汗だくんなってライヴのリハを終え外に出る。もう夕方6時近いがまだ猛烈に暑い。歩道を小犬を連れたデブのババアがチャリンコでオレの横を高速で通り過ぎる。綱に引かれた小犬はババアのこぐチャリンコに遅れまいと必至でゼイゼイと息を切らせながら舌をベロベロさせながら照り付ける太陽で熱くなったアスファルトの歩道の上を時々短い足がもつれそうになり首をグイグイ引っ張られ体ごと引きずられるようにして遠ざかっていった。随分ひどいことするもんだな、あのババア。あの時、散弾銃でも持ち合わせていたら間違いなく撃ち殺していたかもしれません、あのババアを。たまには自分が綱に引かれて走ってみればいいのに。ヒヒヒ。
ライヴハウスの近所の青梅街道沿いにある古道具屋の店先で大量のグラサンが投売りされているのを発見。1個どれでも500円だそうで、高いのか安いのかわからないが、70年代のデッドストック風な謎のデ
ザインのモノも多くあれこれと物色し2個を購入。1個は太いフレームのど真ん中(眉間の部分)に謎の「L(エル)」の文字が大きく刻印されているミラータイプのタレサン。Lとは?レイバン?レイバンは「R」だろ。まあ、いいか。と、ウチのベース君にプレゼントし、もう1個のガラス部分が斜めになっている相川翔もどきなヤツを早速その日のライヴで装着(写真)。蝶ネクタイと黒のラメのジャケという若干フォーマルチックなその日の衣裳にも溶け込み、なかなか悪くはない。♪「サクセス」とか歌っていた頃のダウンタウンブギウギバンドってこんなんじゃなかったっけ?と、楽屋の鏡を見ながらほくそ笑み、ライヴ冒頭のMCで「今晩は宇崎竜童です」と言って客の失笑を買ったのは言うまでもありません。
ウチの東京でのライヴ(基本的に東京でしかやったことないですが!あ、チッタ川崎で大昔やったな・・・)にかなりの頻度でわざわざ遠方より高速バスで駆けつけてくれる熱心なファンの方がいらっしゃいます。先日の8月5日(日)、東高円寺UFO-CLUBでのライヴにも来てくれました。遠方といっても中途半端な遠方ではなく、はるか西国は和歌山県から来てくれるのです。和歌山ですよ!?山いくつ越えるんですか?まったく都内に住んでいても同じ区に住んでいてもライブハウスから歩いて15分くらいの所に住んでいてもロクに観に来てくれない知人友人もいるのに、どんだけですか。よっぽどのマニアかヒマを持て余している金持ちか菩薩のような心を持った人かのいずれかでしょう。まったくもって有難いことであります。そして、それに加え今回は、先の日記でも書きましたが、最近偶然ダンボール・バットの動画をYOU-TUBEで見てファンになったとおっしゃるアンダーグラウンド漫画家の巨匠(?)・逆柱いみり氏までもがなんとも遠く静岡県のご自宅よりこれまた高速バスで一番星(菅原文太)の運転するデコトラとのデッドヒートをやり過ごしながら東名高速を突っ走り東高円寺までおいでくださったのであります!!重ね重ね有難いことです。和歌山だの静岡だのから東京へ、なんて言ったら江戸時代だったら大事ですよ。それこそ命がけの旅になりかねません。こと和歌山だなんて言ったらイスラム教信者が私財投げ売ってメッカ巡礼の旅に出るような、チベット仏教の信者が五体投地しながら聖地を目指すようなもんです。それにしても気になるのが最近多い高速バスの事故のニュースです。決してゲンダイの旅も安全というわけではないようですね。お二人とも何事もなく無事帰宅できたのでしょうか?みなさんも、顔色が悪く眼の下にクマが出来ていて疲労でグッタリしていて瞳孔が開ききっている運ちゃんのバスには乗らんようくれぐれもご注意くださいますようお願い申し上げます。
さて、最近読んでいる本の中に、俳優(怪優)・殿山泰司(1915-1989)氏の日々の日記をまとめた快書「JAMJAM日記」(あとがきを殿山氏の大ファンであったという大友良英氏が書いておられます)という文庫があります。なんともやさぐれていて肩肘張らない文章が面白いのですが、大のJAZZ好きだった殿山氏はヒマさえあればしょっちゅう都内のあちこちのJAZZのライヴに夜な夜な出かけて行っていたようです。それによればあのJAZZギタリスト高柳昌行(1932-1991)氏のライヴなどは70年代当時毎回客が10人ほどしかいなかったようで、40人も入ればモーレツってことになったんだそうです。それもスゲー話ですが、あん?それって、ダンボール・バットの普段のライヴの動員数とあんまり変わらないじゃん(笑)!?って、いやもちろん、片や日本が誇るフリーJAZZ界の巨匠でありますから、そんな偉人の方と比較するのはめっそうもないことではありますが、ちょっと勇気の出るようなイイ話を教えてもらいました。とはいえ、毎回毎回客の入りが悪いとハコにも迷惑かかるし、呼んでもらえなくなるし、たまにノルマがあったりすると当然自腹切りますからね。リーダーとしては頭痛い話です。「10人も客呼べないヤツはその辺の路上でやってろよ」って、暴言のような名言を以前とあるハコの鳥ナントカ氏という自称ルー・リードとはマブダチっていう偉そうなブッキングマネージャー兼音楽評論家のセンセイに吐かれたことを思い出したりもしました。そこへゆくと、先日8月5日のライヴは出番がトリにもかかわらず(出番が最後だとみんな帰っちゃうのよネ!)、殿山氏の言う“モーレツ”には一歩及ばずながらそこそこの数のお客さんが「お情け」で残ってくれていました(涙)。
白熱のステージの模様はまた後日動画でご紹介しようと思っておりますが、前回のアウェイ地、渋谷でのライヴが色々な面で惨憺たるステージだったのに対し、やはりやり馴れたホームグラウンドであるUFO-CLUBというハコの磁場も作用したのか、散弾銃でババアを射殺しなかったのが良かったのか500円の相川翔が効いたのか酷暑の中遠方から来てくれた客人らをもてなさなければという意識が働いたのか久々の快演・快唱にオレのマイクスタンドもいつもより多く回っておりますと海老一染之助・染太郎の霊も憑依しつつラストはオレ、コーラスのAYAKO、パーカッションのブラジルの3人が惑星直列状に重なり合い「千手観音」の動きを眠狂四郎の円月殺法のスロー映像のように再現した<涅槃のポーズ>(写真)を繰り出しステージ上はカオスと化しオレもろくに吹けないトランペットまで持ち出してグランドキャニオンのガケの上で吹きまくっていた近藤等則まで引きずり降ろしての幕引きと、全てにおいて豪快で爽快なステージお届けできたのではとメンバー一同自負しております。曲順も良かったね。うんうん。
それにこの日の共演者も最高でした。なりきり昭和ムード満点の「サロメの唇」に、超絶ギター&超絶歌唱の「日比谷カタン」氏に、うちらよりも遥かに長い芸歴を誇る大ベテランにして飄々としたNWサウンドを披露する「コンクリーツ」と、バラエティに富んだ言うことナシの素晴らしいメンツでこちらも大満足でありました。
ライヴ終了後、楽屋で逆柱いみり氏と初対面。「来て良かった!」と満足そうにニコニコしておられたのでオレもほっと胸を撫で下ろしたのでありました。これからもブっ飛んだ漫画描いてつかわさい。南無。
