2012年9月9日日曜日

セルジュ・ゲンスブールの鼻毛にもなれなくて、の夜。

 
 どの季節が好きかと聞かれてもどの季節も一長一短で今までは即答できなかったのですが、今朝ぼんやり窓の外のはるか遠くに浮かぶ雲を虫の鳴く声や幾分すずしくなった風を感じながら見ていたら、夏から秋に移り変わるこのほんの一瞬の時期が一番性に合うような気がしてきました。押し付けがましくもなく白々しくもなく度の過ぎない程度の切なさとホロ苦さが入り混じったような空気感。これからは好きな季節は?と、問われたら、“夏と秋の境目”と答えることにしよう、と心に決めた朝でした。
 さて先日の新宿でのライヴ。オレは大失態をやらかしました。歌いなれているハズの楽曲の冒頭の歌詞が全く出てこず、演奏を2度も中断。例えばそれがニール・ヤングなら10万回は歌っているであろう「ハート・オブ・ゴールド」の歌詞をライヴ中ド忘れするようなもんです。オレの場合、まあ、10万回は唄っていないにせよ最近のライヴではおなじみのナンバー。まるでドリフのコントのような演奏中断劇に、オレは苦し紛れに冗談を連発し客席を笑わせその場を取り繕うのに必死だったわけですが、あの時は完全に前後不覚に陥ってしまい簡単な歌詞が思い出せない急性若年性痴呆症に襲われておりました。ライヴ後、お客さんに、「あれは演出だったんでしょう?(笑)」なんて言われて、返す返事もあいまいにニヤニヤしながら、いや、本気で頭ん中真っ白になっていたんです、と、心の中でペコリ。蜂鳥あみ太くん主催の“グラム・シャンソン”をテーマにしたいかがわしさ満点のイヴェントは大変素晴らしいものだったし、オレの険難だったアダモのクソ・カヴァーも上手くいったのに、大変、心残りのする一夜となってしまいました。今後のバンドのメンバー問題で悩んでいたからだとか、オレが今必死で取り組んでるソロ「ネオン警察」の曲作りのことで頭が一杯だったとか、初めてやるハコで音響や舞台の感覚が掴みきれなかったとか、その日の衣裳のネクタイの柄とベルトのバックルの形が気に入らなかったとか、ガソリン(酒)の量が足りなかったとか、言い訳をすればいくらでも出来るのですが、あらぬクソ失態にくやしさ満点の思い。とはいえ、開き直るわけじゃありませんが実はオレしょっちゅう歌詞間違えます。吹っ飛びます。順序勝手に入れ替えてます。あ?気付いてました?その分、ヘンなアクションで誤魔化しているんですが。今のうちから謝っておきます。またやらかしたらスミマセン(なんて奴!!)。20年以上もバンド続けていながらこんなこと言うのもなんですが、オレなどは、元来、人間嫌いのアリんコ並みに気のちっちゃい奴。人様の前で歌をうたう行為自体向いていない人間が半ば自分で自分のケツにムチ打ってステージの上でマイク握ってクソミソになりながら気が付けば20数年経ってしまったわけです。自室に引きこもってシコシコと詞を書いて曲作って宅録を駆使してキチガイみたく気が済むまで何百回と音を重ねて音源を完成させてYOU-TUBEにUPしてそれ見てニヤニヤして自我自讃・・・本来そういうタイプの陰湿な人間なんです。ところが滅法気がちっちゃいくせに目立ちたがり屋という矛盾する二重人格の持ち主でもある自分を制御させるにはやはりライヴは不可欠な要素でもありました。ライヴが成功したときの達成感というか快感はやはりステージを経験した人にしか分からないものでしょう。その代わり、今回のライヴみたくヘマった時の堕ち込み具合も半端ぢゃありませんが。しかし、いいときも悪いときもある。そういういろいろのヘマやクソミソや血みどろを経験して人間は、ミュージシャンは、阿呆は成長してゆくもんじゃねーの?と、ろれつの回らないシド・ヴィシャスが白い階段を下りながら「マイ・ウェイ」を子守唄代わりに歌ってオレに説教してくれた夕べの夢の中。
  ところで、わが師の一人、かのセルジュ・ゲンスブールは、問題発言に問題行動を次々起こしては世間をあっと沸かせケムに巻くのが上手いやり手でしたが、実は師も無類の内気でシャイで神経質で人嫌いだったというのはあまりに有名な話。それらを紛らわすために年がら年中湯水のように酒をかっ喰らっていたのです。師が若い頃、有名女性歌手バルバラのツアーの前座として付いて回っているとき、ステージの袖でブルブル震えているゲンスブールを見たと証言するバルバラの話が師の伝記本に載ってたのを思い出しました。その後ツアーの途中で無理矢理に前座を降板させてもらい、それ以来13年間もの間ステージに立てなかった(ツアーに関して言えば20年間もツアーに出られなかった)とか。身にしみるような切ない話です。ゲンスブールとオレを比較するなんざ月とスッポン、土星とミジンコ、100億年早いゼ阿呆!という罵声が聞こえてきそうですが、ごもっとも。しかし、そんなわが師が好きでありますし、なんか身近に感じてうれしくもあります。よく言えば繊細。悪く言えばヘタレ。かく言うオレもライヴ前には短時間でエンジンに点火させるための手近な手段として酒をしばしば飲用するわけですが、師のように普段から浴びるように酒を飲む習慣のないオレにとってはこのライヴ前の酒の量のサジ加減がまた難しいわけです。前々回の渋谷のライヴでは空きっ腹にいつもより強目の酒を流し込んだところライヴ中あぶら汗流しながらずっと吐き気と格闘するというヘマをやらかしました。情けねぇーな、まったく。どこまで行っても器がちっちぇー人間です、ボク。100万回生まれ変わってもゲンスブールの鼻毛にも近づけないな、と、しかと悟った瞬間でもありました。

