2016年6月1日水曜日

東京人口50人説を解く深沢七郎先生とソバをすすりながら気分はハリソン・フォード阿呆が電気羊に殺られた夜。

 



▲来週6月7日(火)は「ネオン警察」(AMIソロ)
ライヴ@高円寺U-HA
詳細はブログの下です





こんばんわ。自称「ミュージシャン」、実質「無職」。人生の負け組み中年ロッカー、日々恥をさらして生きてます。今日は毎月の雇用保険の「認定日」の帰り。これは新宿西口のハローワーク23階からの眺め。オレにはこの高さから飛び降り自殺する勇気はないな。しばしの間ボケーっとこの眺めを見てからいつも帰ってくる。これがファッキンシティトーキョーだよ、ユウヤ先生。蟻ん子のように地上を歩く人が見える。ミニ・カーのような車が行き交う。気が狂うほどの数のニンゲンがこの街であくせく生きてる。なんのために生きてんのか、アンタらは。それを考えるとなんか切ないようなおかしいような絶望的な気分になる。たしかにニンゲンの数多すぎだよな。かの深沢七郎センセイはトウキョウの人口は「50人」でいい、って言い切っておられた。さすがセンセイの言うことは違う。でもオレもそう思う。50人でいいよ。
そうね、天気のいい日の眺めより、やっぱりどんより曇っている日の眺めが好きだね。どんよりしている人間だからね、オレ自身が。で、今日みたいに小雨がぱらついていればなおいい。ネオンが灯りだせばもっといい。365日のうちほぼ毎日際限なく雨が降っていて、それもどす黒い酸性雨だったりして。そういうシチュエーションが似合う景色だよね、これは。ああ、似合うね、この街には。どうしても「ブレードランナー」と結び付けたくなっちゃうんだよな。
ブレードランナーは言わずもがな、オレの座右の映画の一本だ。この23階からの眺めを見た後にすぐ近くのJR線横のバラック街・・・通称しょんべん横丁・・・なんて歩けば映画ん中のデッカード(ハリソン・フォード)の気分が味わえる。さらに、しょんべん横丁の真ん中へんにある行きつけの立ち食いそば屋「かめや」(絶品!)でそばを頼み、店のオヤジに「2つでいいですよ!2つで!分かってくださいよ!」なんて言われる場面を妄想するのも楽しい(このへんのやりとりが意味不明の人は「ブレードランナー」観ること)。そんなオレの愛するブレードランナーの続編がこともあろうに今まさに水面下で制作されているらしい。要らんことしてくれる。つまらん続編など作って名作に泥を塗るようなことにならなきゃいいが99パーセントそうなるだろうというのがオレの予想だ。どうせ特撮は昨今のハイテクCGを駆使したなんの味気もないマンガみたいなわざとらしい映像が満載なんだろう。あれが興ざめなんだよ。ブレードランナーのあるシーンでクルマが空中に上昇する際、クルマを釣っているピアノ線(ワイヤー?)が降りしきる雨に混ざって見えるっていうのはファンの間では有名な話。だからなんだっていうんだろうか。オレはそういう人力でやってるひたむきさに惚れるし好きだがね。オレが単に古い人間だからかもしれないが、映画に限らずみんな薄っぺらいんだよ、今って。
いずれにせよブレードランナー2・・・来年だか再来年だかの公開だそうだが、オレは多分見ないと思う。20年後ぐらいになったらこっそり観てやっぱつまんねぇなあとか言いながら尻をボリボリかいているかもしれない。オレが20年後まだ生きていたらの話だけどね。ところで、ブレードランナーの原作本といえばフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」だが、まあ、本自体は大したことなかったなぁ、という記憶しかない。だいぶ昔に読んだからはっきりは覚えていないけど。それよりも今はウィリアム・ギブスンの初期短編集「クローム襲撃」にハマってる。よっぽどこっちのほうがブレード・ランナーっぽいじゃないの。どっちが先なんだ?小説?ブレードランナーがギブスンの小説に影響受けてんの?よく分からんけど、大昔、友人が引越しする際にオレに「形身」として置いていってくれたハヤカワ文庫のSFシリーズの中の一冊。一度、飛ばし飛ばし読んだのだが、久しぶりに引っ張り出してきてじっくり読み直している。テンポのよい文体(だが少々難解・・・バロウズを彷彿とさせる瞬間あり)、溢れる造語・珍語(?)、ハイテクなんだかローテクなだか分からないキッチュ感に東洋趣味。薄っぺらいかと言えばそんなことはなく締めるところは締める重厚さもきっちり持ち合わせている。それにしても、これが70年代末期から80年代前期に書かれたというのが恐ろしい。インターネットのイの字もない昔に、完全にネット時代を予測しているのが凄い。ちょうど「冬のマーケット」をさっき読み終えたところ。これもなかなか美しい話だった。ただ、オレの8ビットの読解力だと最低10回は読まないとストーリーが理解できないような内容なのだが、オレはどんな小説でもストーリーにはほとんど興味ないのでそこは気にならない。それより行間と行間の間からどれだけオレに妄想やイメージをかき立ててくれるかが重要なのだ。いくら謎解きやストーリーが凝っていても何の感慨も起きない薄っぺらい小説はいくらでもある。ギブスンはそこが違う。ただのチンプなSFだったら最初からオレは読んじゃいないさ。