-----------------------------------------------------------------------------
▼今夜のBGM▼
なんで地中海?と問う無かれ。エンディング付近の絶叫といい、これウチの自宅で録音しているわけでそのうち隣近所上下階から「キチガイがいます!」とケイサツに通報されるんじゃないかとハラハラしながら唄入れやっています。オレのソロ・ユニット<ネオン警察>の新曲完成!PV作る余力もネタもなく静止画で失礼します。しかも、わが師レナード・コーエンのベスト盤のジャケを改ざん。顔だけオレの顔に差し替えるという暴挙。「千の風に乗って」を歌いながらそのままジュディ・オングと地中海クルージングし、件のエンディング部でティム・バックリーとビリー・ホリデーにご挨拶。
♪「四月馬鹿は地中海で」/ネオン警察(2012年)
-------------------------------------------------------------------
ダンボール・バット【NEXTライヴ情報】
9月7日(金)
新宿・WILD SIDE TOKYOにて
http://ws-tokyo.com/
(最寄り駅:地下鉄都営新宿線・メトロ丸の内線の「新宿3丁目」駅。
旧・新宿厚生年金会館向かい)
【御苑花園、倫敦パリ祭】
~グラム・シャンソンの夕べ~
出演>ダンボール・バット、蜂鳥姉妹(あみ太4号+すぐる)、ほか豪華メンツによるギラギラ悪酔い必至のグラムロックとシャンソンの饗宴!
※出演者、タイムテーブル、料金、等調整中。近日お知らせいたします!
ご予約はここをクリックして専用フォームからお名前、枚数を明記の上どうぞ!
--------------------------------------------------------------------
急募!
★AMIのソロユニット<ネオン警察>始動に向け、鍵盤奏者(ピアノ、キーボード、アコーディオン)急募。その他にも、ヴァイオリン、アコギ、バンジョー、etcも募集中。年齢性別国籍テク不問。できれば杉並、中野や新宿あたりでリハ出来る方。テク不問。男女年齢不問。お気軽に!
--------------------------------------------------------------------
被災地支援コンピレーション・アルバム【PLAY FOR JAPAN 2012】参加のお知らせ・・・・
音楽配信サイトのOTOTOY企画制作による被災地支援コンピレーション・アルバム「PLAY FOR JAPAN 2012」のVOL.3にダンボール・バットも新譜から1曲参加させていただきました。3月11日よりダウンロードのみによる販売となります。売上金は日本赤十字社を通じて被災地へ寄付されます。詳しくは下記サイトを参照ください。ご協力おねがいします。 http://ototoy.jp/feature/index.php/2012031101
----------------------------------------------------------------------------------
◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト
http://danballbat.cside.com/
---
----------------------------------------------------------------------------------
▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM
▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』 ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード
▲2012年1月31日発売 ▲全11曲(約42分)収録
▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI
▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付
▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー)
▲ジャケット写真&デザイン:常盤響
▲ライナー:岡村詩野&湯浅学
▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田
▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷)
▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略>
▲収録曲
「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲
▼下記各オンラインショップにて販売中!
[AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]
※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。
----------------------------------------------------------------------------------
■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326
--------------------------------------------------------------------
▼DANBALL BAT最新ライヴ映像V▼
「ファッション革命」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」収録曲・2012年2月16日レコ発イヴェント時の映像)
▼DANBALL BAT最新PV▼
「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)
▼DANBALL BAT最新PV▼
「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」/ダンボール・バットfeat. イライザ・ロイヤル(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)
▼DANBALL BAT最新PV▼
「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)
</<>
0 件のコメント:
コメントを投稿