2016年1月14日木曜日

デヴィッド・ボウイの鼻毛にもなれないオレはメキシコ人に変装しベルリンの壁に頭を打ちつけながら追悼した夜。

 


 「ゲスの極み乙女」のヴォーカルの彼みたく、オレもモテモテになったらどーしよう?(笑)。ベッキーみたいなオネーチャンに言い寄られたらどーしよう?・・・うむ。大丈夫。その心配はない。オレの書く曲聴いてポ~ッとなるような婦女子などこの世にはおらん。こんな貧乏中年を相手にする婦女子などこの世にはおらん。うむ。残念だがそれが現実。昼のワイドショーの芸能ニュースを鼻ほじりながら見てて思ったこと。あと、船越栄一郎はやっぱり離婚するんかね?まあ、どーでもいいことですが・・・
 あ、これ、夕べのオレの衣装(隣はコーラスのAYAKO)。なぞのメキシコ人かね。それとも女と夜逃げしてきたマリアッチの楽団員か。オレの頭に乗っかってんのは古着屋で1000円で見つけたソンブレロなんだけどさ、ちょうど今ほらオレさヒゲ生えてるでしょ?なんかいい感じよね。
そう、夕べは大先輩バンド「シネマ」と恵比寿のクレアートってハコでライヴだったのだ。当然お客さんの大半はシネマ目当ての人たちばっかりだったからね、アウェイ感は毎度のことだけどさ、夕べも前半はきつかったねぇ(笑)。ライヴが始まっても「なんじゃ、コイツら?」「で、だれ?」的なヒンヤリとした視線と空気感に押しつぶされそうになりながら(こういうプレッシャーに弱いのよ、オレ!!(笑))、イスに座ったまま誰も身動き一つせず、水を打ったように静まり返る会場の中(やりずれぇ~ったりゃありゃしない!!(笑))、歌うのに、キーボード弾くのに、MCしゃべるのに必死。それでもライヴ中盤からはなんとか開き直って約1時間ちょっとのステージ、空回りしながらも最後はハッスルで着地。途中、ダンボール・バットのステージでSAXプレイヤーとしても参加してもらっているシシハラさんこと「こまどり社」による”獅子舞”が客席に乱入するというお約束のハプニング演出も功を奏し、新春一発目のライヴ、めでたい気分のうちに無事終了したのであった。
 それにしても、シネマのドラマチックでプロフェッショナルなステージの前では、丸腰フリチンで敵陣に突っ込むしか術を知らないポンコツな我われのステージなぞ風にそよぐ鼻毛の如くであった。いろいろ勉強させていただいた。
 ライヴ終了後、楽屋で一色さんとちょっとおしゃべり(シネマの他のメンバーの方たちは一色さんだけ一人残して、とっととお帰りになられました(笑))。「今日、<コンピュータ・ベルリン>やらなかったね」と一色さん。もう1年以上前に一度対バン(一色さんのバンド「ジャック達」と)した時にやっただけなのによく曲名を覚えているなあ、と、ハッとしたのであった。ただの飲んだくれのように見せかけておいて実はやっぱり凄いオヤジなのかもしれない(笑)。ギターもベースも饒舌だしなぁ。MCは微妙だけどなぁ。「シネマのお客さんも、ダンボール・バット面白いって言ってたよ」「<赤テント>みたいって言ってた人もいたよ」と、一色さん。赤テントって(苦笑)。唐十郎のアレですよね?(何のことか分からない人はウィキってください)。いや、いいじゃないですか。褒め言葉として頂戴いたします。
 「コンピュータ・ベルリンやらなかったね」って、一色さんに言われて、ああ、と思ったのは、オレ夕べのライヴの冒頭でちょっとまじめなMCやっちゃってね、「今日はボクの中ではデヴィッド・ボウイの追悼ライヴみたいなもんです」みたいなこと言ってさ、でも、ほんとうに、そういう気分だったの(後半はもうそんなこと吹っ飛んでたけど!!)。デヴィッド・ボウイといえば「ベルリン」でしょ?(そうだっけ?)。いや、「ベルリン」はルー・リードのアルバムタイトルだけど、いやね、オレの一番好きなボウイのアルバムはベルリン3部作って言われている中の「ロウ」だからさ、A面にゴチャっと並んだポップでキッチュな楽曲はどれも素晴らしいのだけれど、ことあのアルバムのB面のねあの荘厳な世界観がたまらんわけですよ。ダンボール・バットの「コンピュータ・ベルリン」って曲はまさに、ボウイから来るベルリンという街をイメージ(当然オレの勝手なイメージを多分に含む・・・)して作った曲(実際は、それプラス、なぜかZZ-TOPのブギー感が合体させてあるんだけどね。ボウイ=ベルリンってイメージはまあ分かるとしても、なんでそこにZZ-TOPがプラスされるかは作者であるオレに聞かれても分からないので聞かぬよう!!その意味不明の無国籍感、折衷感がダンボール・バットの魅力なのだから!!(笑))だからさ、ああ、やれば良かった、やらねばならなかったのだ、と、非常に後悔したのだった。
 