ところで、学校の授業の合間にこんなもん作ってみた。さっき書いたブレードランナーの原作本の文庫本のカバーを勝手に作ったんだけどね。どうよ、こんなのヴィレッジ・ヴァンガードの書籍コ-ナーの村上春樹の翻訳本の隣あたりに並んでいたら買う阿呆が2,3人はいるんじゃないかなと思うわけでして。ハヤカワに売りこんでみようなかと馬鹿な考えを起こしたりして(笑)。ちなみに現行版の「クローム襲撃」とか「ニューロマンサー」の表紙イマイチじゃね?オレはやっぱり昔の奥村靫正氏ヴァージョンが愛着もあるし好きだったね。
え?学校?まじめに通ってるよ。毎朝汗とニンニクとワキガと香水と諸々の匂いが充満して臭くて吐きそうになるのでマスクしてギュウギュウの満員電車にもまれながら「クソ~、坂本慎太郎にオレのこの苦しみが分かるか~!!」と、胸の奥で永遠のライバルを呪いながら9時過ぎに渋谷くんだりまで通ってるよ。もちろん、無遅刻・無欠席だよ。案外まじめなんだよ、オレ。しかし、この歳になってこんなスパルタ的な勉強を受けることになるとは思ってもいなかったね。学校、ちょっと甘くみていた。
今年の1月に入った当初、授業のあまりのスピードの速さと覚えなきゃならない情報量の多さとに辟易し、こりゃあ1ヶ月持たないんじゃなかろうかと思ったもんだったが、その後も課題やら毎月実施される「試験」に悩まされながらもなんとか必死に喰らいつき、早くも残りあと2ヶ月を切るところまで来た。イラストレーターにフォトショップは一応基本的な操作は分かるようになった。そして、今はHTML言語。これにはオレも正直ねを上げている。数字と英語と謎の記号の羅列。それは、宇宙からのメッセージ。それこそニューロマンサーな世界だよ。ジャック・インするぞ!ここはチバ・シティですか?(笑) まあね、ヒトには向き不向きがあるからね。HTMLいじくっていればこの世は天国ってニンゲンもいるけど、オレはフォトショップをちまちまいじってるのが楽しいね。で、▼こんなポストカード作ってさ、この前のライヴのときに試しに4枚セット500円って物販で並べたら買ってくれた奇特な人がいてね。図に乗って、新作ポストカード製作中。ムフフフ。

あとね、友達出来たのよ(笑)。オレ友達いないからさ、ありがたいね。まあ友達って言っても10以上も歳下の連中だけど。そんな連中と場末の喫茶店にシケ込んでピンクフロイドで好きなアルバムは何かとかいう話で熱くなったり、大した飲めないのに安い居酒屋で何時間もクダ巻いたりして。そんなときオレに向かってこんなことを言ってくれた兄ちゃんがいてね、
「今までの人生で、初めてこの人の葬式に出たいと思いました」・・・って(笑)。
もちろん、「この人」っていうのはオレのこと。オレも人生においてそんなこと言われたのは初めてだよ。しかし上手いこと言うじゃんか。それって褒め言葉?名誉なことだよね?オレはそう受け取ったけど、糸井重里だって浮かばない名文だな(笑)。これでオレも安心して死ねるってもんでがんす。

