▲次回ダンボール・バットLIVE!
2月11日(木・祝)@新宿JAM
詳細はブログの下のほうです。
人生とは、(私は確信を以って、それだけは言えるのであるが、苦しい場所である。生まれて来たのが不幸の始まりである。)ただ、人と争うことであって、その暇々に、私たちは、何かおいしいものを食べなければいけないのである。
(<如是我聞>より)
近所のブックオフで「太宰治 不滅の至言451」とかいう本を200円で見つけた。太宰のいろいろな著作の中からおいしい部分だけを451個抜き出して1冊にまとめた本なのだが、ヤバイ。しびれっぱなしなのだ。太宰治などこれまでまともに読んだことはなかったが、いちいち共感してしまう自分が怖くなった。太宰に共感している時点でもうダメダメってことじゃあないか。太宰に共感している無職のビンボー中年ロッカーって時点でもう終わってるってことじゃあないか。
たまたまこの本を読んでいたら知人の若い女子に
「なに読んでるんですか?」
と聞かれた。
「太宰ですか?いいですねぇ~」
ドン暗な人間と思われたか。
「たしか、マタヨシも太宰が好きでしたよね?」
あん?マタヨシ?誰だっけ?ああ、あのお笑いの・・・。
そうか、太宰に共感するような輩はみんなダメダメなのかと思ったのだが、あの人はなんかの文学賞とったもんな、たしか。たいしたもんだな。オレは一生ダメダメだけどね。
らっきょうの皮を、むいてむいて、しんまでむいて。何もない。きっとある、何かある、それを信じて、また、べつの、らっきょうの皮を、むいて、むいて、何もない、この猿のかなしみ、わかる?
(<秋風記>より)
分かるね。オレには痛痒いほど分かるよ、そのかなしみ。
つい先日、地元は高円寺の「U-HA」という小さなライブ・バーでダンボール・バットのライヴがあった。この店でやるのは初めてだったのだが、店長にいたく気に入られ、ライヴ後も音楽談義に花が咲き、
「ダンボール・バット、いいのになぁ~、なんで売れないのかなぁ?」
って、結局そこに話は落ち着き(笑)、
「まあ、みなさんにそう言われ続けてン十年、このまま死んでゆくわけですな、オレは」
なんて翌日、自分のフェイスブックに投稿したら、U-HAの店長から
「売れないなんていっちゃダメですよ。もっとポジティブになれば、きっと良いことがあります。」
なんて励ましとも説教ともとれる書き込みを頂いたのだった。すみません、ネガティヴの塊のような男なもので。だいたい太宰にいちいち共感しているような阿呆ですから。
その日のライヴの後、店の前でみんなでたむろしてたらウチのドラムのヒロエが急に走り出して100mほど向こうの路上の暗がりで誰かと立ち話しを始めた。
「誰と話てんの?」
とオレが聞くと
「吉田達也らしいですよ」
と誰かが答える。
ほんと?!(笑)
たしかに吉田達也氏といえば長年高円寺に住んでおられるハズ。まあ、フツウにパル商店街とか歩いていてもおかしくはないよな。オレは直接は面識ないけど。でも、よく分かったなぁ、吉田達也だって。ドラマーの嗅覚か。たしか、RUINSもあぶらだこも知らないハズだけどなぁ、アイツ。え?1回だけライヴ見に行ったことがあるんだ?へぇ。オレは「吉田達也」と聞いただけで恐れ多くって遠くから二人のやりとりをただ見守るだけだったが、それにしても初対面のハズなのに長々と何しゃべってんだ?
しばらくして息を切って走って戻ってきた。
「吉田さん、ダンボール・バットのこと知ってましたよ」
・・・だって(笑)。
「もう活動長いよね」
とも言っておられたそう。
うむ。そうですか。こんなボロクソバンドでも長くやってりゃ、天才ドラマー吉田達也の耳にもその名前ぐらいは届いていたということか。うれしいような切ないようなちょっとイイ話。
それにしても、帰宅途中のクソ寒い夜の路上で、ド派手な服(ステージ衣装)着たモヒカン刈にタレサンした見ず知らずの女に呼び止められた挙句立ち話につき合わされ握手までせがまれた吉田さんの災難、お察し申します。メンバーに代わってお詫びいたします。
ある日。
「今年中に日本は終わる気がしませんか?」
と、友人で漫画家の逆柱いみりセンセからのメール。センセとはこんなメールばっかりやりとしている(笑)。センセにこんなこと言ったら迷惑がられるかもしれないけど、多分「似たもの同志」なんです、僕たち。初めてお逢いしたときから同じ血の匂いのようなものを感じていました。
で、日本、やっぱり終わりますか、センセ?
