかりの師・野坂昭如センセへの弔いの意味を込めて、センセの名曲「巡礼」をノー・マイクで歌った。2曲目からは、相方のマリにピアノを任せ、おなじみのオリジナル曲、そして、書き下ろしの新曲やら、ルー・リードをネタにしたポエトリー・リーディング風即興コーナーなどを挟みつつ、持ち時間の1時間を10分ほどオーバーして終了。ドンヨリ、ギトギト、時代錯誤も甚だしいアングラ臭プンプンなネオン警察のステージを初めて、しかも1時間以上も見せられたお客さんたちにとってはさぞ拷問だったろう。メイン・ディッシュを食べる前に「前菜」ですっかり胃もたれさせちまったね。申し訳ない。まあ、観るほうもキツイがやるほうも意外にキツイ(笑)。バンド(ダンボール・バット)のライヴの比ではない疲労感と徒労感にいつも襲われる(笑)。まあ、それが楽しいのだけれども・・・。
 オレのくどい歌唱やアクション、しょーもないMC、それに歌詞や曲名の珍妙なセンスに対し、客席からいちいち爆笑を買った。そうなのよ。曲はドンヨリしてるけど、笑えるユニットですから、「ネオン警察」は。地獄の底で笑っているような、ね(笑)。

 さて、我々ネオン警察のステージですっかり淀みきってしまった会場内の空気を、まるで一服の清涼剤のように浄化してくれたのが西村さんたちのステージであった。ああいうのをアーシーっていうんだろうか?レイドバックっていうんだろうか?オレの薄っぺらな辞書には載っていない大人の音楽だったなぁ。オレの血の中には一滴も混じっていないグルーヴ感満載の音楽だったなぁ。ああいうのをロック・スピリットって言うんだろうか?オレには無いからな、ハナクソほどのロック・スピリットも。スピリットのスの字も無いままこのまま枯れてゆくんだろうな、オレは・・・。
 そういえば西村さんたち「はっぴいえんど」の曲もやったな。実は前日の合同リハのときに、西村さんに「はっぴいえんど」の曲でも一緒に歌わない?って誘われたのだが、曲を知らないうえに、正直はっぴいえんどの良さがあまり分からないオレは「あんまり好きじゃないんです。はっぴいえんど」と、ついポロっと言ってしまって、一瞬西村さんの顔がひきつったように思え(笑)、言ってから「しまった」と思ったド阿呆。はっぴいえんど、次回までに予習&理解しておきます。
 
西村トリオのステージが終わると、西村さんに再びステージに呼び出されたオレ。この日のメイン・イヴェント(?)でもあり、西村、大田、熊谷の黄金トリオをバックに従えて、この青二才(オレ)が、言うなれば豪華な生カラオケに挑戦するというバチ当たりコーナー。この日のイヴェントの日程が決まった段階で、西村さんのほうから「ボクらをバックに何か歌いたい曲があればリクエストして」、と言われ、突然の提案にドギマギしながらも、考え抜いて考え抜いて候補に上った曲は数十曲。さらにそこから絞って3曲を選び、それらを所望したのであった。これがその3曲。西村さんいわく「クラクラする選曲」とのこと(笑)(▲上の写真:トリオをバックに上機嫌で熱唱中のオレ)

①曲目。ムーンライダーズの「二十世紀鋼鉄の男」
鈴木慶一さんにダンボール・バットの曲を昔プロデュースしていただいた際に頂戴した「AMIくんへ」の一言が入った直筆サイン入り【青空百景】は我が家の家宝。オレがほぼリアルタイムで初めて聴いたムーンライダーズのアルバムであり今も一番好きなアルバム。その冒頭を飾る名曲がコレ。オレは西村さんたちへのキーの指定を間違えて出だし部分をレナード・コーエンのような凄い低音で歌うハメに(笑)。エンディングのリフレイン部分は、バックのお三方がコーラスを入れてくださり、歌っているオレもこれはちょっと鳥肌もんだったな。

②曲目。小室等が歌う「かげろうの唄」。
これは74年にTVで放送されていた「丹下左膳」(主役・高橋幸治/監修:市川昆)という時代劇のテーマソング。西村さん、大田さんが部類の時代劇好きだということは一部では有名だが、実はオレも時代劇が大好きなのだ(主にアウトロー系・笑)。というわけで、せっかくだからなにか1曲は時代劇に関する曲をやりたいと考え選んだのがこの曲。作詞作曲は小室等自身。クニ河内によるクラシカルなアレンジによる名曲だが、一般的にはまったく知られてはいないだろう。ついつい時代劇のことになると夢中になり3人ともMCが止まらなくなり、途中で無理やり中断して演奏へ。実は最後までどっちを歌うか悩んだ曲が、勝新太郎が歌うTVシリーズ「座頭市」のこれまた名テーマ曲で「おてんとさん」(作曲:冨田勲)だったのだが、途中2箇所入るカツシンの迫真のナレーション部分がオレにはどうにもお手上げで今回は見送ったのだ。それをステージの上で大田さんに伝えると、「あの歌をうたえるのはAMIしかいないじゃん!」などと突っ込まれ、じゃ、次回またこういう機会があったらその時はカツシン歌います!と、宣言したのであった。