じゃ、サティでも聴きながら寝ます。


6月、ライヴが2本あります。
まずは7日(火)は地元高円寺にあるU-HA(ウーハ)というカフェバーでオレのピアノ弾き語りソロユニット「ネオン警察」のライヴ。前回のライヴでもう辞めようと思ったのに、U-HAの店長の瀧川さんに誘われてやることに。まあ、今度が本当に最後になるかも。って、毎回言ってるとウソつき呼ばわりされるから気をつけよう。相方のピアニストは、毎度おなじみ「まりこふん」ことMARI姉さんです。この日の出演者は3組で、ウチらはトリで、8時50分頃からの出番です。他の2組も、女性によるピアノ弾き語りです。当日券のみ2000円+1ドリンク代です。まったりとした空間でネットリとしたネオン警察の世界をお楽しみください。

そして、11日(土)は、ダンボール・バットのライヴが急遽入りました。ダンボール・バットやヒカシューのCDジャケを描いていらっしゃる、おなじみ逆柱いみりセンセイのバンド「漏電銀座」が誘ってくれました。吉祥寺の曼荼羅(マンダラ)ってハコです。初めてやるハコです。あん?いや、間違え。ダンボール・バット結成当初、まっ昼間にオーディションを受けに行って落とされた苦い思い出のハコだった(笑)。二十数年ぶりの凱旋です。なお、この日は全部で4組。ダンボール・バットはトリになりますので、9時頃からの演奏です。ニューウェイヴ色の濃いイヴェントになるとのことです。ダンボール・バットの今後のライヴ予定は全くありませんのでお見逃しなく!!



【ネオン警察】ライヴ
(リーダーAMIのエクスペリメンタルな弾き語りソロユニット)
6月7日(火)@高円寺U-HA(ウーハ)
JR高円寺駅南口より徒歩5分
PM7:00開場/PM7:30開演
※ネオン警察はPM8:50頃~です。
料金:当日券のみ¥2000+1d

出演:(以下出演順に)
▼クリックすると動画見れます
瀬里奈(Piano&Vo
吉美四季(Piano&Vo)
ネオン警察
(AMI:Vo,Casio-Tone / MARI:Piano)
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【ダンボール・バット】ライヴ

6月11日(土)@吉祥寺「曼荼羅」(MANDARA)
【夏の骨つぎ~ニュウェイヴ施術】
PM6:30 OPEN /PM7:00 START
ご予約\2000 当日\2500 
+1drink代

出演順に
①ノリヲ
②PINPONS(さっぽろももこ)
③漏電銀座(逆柱いみりバンド)
④ダンボール・バット feat.ayako

ライヴのご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから。当日お昼まで受け付け!
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今夜のBGM


映画「New Rose Hotel」予告編
ウィリアム・ギブスンの「クローム襲撃」に収録の「ニューローズホテル」という一遍が98年にひっそりと映画化されていたということをつい最近知ったのであった。おまけに坂本龍一が出ているとか(ほんの一瞬)ジョン・ルーリーが出てるけどどこに出てるか分からないとかの情報もありなおさら興味を引き立てられたのだが、この予告編を見る限りでは全く観る気が起きないのはなぜか?観た人の評価もだいたいがよろしくない。まあ、あの小説の世界観を映像化するのは至難の業であろう。どれくらいダメダメな映画なのかそういう意味では観てみたい気もしなくもない。「シベリア超特急」並みのある意味カルト映画かもしれぬ。




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ダンボール・バット
発売中!(2015.6.25発売)
全14曲(約1時間収録)/1500円+税/見開き紙ジャケット/歌詞・ライナー付き
作詞作曲・録音・ミックス・プロデュース:AMI
ジャケ画:逆柱いみり
CD帯・推薦文:コモエスタ八重樫
解説:岡村詩野、湯浅学
寄せ書き:
小野瀬雅生(クレイジーケンバンド)、
大田譲(カーネーション)、ホッピー神山
ゲスト・ヴォーカル:
蒼衣スイミング、市場大介(美人画家)、
Miiss Donutfromアメリコ)<敬称略>


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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
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▼ディスクユニオン

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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