いや、オレもそう思いますよ。オレの場合、どういう場面でそう思うかというと、例えば、駅のホームなんかで電車待ってると99パーセントの連中がみ~んなうつむいてスマホを夢中になっていじってるあの光景・・・今では当たり前の光景だけど、あれを目にするたびに薄ら寒くなり、なんだかしらないけど、もうじきこの国は終わるんじゃなかろうかって気がして仕方ない。「気がする」というようり「確信」に近い。
まあ、他にも、北朝鮮からミサイルが飛んでくるとか、首都直下型地震が来るとか、原発がぶっ壊れるとか、オリンピックの最中にテロで壊滅的な被害を受けるとか、アベが狂って戦争をおっぱじめるとか、この国が終わってしまうシナリオはいくつでも思い浮かぶけど、スマホはおろかケータイすら持っていない都会に紛れ込んだ原始人かサルのようなオレの目には、あの、ホームの上で同じ方向を向いて無言でひたすらスマホをいじり続ける群集から立ち昇るヘンなオーラが気持ち悪いし、それが終末的な光景として映るのだ。我が師、金子光晴の「おっとせい」って詩を、つい思い浮かべた。
それはそうと、今、日本が終わっちゃうのはちょっと困る。30年近くもバンド(ダンボール・バット)を続けてきながら、納得の行くまともな録音物(アルバム)を1枚もリリースしない(できない)うちに日本が終わってしまうのは非常に心残りである。とはいえ、この先何年か生き延びたとしてもまともな録音物を残せるチャンスや機会に恵まれるとも思えない。音楽という魔物に取り付かれて気がついたらなんの成果も答えも出せないまま人生の半分以上を棒に振ってしまった阿呆である。いっそのことここで全て終わってくれたほうがいいのかもしれない。限られたこれからの余生をどう過ごそうか、会社をクビになって無職になった今、どうやってこれから口を糊して生き延びてゆこうかと迷いあぐねている今日このごろではあるが、まあ、日本が終わってしまうんじゃアレコレ悩む面倒もないな。みんな終わっちゃうんだから。みんな死んじゃうんじゃあね。
根津甚八のアルバムで、ベルリンのハンザ・スタジオで録音された「+B」(84年リリース)というアバンギャルドで壮絶なアルバムがある。B面最後の「根津版 オドウ」(作詞:三上寛!!作曲:佐久間正英!!)という曲で根津甚八は絶叫する、というより発狂する。
「死ねばいい!死ねばいい!みんな首つって死ねばいい!!!!」
と、何度も絶叫する。
日本が終わる瞬間、どんな形で終わるのかは知らないけれど、TVに映し出される崩壊するスカイツリーや国会議事堂の映像を見つめながらその時オレの耳の奥ではニーナ・シモンが歌う「マイ・ウェイ」だとか、きっとこの根津甚八なんかが荘厳に爽やかに晴れやかにリフレインされていることだろうと思う。
せめて1枚、せめて最後に1枚、悔いのないアルバムを残してからこの世から消え去りたい。
今夜のBGM
♪「ハロー!ニューヨーク」/ダンボール・バット(LIVE 2012年)
なんだか盗撮のような裏ビデオのようなひどい映像を発見しました。ダンボール・バットの前のアルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」のレコ発の時の映像(@東高円寺UFO-CLUB)。たぶんオレの知り合いが勝手に撮って勝手にUPしたやつらしいです。曲は2002年のアルバム<未来ブティック>に収録のおなじみ「ハロー・ニューヨーク」。意外にもこの曲のライヴ映像は残っていないのである意味レアですね、これは。
通販のお知らせ
2000年前後に録音したデモ音源とライヴ音源計14曲(71分)を収録したCD-R「モンドセレクション」、同じく2002年~2003年頃に録音したデモ音源とライヴ音源計13曲(62分)を収録したCD-R「モンドセレクション2」販売中です。注文受けてからの受注生産です。古い録音によるチープな音源ですのでどうぞご了承ください。税込み各1000円。送料はサービスいたします。振込み手数料はご負担ください。ご希望の方はご一報ください。
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ダンボール・バットのニューアルバム「壊れたカセットはAOR」、みなさんにはもう聴いていただけたのだろうか?お求めは下記の各サイト、店頭にてどうぞ。デイスクユニオンでは店頭・通販ともに特典が付く模様(右写真:缶バッヂとCD-R。なくなり次第終了)。アマゾン、タワーレコード、名古屋市 今池の中古CD店「ワイルドハニー」さん、京都市 の市役所近くの中古CD&古書店「100000tアローントコ」さんの店頭、沖縄の「CD屋」さんの店頭&通販でも取り扱い開始しました。また、京都「トランスポップ・ギャラリー」と東京・中野の「タコシェ」ではCD及びオリジナルTシャツ販売中です。高円寺「円盤」にもCD入荷しました。JET SET RECORD、HMV、他でも販売中!