 そして、今もオレは涙が止まらない。デヴィッド・ボウイの訃報を知ったその直後から。おい!!アンタ!!宇宙人だろ?!宇宙人も死ぬんか?!しかも69歳って、ロック(69)のつもり?!ダジャレ?!そして、オレはぬるい缶ビールすすりながら正月にもらった羊羹をかじりながら(ビールと羊羹は全く合わないことが判明!(笑))さっきから「ヒーローズ」1曲を何度もリフレインして聴きながら涙が止まらないのだ。「ヒーローズ」で好きなのは、正規のアルバムに入ってるヴァージョンでなく、ドイツ語で歌われたヴァージョンだ。あのゴツゴツとした座りの悪いドイツ語の語感があのロマンチックで勇壮な曲には合っている気がする。なんたってベルリン録音だしね。しかし、それ以上に今ジーンと来ちゃうのが2枚組みのライヴアルバム「ステージ」(’78)に収録のヴァージョンだ。1曲目の重厚なインストからの流れもいいし、何といってもライヴならではの生ナマしさが鼓膜を伝わって聴く者の全身に伝わってくる。それにしてもオレは今まであまりにも有名なこの曲とこれほどまでに真摯な気持ちで真剣に対峙したことがあただろうか?いや、無い。だいいち、ウチのレコード棚にもオリジナルアルバムの「ヒーローズ」はあるが、あのアルバムに収録されている「ヒーローズ」以外の曲のメロディ、いやそれ以前に、なんの曲が収録されていたかも全く思い出せない。そう、オレなんて所詮その程度なのだ。ボウイのボの字すら語る資格の無いエセ・ファンなのだ。いや、エセ・ファンと名乗ることすら口幅ったいただの通りすがりの愚か者にすぎない。
 ど田舎の高校生だった頃、オレがはじめて聴いたボウイは当時ヒットしていた「レッツ・ダンス」だった。そのアルバムに入っていた「モダン・ラヴ」なんかも大好きであのアルバムは当時よく聴いたがそれ以降、真剣にボウイを聴くことはなかったし、ハマることもなかった。(蛇足だが、アルバム「レッツ・ダンス」に収録の「クリミナル・ワールド」は元々はモダン・ポップ・グループ「メトロ」のカバーであるが、オリジナルヴァージョンの持っている隠微さが薄れてしまっているという点においてボウイのヴァージョンは残念だし、さらに言えばもともとはイギー・ポップのアルバム「イディオット」に収録されていた「チャイナ・ガール」の再録バージョンも、やはりイギー・ポップの艶っぽいぶっ壊れ気味のヴァージョンの前では愛欲の演出が足りていない) 
 オレがボウイをきちんと意識して聴くようになったのは、20代後半ぐらいではなかったか?もともとロキシー・ミュージックやスパークスは好んで聴いていたが、それ以上に当時グラムロックにハマリ、その流れで当然ボウイの古いアルバムにも手を伸ばし聴くようにはなったが、やはりロキシーミュージックやスパークスほどにリスペクトすることはなかった。先にも書いた通り、ボウイのアルバムで一番好きなのはブライアン・イーノなどと組んでベルリンで録音された「ロウ」だ。いわゆるボウイの代名詞とも言われる「ジギースターダスト」だの「ハンキードリー」なんてアルバムも、それほどオレの興味を誘うことはなかった。が、それなのにこんなに悲しいのはなぜなのか?
 たまたまYOU-TUBEで見つけたこの映像。クイーンのトリビュートライヴ(?)で、かつてフレディー・マーキュリーとデュエットした「アンダープレッシャー」をここではユーリズミックスのアニー・レノックスと「難波恋しぐれ」よろしくデュエットしている。薄っすらと情を滲ませながらも凛とした表情で涼しげに歌うボウイの姿を見ていたらなお泣けてきた。
 まあいいさ、理由はなんであれ、気がすむまで泣き崩れようじゃあないか。そして、これを契機に、ボウイのアルバムをエリを正して改めて1枚1枚聴きこんでみようかと思う所存。