 さて、次回10月4日(木)のライヴは最近いろいろお世話になっている雑誌「TRASH-UP!!」とのコラボレーション・イヴェントでありますが、恐らく、このライヴで本年のダンボール・バットのライヴは最後になる予定です(今のところ)。是非、お見逃し無く。そして、それと入れ替わるかのように、なんとも、リーダーAMI(オレね)の“やさぐれピアノ弾き語り”ソロ・ユニット「ネオン警察」の初ライヴが暮れも押し迫った12月22日に決定というバッド・ニュースが(最初で最後というウワサも!)!!ライヴでやる曲が足りていないのに日程だけ先に決めると言う阿呆ぶり。鍵盤を前に坂本龍一か小林亜星になった気分で只今必死で曲作り中!!間にあうのか!?ちなみにライヴはオレの歌とピアノのみ!!ピアノを担当してくれるのはダンボール・バットのコーラスでもおなじみのマリ嬢。ピアノ1本でクラフトワークのカヴァーに挑戦か!?ってな怪情報も!!詳細はまた後日!!



▼今夜のBGM▼
AMIソロ、「ネオン警察」の第5弾イメージビデオ到着!!今回は2001年宇宙の旅とスペース・オデティへのささやかなオマージュです。後半、音重ねすぎ!ピアノと歌だけで再現できますか?って、トッド・ラングレンに相談中。画像は、シンガーソングライター<ランディ・ヴァンウォーマー>の80年に出たアルバム・ジャケットを改ざんしオレの顔をハリウッドのSFX技術で合成したもの。
♪猿が見ていた(EARTH, APE, ME)/ネオン警察(2012年)





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ダンボール・バット
【NEXTライヴ情報】
10月4日(木)
■東高円寺<UFO-CLUB>にて

雑誌「TRASH-UP!!」+「ダンボール・バット」共同企画
~【第一回 ニューウェイヴ天下御免!】

■出演:
AMERICO、
YOU GOT A RADIO!、
BLOND NEW HALF(from神戸)、
ダンボール・バット

DJ:屑山屑男(雑誌「TRASH-UP!!」編集長)

■ゲスト:ししはら慎太郎(獅子舞)
■料金:前売り2,000円 当日2,300円 
+各別途ドリンク代
■OPEN 18:30 / START 19:00

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ネオン警察(リーダーAMIのソロユニット)
 ~初ライヴ決定!!

■12月22日(土)新宿<カールモール>にて

ネオン警察:AMI(Vo、SAX、テルミン)&MARI(PIANO)

※詳細未定


ご予約はここをクリックして専用フォームから公演名、お名前、枚数を明記の上どうぞ!
※前売りご予約の際は、お名前と枚数を明記の上、上記の専用フォームからお申し込みください。追ってご確認のメールを差し上げます。

※前売りの予約をしたものの急用等で当日お越しになれない場合でも、キャンセル料等は一切派生いたしませんのでお気軽にお申し込みください。




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急募!
★AMIのソロユニット<ネオン警察>始動に向け、ヴァイオリン奏者募集中。年齢性別国籍テク不問。男女年齢不問。お気軽に!
 

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被災地支援コンピレーション・アルバム【PLAY FOR JAPAN 2012】参加のお知らせ・・・・
音楽配信サイトのOTOTOY企画制作による被災地支援コンピレーション・アルバム「PLAY FOR JAPAN 2012」のVOL.3にダンボール・バットも新譜から1曲参加させていただきました。3月11日よりダウンロードのみによる販売となります。売上金は日本赤十字社を通じて被災地へ寄付されます。詳しくは下記サイトを参照ください。ご協力おねがいします。
http://ototoy.jp/feature/index.php/2012031101

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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト
http://danballbat.cside.com/

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▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM


▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』 ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード
▲2012年1月31日発売 ▲全11曲(約42分)収録
▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI
▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付
▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー)
▲ジャケット写真&デザイン:常盤響
▲ライナー:岡村詩野&湯浅学
▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田
▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷)
▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略>

▲収録曲
「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲

▼下記各オンラインショップにて販売中!
[AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]
※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。
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■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326

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▼DANBALL BAT最新ライヴ映像V▼
「ファッション革命」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」収録曲・2012年2月16日レコ発イヴェント時の映像)


▼DANBALL BAT最新PV▼
「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)



▼DANBALL BAT最新PV▼
「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」/ダンボール・バットfeat. イライザ・ロイヤル(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)



▼DANBALL BAT最新PV▼
「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)

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