③曲目。中島みゆきの「狼になりたい」。
これがこの日のイヴェントのラストを飾るにふさわしい曲だったかどうかはお客さんの判断に任せるが、オレ的にはまあ悪くなかったんじゃなかろうかと、まんざらでもない。中島みゆきの曲として今では有名だが、実は、オレが初めて聴いたのはみゆきの歌でなく根津甚八のレコードでだった。70年代から80年代にかけて俳優の根津甚八はいいアルバムを何枚か残しているが、その中の1枚にこの曲のカバーが入っていたのだ。とにかくその歌唱に衝撃を受けた。読み捨てられた新聞紙のようにヨレヨレなのだ。もしかすると、「仮歌」をそのまま「本テイク」として収録してしまったのではないかと思う(まるでフィル・スペクター!)。いずれにせよ、当初から根津甚八のために作られた曲なんではないかと思えるハマリようで、初めて聴いた日以来、オレの中の座右の1曲となってしまった。もちろん、根津ヴァージョンが。だから、この日も、根津甚八が今オレに乗り移ってるんだっていう気分で歌いますって言ったら、いや、まだ生きてるから!と、また大田さんに突っ込まれたのであった。そして、曲のエンディングでは原曲にはないのだが大田さんからの指示で狼の遠吠えをやるようにとのことだったので約束通りウォウォウォウォ~!!と吠えてみたのだが、どうにも負け犬の遠吠えにしかならなかった。

西村さん、大田さん、熊谷さんに多謝。そしていつも世話になりっぱなしのマリにも多謝。そしてご来場くださったみなさんに多謝。

追伸:年明け1発目、ダンボール・バットは大先輩バンド「シネマ」と2マンです!!

▼今後のライヴ情報詳細はもう少し下にあります。


通販のお知らせ
2000年前後に録音したデモ音源とライヴ音源計14曲(71分)を収録したCD-R「モンドセレクション」、同じく2002年~2003年頃に録音したデモ音源とライヴ音源計13曲(62分)を収録したCD-R「モンドセレクション2」販売中です。注文受けてからの受注生産です。古い録音によるチープな音源ですのでどうぞご了承ください。税込み各1000円。送料はサービスいたします。振込み手数料はご負担ください。ご希望の方はご一報ください。



















今夜のBGM

オレがネオアコ聴いたっていいじゃん、たまには。上記ブログのライヴ終了後、ひかりのうまの店長のマルタさんがこのPVを店の壁のスクリーンに流していた。曲は知らないのだけどどっかで聴いた声なんだよなぁ、と悩むこと5分(笑)、「マルタさん、これってモノクローム・セット?」。正解だった。へぇ~。こんなシュールなバンドだったんだ、昔は。で、アルファヴィルって、あのゴダールの?



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ダンボール・バットのニューアルバム「壊れたカセットはAOR」、みなさんにはもう聴いていただけたのだろうか?お求めは下記の各サイト、店頭にてどうぞ。デイスクユニオンでは店頭・通販ともに特典が付く模様(右写真:缶バッヂとCD-R。なくなり次第終了)。アマゾンタワーレコード名古屋市今池の中古CD店「ワイルドハニー」さん、京都市の市役所近くの中古CD&古書店「100000tアローントコ」さんの店頭、沖縄の「CD屋」さんの店頭&通販でも取り扱い開始しました。また、京都「トランスポップ・ギャラリー」東京・中野の「タコシェ」ではCD及びオリジナルTシャツ販売中です。高円寺「円盤」にもCD入荷しました。JET SET RECORDHMV、他でも販売中!



             ニューアルバム情報!
「壊れたカセットはAOR」/ダンボール・バット
発売中!(2015.6.25発売)

全14曲(約1時間収録)/1500円+税/
見開き紙ジャケット/歌詞・ライナー付き
作詞作曲・録音・ミックス・プロデュース:AMI
ジャケ画:逆柱いみり
CD帯・推薦文:コモエスタ八重樫

解説:岡村詩野、湯浅学
寄せ書き:
小野瀬雅生(クレイジーケンバンド)、
大田譲(カーネーション)、ホッピー神山
ゲスト・ヴォーカル:
蒼衣スイミング、市場大介(美人画家)、
Miiss Donutfromアメリコ)<敬称略>






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▼今後のLIVE予定▼

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2016年【ダンボール・バット】ライヴ
◆1月13日(水)
恵比寿クレアート(元ライヴ・ゲート)
共演:シネマ(一色進<ジャック達>、松尾清憲、他)
PM7:00開場 PM7:30開演
前売り\3000 当日\3500 +drink代

大御所、シネマとの共演!!ビックリ!!




今後の予定・・・・

◆1月27日@高円寺U-HA
出演:(出演順)        
①スカイブルー100バンド
②ダンボール・バット※19:40~
③メヒカブレスタンダード 
④akey
PM18:30 OPEN PM19:00 START
当日券のみ\2000+1drink
JR高円寺駅南口より徒歩5分のこじんまりとしたライヴCAFEです

◆2月11日(祝)@新宿JAM
        「キャプテン・トリップ・ナイト」
出演(出演順):
①SISTER PAUL
②ダンボール・バット※18:40~
③イライザ・ロイヤル&総括リンチ
④ケン・マツタニ・バンド(社長:松谷さんの新バンド)
PM 17:40 OPEN PM18:00 START
前売り予約¥2500 当日¥2700 各+1d代

ダンボール・バットがかつて所属していた伝説のレーベル「キャプテントリップレコード」(ゆらゆら帝国も在籍していた!)の同窓会的ライヴ!

◆3月19日(土)@大久保ひかりのうま
        「漏電バット」
  共演:漏電銀座(漫画家:逆柱いみりバンド)

PM19:00 OPEN PM19:30 START
当日券のみ¥2000+1drink代
ダンボール・バット、ヒカシューの新作のジャケ画を担当した漫画家・逆柱いみりさん率いるニューウェイヴバンド「漏電銀座」との2マン!




ライヴのご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから。当日お昼まで受け付け!




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追伸:ダンボール・バットの告知・事務作業を手伝っていただける「ボランティア・スタッフ」募集中(ネット環境に慣れている方。)
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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
▼ディスクユニオン

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト

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