  直接の面識はないのだがフェイスブックでつながってる中原昌也さんがボウイ訃報のニュースの直後にこんな印象的なコメントを投稿していたので引用させていただく。

「というか、マジかボウイ・・・知り合いでもなんでもないし、熱心なファンでもないけど、さすがに涙出て、なんにも希望なんて持てないね。・・・。こりゃ人類なんか終わるね。ロクなヤツ残ってないもん。」

 まさに同感だ。いや、「ほぼ同感」にしておこう、現時点では。というのも、まだブライアン・フェリーやらレナード・コーエンやらオレのアイドル数人が生存しているから。まあ、それも時間の問題だが。そして、中原さんも言ってるけど、ほんとになんにも希望が持てない。ロックに。人類に。未来に。ほんともうロクなヤツ残ってない。どうでしょうか?このへんでお開きにしませんか?この人類とやらを・・・。

拝啓、デヴィッド・ボウイさま。
あなたとは何の縁もゆかりもないちょっとだけ音楽ををかじっていい気になってる甲斐性ナシの阿呆ですが、どうか涅槃で待っていてくださいまし。
オレもじきそちらに伺います。
                                                          敬具





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次回、ダンボール・バットのライヴは1月27日(水)にJR高円寺駅南口にあるライヴ・バー「U-HA」でございます。なんでもカレーが自慢のお店らしいです。カレー喰いながら見るダンボール・バットもまた一興かと。ライヴ詳細、今後のライヴ予定については下記「ライヴ情報」の項をご覧ください。

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今夜のBGM

今夜のBGMもボウイ追悼。原曲は言わずもがボウイの「FAME」。宮沢りえはどういう意図でこの曲を歌うことになったのか?作詞は糸井重里とのこと。




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全14曲(約1時間収録)/1500円+税/
見開き紙ジャケット/歌詞・ライナー付き
作詞作曲・録音・ミックス・プロデュース:AMI
ジャケ画:逆柱いみり
CD帯・推薦文:コモエスタ八重樫

解説:岡村詩野、湯浅学
寄せ書き:
小野瀬雅生(クレイジーケンバンド)、
大田譲(カーネーション)、ホッピー神山
ゲスト・ヴォーカル:
蒼衣スイミング、市場大介(美人画家)、
Miiss Donutfromアメリコ)<敬称略>






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▼今後のLIVE予定▼

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2016年【ダンボール・バット】ライヴ

◆1月27日@高円寺U-HA
出演:(出演順)        
①スカイブルー100バンド
②ダンボール・バット※19:40~
③メヒカブレスタンダード 
④akey
PM18:30 OPEN PM19:00 START
当日券のみ\2000+1drink
JR高円寺駅南口より徒歩5分のこじんまりとしたライヴCAFEです

◆2月11日(祝)@新宿JAM
        「キャプテン・トリップ・ナイト」
出演(出演順):
①SISTER PAUL
②ダンボール・バット※18:40~
③イライザ・ロイヤル&総括リンチ
④ケン・マツタニ・バンド(社長:松谷さんの新バンド)
PM 17:40 OPEN PM18:00 START
前売り予約¥2500 当日¥2700 各+1d代

ダンボール・バットがかつて所属していた伝説のレーベル「キャプテントリップレコード」(ゆらゆら帝国も在籍していた!)の同窓会的ライヴ!

◆3月19日(土)@大久保ひかりのうま
        「漏電バット」
  共演:漏電銀座(漫画家:逆柱いみりバンド)

PM19:00 OPEN PM19:30 START
当日券のみ¥2000+1drink代
ダンボール・バット、ヒカシューの新作のジャケ画を担当した漫画家・逆柱いみりさん率いるニューウェイヴバンド「漏電銀座」との2マン!




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▼ディスクユニオン

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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