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ニューアルバム情報!
「壊れたカセットはAOR」/ダンボール・バット
発売中!(2015.6.25発売)
全14曲(約1時間収録)/1500円+税/
見開き紙ジャケット/歌詞・ライナー付き
作詞作曲・録音・ミックス・プロデュース:AMI
ジャケ画:逆柱いみり
CD帯・推薦文:コモエスタ八重樫
解説:岡村詩野、湯浅学
寄せ書き:
小野瀬雅生(クレイジーケンバンド)、
大田譲(カーネーション)、ホッピー神山
ゲスト・ヴォーカル:
蒼衣スイミング、市場大介(美人画家)、
Miiss Donut(fromアメリコ)<敬称略>
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2016年【ダンボール・バット】ライヴ
◆2月11日(祝)@新宿JAM
「キャプテン・トリップ・ナイト」
出演(出演順):
①SISTER PAUL
②ダンボール・バット※18:40~
③イライザ・ロイヤル&総括リンチ
④ケン・マツタニ・バンド(社長:松谷さんの新バンド)
PM 17:40 OPEN PM18:00 START
前売り予約¥2500 当日¥2700 各+1d代
ダンボール・バットがかつて所属していた伝説のレーベル「キャプテントリップレコード」(ゆらゆら帝国も在籍していた!)の同窓会的ライヴ!
◆3月19日(土)@大久保ひかりのうま
「漏電バット」
共演:漏電銀座(漫画家:逆柱いみりバンド)
PM19:00 OPEN PM19:30 START
当日券のみ¥2000+1drink代
ダンボール・バット、ヒカシューの新作のジャケ画を担当した漫画家・逆柱いみりさん率いるニューウェイヴバンド「漏電銀座」との2マン!
ライヴのご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから。当日お昼まで受け付け!◆2月11日(祝)@新宿JAM
「キャプテン・トリップ・ナイト」
出演(出演順):
①SISTER PAUL
②ダンボール・バット※18:40~
③イライザ・ロイヤル&総括リンチ
④ケン・マツタニ・バンド(社長:松谷さんの新バンド)
PM 17:40 OPEN PM18:00 START
前売り予約¥2500 当日¥2700 各+1d代
ダンボール・バットがかつて所属していた伝説のレーベル「キャプテントリップレコード」(ゆらゆら帝国も在籍していた!)の同窓会的ライヴ!
◆3月19日(土)@大久保ひかりのうま
「漏電バット」
共演:漏電銀座(漫画家:逆柱いみりバンド)
PM19:00 OPEN PM19:30 START
当日券のみ¥2000+1drink代
ダンボール・バット、ヒカシューの新作のジャケ画を担当した漫画家・逆柱いみりさん率いるニューウェイヴバンド「漏電銀座」との2マン!
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追伸:ダンボール・バットの告知・事務作業を手伝っていただける「ボランティア・スタッフ」募集中(ネット環境に慣れている方。)
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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
▼ディスクユニオン
2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))
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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから