2013年6月22日土曜日

この世に極楽はナシ、と説き伏せるミミズに教えられた地図は燃えつきていた。


 

「尻に火が着く」・・・道を歩いているとき急にそんな言葉が頭を過ぎったのです。「尻に火が着く」の意味を調べてみる。<事態が差し迫って、追いつめられた状態になる>。なるほど、まさにオレのことだな。いったいオレなんてもう何年尻に火がついた状態なんだろう?尻に着いた火の粉を払い払い騙し騙しここまで来たが、もう火ダルマになるのは時間の問題だろうな。明日か?あさってか?1ヶ月後か?ズボンの両方のポケットには常に時限爆弾。カチカチカチカチ。爆弾の時計が時を刻む。お先真っ暗だな。笑うしかないな、こんなクソ人生。最近、面白くも無いのにニヤっと笑うクセがついた。負けそうになる時、心が折れそうになる時、気がつけばニヤッ、と。笑うと言っても他人に気付かれない程度の笑い。右側の口元をキュッと上方向に吊り上げるような仕草。それをやると、一瞬気が紛れるような、なにクソっ!て気になる。信号で立ち止まった足元50cm前方に、アスファルトの上でのされ干からびたミミズの死骸。笑えない。これはまさにオレの行く末の姿。心の中でミミズに片手念仏。地獄、煉獄、地獄、煉獄、地獄、地獄、地獄・・・。この世に極楽などはナシ。南無。
 
 さて、前回のブログの続き。ダンボール・バットの前々作のCD「コンピュータ・ベルリン」が大量に配給会社から返品されてきたって話を書きましたが、いやはや、CDの配給会社というところも結構いい加減なもんだということが今回判明しました(全部の配給会社がいい加減とは申しませんが・・・)。ある方の指摘で判明した今回の件。オレがチェックを怠っていたのも悪いのですが、その方の指摘によれば、アマゾンでかのCDが長いこと「品切れ」状態のままになっていたというんです。アマゾンといえば、現在、その配給会社を通して「コンピュータ・ベルリン」を流してもらっている唯一の卸し先。おかしいと思い、さっそくそのことを配給会社に問い合わせたところ翌日“謝り”のメールが送られて来て「至急10枚こちらに納品してください」・・・と来たもんだ!!あん?何言ってんの?何百枚も一方的にそっちから返品しておきながら(しかも「着払い」で!)一旦「品切れ」になっても知らん顔の放置状態で、今度は10枚送って寄こせとは何様なのか!?取引先が大口のレーベルとかではなく、ウチのような個人(バンド)、しかも、アルバム1枚ぐらいしか委託していない弱小の取引先に対してはムシケラ以下の扱いしかしてくれない、ということが今回の件ではっきりよく分かりました。まったく世知辛い世の中です。
 それにしても奇特な方がいらっしゃるもので、前回のブログを書いた後、そんなにCDが余っているのなら直接売ってくださいと連絡を送ってきてくれた方がいました。実は、その方が、上記のアマゾンの一件を教えてくれたのです。関西にお住まいの方らしいのですが、ダンボール・バットのCDは関西の店では売っていないんだそうです(東京の店にだってなかなか売っていない!!)。そこで、アマゾンで頼もうとしたら・・・ってことなんだそうです。
 2007年末にひっそり発売され、ほどなくしてひっそり世間から回収(?)、葬りさられた幻のアルバム、ダンボール・バットの「コンピュータ・ベルリン」。自分(たち)の手だけで初めて録音を完成させたCD。ダンボール・バットのライヴではおなじみのナンバー「コンピュータ・ベルリン」や「人間のスキャンダル」、個人的には思い入れの深いバラード大作「沼」などを収録。今でこそ再評価されるべくアルバム・・・っていうか、今まで一度も評価などされていないんだから“再評価”って言い方はおかしいな。まあ、細かいことはさておき。とにかく、もうじきアマゾンで販売再開になりますが、我が家には腐ろうにも腐れずに在庫が山積みになっておりますので、この機会に入手したいという酔狂な方がいらっしゃいましたら、是非私まで直接通販のお申し込みをいただければと思います。送料・消費税サーヴィス(銀行振り込み手数料だけはご負担ください)の1500円。ご希望の方には盤面にオレの汚いサインをお入れいたします。さらに気まぐれで“粗品”が付いたりも。是非、通販のお申し込み心よりお待ちしております(▼下記「今夜のBGM」で同アルバムの発売当時に作ったCMをご覧いただけます。お申し込みはココをクリック・プリーズ。
 

とかなんとか言っている矢先、我が家の玄関のブザーを鳴らす音。先日CDプレス屋に発注していたCD・・・オレの「ネオン警察」名義のソロアルバム『空間の犯罪』(7月27日発売)がパンパンに詰まった段ボール箱が4つ、合計400枚がドドドーンと宅配便でさきほど我が家に届いたのです。うへぇ~!!悪夢だ!!いやいや悪夢じゃなくて現実ですから。うへぇ~!!またゴミが増えた!!いやいや、ゴミじゃなくてアンタの作品でしょう?「こんなもん頼んでませんけど!!」と、宅配便の兄ちゃんに危うく突っかかりそうになってるオレって何?玄関先で恐る恐る段ボール箱を開き出来立てホヤホヤのCDを1枚引っこ抜きそれを手にしてしげしげと眺める。さしたる感慨も浮かばない。それより後悔の念が先に立つ。えらいことしちまったな、こんなもん400枚も。売れるわけねぇ~よ、と、発売日1ヶ月前にして早くもギヴアップ。試合前からリングにタオルを投げ込んでるようなもんです。先が思いやられるぜ、まったく。どんよりとした梅雨空に似てオレの心は宇宙の果てまで晴れません。

 氷を2,3個入れた小ぶりのグラスにペットボトルからペプシをシュワッと注ぐ。いやあ、美味い。昔から思っていたんですけど、とくにこのコーラってやつは、ペット・ボトルや缶などから直接グビグビと飲むよりも、こうやって氷りを入れたグラスに移し変えてから飲むとなんか美味くなるような気がします。そう思うのはオレだけ?なんか炭酸の泡はまろやかになるし、コーラの味自体にもコクが出るような気がするのです。
 と、ペプシなぞ飲みながらボケーッと TV。さっきから勝新太郎が主演の安部公房・著による「燃えつきた地図」を映像化した同名の古い映画の再放送中。斬新な映像を期待していたもののカツシン以外に大した見所ナシ(武満徹の伴劇は悪くないが・・・)。同じ監督による同じ安部公房ものの「砂の女」はたしか結構面白かったハズ・・・。二十年ぶりぐらいに原作を読んでみるかと本棚の奥の奥を漁りホコリにまみれグンニャリと折れ曲がった「燃えつきた地図」の文庫本を引きずり出す。表紙はボロボロで、ほとんど、土に還りそうな勢いでページが変色、溶けかかっている。読み通せるのか最後まで。地図が燃えつきるその前にこのオレが燃えつきそうです。
 
 地獄、煉獄、地獄、煉獄、地獄、地獄、地獄・・・。


★今夜のBGM★
 というわけで、ダンボール・バットの幻のCD「コンピュータ・ベルリン」を約5分間で体感!という意図で当時作ったCMです。コレ観て買いたくなったら是非、ボクまで!

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次回「ネオン警察」(AMIソロ)ライヴ情報


2013年7月26日(金)
八丁堀「七針」にて
「ネオン警察・レコ発~八丁堀に電気クラゲが出た!」
CD先行販売(サイン入り)・オマケご用意予定

PM19:00 OPEN / PM19:30 START
料金¥2000ポッキリ!(当日券のみ)
※ドリンク持ち込みOK
(店内でもビール¥300、ジュース¥200等販売しております)

出演:
ネオン警察(AMI + MARI
ゲスト:
蜂鳥あみ太=4号(+佐藤真也<PIANO>)、
こまどり社(SAX、舞い)
※ゲストとの共演コーナーあり


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次回「ダンボール・バット」ライヴ情報:
8月1日(木)東高円寺UFO-CLUBにて
雑誌「TRASH-UP!!」+ダンボール・バット共同企画第4弾
【ニューウェイヴ天下御免 VOL.4】
※出演者調整中
DJ:屑山屑男(TRASH-UP!!編集長)

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▼ネオン警察1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト
http://danballbat.cside.com/


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▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM


▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』 ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード
▲2012年1月31日発売 ▲全11曲(約42分)収録
▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI
▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付
▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー)
▲ジャケット写真&デザイン:常盤響
▲ライナー:岡村詩野&湯浅学
▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田
▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷)
▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略>

▲収録曲
「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲

▼下記各オンラインショップにて販売中!
[AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]
※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。
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■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326

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▼DANBALL BAT最新ライヴ映像V▼


「イージー・リスニング、ハード・リスニング」
(LIVE@UFO-CLUB 2013年2月)



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 ▼DANBALL BAT最新PV▼
「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」/ダンボール・バット

(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)



▼DANBALL BAT最新PV▼
「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」/ダンボール・バットfeat. イライザ・ロイヤル

(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)



▼DANBALL BAT最新PV▼
「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)

 

 

2013年6月13日木曜日

売れ残ったCDをタワレコの売り場にそっと置いて逃げ帰った梶井基次郎「檸檬」のような夜。


 先日、部屋の大掃除をしていたらあちらこちらから昔作ったCDの売れ残りがパンパンに詰まった箱が出てきて唖然。中身は全て2007年末に作ったダンボール・バットの前々作「コンピュータ・ベルリン」。もともと我が家に腐るほど眠っていた在庫に加え、去年「コンピュータ・ベルリン」の配給を委託していた卸業者から「お宅から預かっているCDなんですが、ほとんど売れていないので返品したいんですが」との情け容赦ない通告を受け業者の倉庫から我が家に強制送還されてきた分が合わさりその枚数は天文学的な数に膨れ上がっていたのです!!ヒェーっ!!しかし、そこで青ざめるのはまだ早かったんであります。計算が合わないんであります。何度も、目の前に積まれたゴミ・・・いや、CDの数を数えたんですが、優に500枚はある!!いや~な汗が全身からジットリ噴き出してきました。おかしい。作ったのは500枚じゃなかったのか?いや、作った枚数より確実に多い(!)。いや、そんなこと有り得ないでしょ?!と、ゴミ・・・いや、当時、心血を注いで作ったハズの己の分身であるCDを目の前に空虚な自問自答を繰り返すオレ。もう、当時の記憶も記録もないのですが、どうやら、500枚ではなく、700枚とか(それ以上?)作っていたようなのです。狂っているよ、おっかさん!!何を根拠にそんな大量に作ったのか!!しかも、作ってからすでに5年以上も経っているのにたったの200枚も売れていないという惨憺たる有様に愕然となりその場にヘタリ込むオレ。おかげでこうしてオレは産業廃棄物の山に囲まれ暮らすハメになったのだ。この部屋は東京湾に浮かぶかつての“夢の島”か、はたまた白煙たなびくスモーキーマウンテンか?しかし、ゴミを埋めようにもここには土も無い。クソ!!こうなりゃ、毎週不燃物のゴミの日に20枚くらいづつ捨ててゆくほかはあるまい。それか、どこかに「どうぞご自由にお持ちください」との貼紙の下このCDを置いてくれそうな場所はないものか。どこの駅前にもいるウザいエース・コンタクトのチラシ配りの兄ちゃんにでも頼んで道行く人に配ってもらえんだろうか?タワーレコードのCD棚にそっと置いてくるって作戦はどうだ?きゃりーぱみゅぱみゅの隣にしかも「面出し」で(「コンピュータ・ベルリン」の中にもピコピコしてる曲もあるしね、違和感ないと思いますが!)。いずれにせよ、“売れないCD”の末路は実に侘しく切ないものであります。
 CDの在庫がわんさかわんさか雨後の竹の子のように・・・そんな悪夢のような光景を目にしてしまった後だから余計に悩んだんであります。この7月末に出すオレのソロユニット「ネオン警察」のCDを一体何枚作るべきか?・・・と。昨年作ったダンボール・バットのアルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」は500枚作った。間もなく1年半経つが家に在庫は100枚弱。まあ、永遠のライバル、坂本慎太郎くんのCDに比べれば月とスッポンな売り上げでしょうけれど、「コンピュータ・ベルリン」の悲惨さに比べればまずまずの売れ行き(この程度の売れ行きで“まずまず”と言わなきゃならん自分が情けないが・・・)。しかし、今回はソロだしな、内容的にもドヨ~ンとしていてキャッチーな曲など1曲も無いしな(今回CDのライナーを書いていただいた音楽ライターの岡村詩野さん曰く「死臭のする作品集である。」だそう(!)・・・)。それに、「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」みたく常盤響・作によるエロいジャケで騙して買わせる作戦も今回はオレの薄気味悪い顔のドアップ写真で無理だし。とにかくどのくら売れるのか正直全く自信がないし分からない。間違っても500枚など作る気は起きない。最近はCDを作る値段も下がってきていますからね、300枚作るのも400枚作るのも500枚作るのも金額にすると3千円ずつくらいの差でしかない。最大の問題は金額じゃなくて、これ以上我が家に新たな“ゴミ”を増やさないこと。ヒェー!!切ねぇッス。でもそれが現実。売れなきゃますますゴミが溜まる一方なのであります。地球環境にも優しくないんであります。で、散々悩んだ挙句それでも答えが出ず最後は面倒臭くもなり結局400枚というどっちつかずの中途半端な枚数で決着、業者に発注したのでありました。もう、半ばヤケクソ。あとはどうなとなれ。
 そして、業者への発注とほぼ同時に今回「ネオン警察」のCDジャケットの制作協力をお願いしていた雑誌「トラッシュ・アップ!!」のデザイナーでもある嶋田さんから「ジャケットが完成しました」との連絡が入ったのです。フォトショップだのイラストレーターだのといったシャレた文明の利器がまったくチンプンカンプンなオレ。ジャケットを作るにあたりどーしても専門家の手が必要になり、他に身近に頼れる人もおらず信頼のできる嶋田さんに泣きついて半ば強引にお願いしたというわけです。ジャケット用にセルフ撮影した写真数点とオレの作った原始的なラフ・デザインをお渡しし、それらを基に作って頂いたのですが、実に見栄のいいスタイリッシュなジャケット(ブックレット)に仕上がりました。嶋田さん、お忙しい中ほんとうに有難うございました。多謝!!
 ジャケットのデータも入稿した。マスターCD(音源)も送った。そして、カネも払った。あとは出来上がってくるのを待つだけであります。今回も国内工場で作るよりグッと割安な「海外プレス・コース」を選びましたので、今頃わがマスターCDを乗せた貨物船はプレス工場のある台湾へ向けパンタ&HALの歌う「マラッカ」を心のBGMに東シナ海の洋上を南下中でありましょう。そして完成品は2週間もしないうちに我が家に届くそうです。CDの届くのが楽しみな反面、この狭い部屋の中、今から新たな“ゴミ置き場”の確保にやっきになっております。たかが400枚、されど400枚なんであります。そして、最低でも100枚は売らないと元が取れないんであります。元が取れないと、バンド(ダンボール・バット)のメンバーに怒られるんであります。なぜって?年中ジリ貧のオレが今回のCDの制作費をどこから調達したかと言いますと、ダンボール・バットの「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」の売り上げ金からコッソリ借金したんであります。いや、一応、メンバーには“断り”を入れましたがね、リーダーだからなにやっても許されるって理由もありません。元取れなかったら皿洗いのバイトでもして自腹で返さないと・・・なんであります。崖っぷちなんであります。
 今の時代CDが全く売れない、と誰もが口を揃えます。そんな暗黒の時代にあっても男にはCDを出さなきゃならない時があるんです。出さなきゃならない理由があるんです。気分があるんです。阿呆と言われようが、たとえ負戦と分かっていても、ゴミになろうと分かっていても。
 巨大なガスタンクをバックに不適な薄笑いを浮かべるジャケット写真の中のオレ(片手に持ったカメラを自分に向けて撮影。撮影地は世田谷)。その視線はどこか虚ろで遠い。日に日にこれがオレの遺影のような気がしてなりません。「ネオン警察」の・・・と言うより、オレの陳腐な人生に於いて最初で最後のソロアルバム『空間の犯罪』は、2013年7月27日(土)発売の模様。売れようが売れまいが、どうなとなれ。糞。




★今夜のBGM★
世間様からは(コアなファンからも)あまり相手にされない日陰のアルバム。汲み取り便所の横に咲いてるドクダミの花のようなアルバム。とっちらかった、とりとめのない、そいう評価を下されたアルバムになぜか愛着を感じる体質だから、ダンボール・バットのアルバムもとりとめのない仕上がりになってしまうのかもしれない。ブロンディのクリス・スタインがプロデュースで、イギーとデビー・ハリーとのデュエットなんて話は持ち上がらなかったのか?薄っすらとこそばゆいエレクトロニクス類の隠し味ととりとめのない曲調はまさに日陰風情。やる気の無いジャケ同様、アルバム全体を覆う煮え切らないしょっぱさが逆に闘う男イギーのやり場の無い空虚感を助長。白昼夢の中で三途の河を渡る小船に揺られていたらこんなROCKが聴こえてきました。
 ♪「RUN LIKE A VILLAIN」('82)/ IGGY POP






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次回「ネオン警察」(AMIソロ)ライヴ情報


2013年7月26日(金)
八丁堀「七針」にて
「ネオン警察・レコ発~八丁堀に電気クラゲが出た!」
CD先行販売(サイン入り)・オマケご用意予定

PM19:00 OPEN / PM19:30 START
料金¥2000ポッキリ!(当日券のみ)
※ドリンク持ち込みOK
(店内でもビール¥300、ジュース¥200等販売しております)

出演:
ネオン警察(AMI + MARI
ゲスト:
蜂鳥あみ太=4号(+佐藤真也<PIANO>)、
こまどり社(SAX、舞い)
※ゲストとの共演コーナーあり


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次回「ダンボール・バット」ライヴ情報:
8月1日(木)東高円寺UFO-CLUBにて
雑誌「TRASH-UP!!」+ダンボール・バット共同企画第4弾
【ニューウェイヴ天下御免 VOL.4】
※出演者調整中
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▼ネオン警察1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM


▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』 ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード
▲2012年1月31日発売 ▲全11曲(約42分)収録
▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI
▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付
▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー)
▲ジャケット写真&デザイン:常盤響
▲ライナー:岡村詩野&湯浅学
▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田
▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷)
▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略>

▲収録曲
「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲

▼下記各オンラインショップにて販売中!
[AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]
※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。
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「イージー・リスニング、ハード・リスニング」
(LIVE@UFO-CLUB 2013年2月)



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「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」/ダンボール・バット

(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)



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「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」/ダンボール・バットfeat. イライザ・ロイヤル

(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)



▼DANBALL BAT最新PV▼
「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)

 

 

2013年6月4日火曜日

奴隷とパフュームと鈴木清順がリニアモーターカーで討論した夜。


 オレが昼間通っている奴隷農場(会社)が予想外の業務繁忙でテンテコマイになっておりまして、こちとらしがない派遣社員、そんなこたあ知ったこっちゃないって顔をずっときめこんでいたんですが、いよいよそういうわけにもいかなくなってきて、ここ最近では、一日の目標の業務量に到達するまで帰ってはならぬ、という、いわば暗黙のうちの強制残業、ほとんどパワハラ、半ば軟禁状態(オレはアウンサン・スーチー女史か!?)が続いております。「帰るな、とは言わないけれど」と言いながらも背中から銃口を突きつけられているような気分で、なんともやりきれないんであります。家帰ってから何もすることがないヒマ人ならいいですけどね、こちとら、会社出てからが本業、勝負ですからね、こう昼間の仕事が忙しくて時間、体力ともども消耗していたんじゃ本末転倒で、先日、オレのソロ「ネオン警察」のライヴへもおいでくださった常連のお客さんから頂いた差し入れの「すっぽんドリンク」(!)も焼け石に水で正直かなりヘタリ気味であります。
 そんな中でも、バンド用(ダンボール・バット)の新曲、ソロ用の新曲なぞを疲れた尻にムチ打って脂汗流しながら眠気で閉じそうになるまぶたを洗たくバサミで挟めて固定しながら制作中。新曲なぞ作っても一銭にもならないし、だいいち、それらの曲を収録する次のアルバムは一体いつ出せることやら!!・・・と、いつもながらドヨ~ンとした気分になってそれからボヤいてボヤいて出口の無いメビウスの輪状態に陥るのでした。
 先日完成したばかりのバンド用の曲、タイトルは「岬」(或いは「岬にて」)というんであります。中上健次センセイの初期の小説でそんなのあったなあ。まあ、でも中上さんの小説とは全く関係の無い歌詞なんですが、今回は割りとスラスラと歌詞が決まりました。1つ前にバンド用に作った「ダーク・スター」という曲なんかは今回とは逆で非常に作詞に手こずりまして、何回も書き直し、修正を繰り返し、未だ納得できぬ部分があるのですがキリがないのでこのへんで手を打とうかと思っている次第。敬愛する我が師の一人、かの御大レナード・コーエン翁も作詞作曲は全て自分で手掛けておるわけですが、それがかなりのマイペースぶりらしく、中には一つの詞を完成させるのに5年も10年も掛けたものまで存在するらしいのです。ひえぇ~っ!!しかし、それは“あの”レナード・コーエンだから許されるのであって、オレなどのスカポンタンが書く詞に5年も10年もの熟成期間が必要かと問われれば答えはノーであります。スラスラと書き上げられればそれに越したことはありません。ああだこうだと考えすぎると収集が付かなくなるのが常です。(ちなみに敬愛するかの昭和歌謡・作詞界の巨人、阿久悠センセイは一つの詞を書くのに2時間以内というハードルを自分に課していたとか・・・)。 
 さらに付け加えれば、オレの書く詞にストーリー性はほぼゼロ。言葉の断片と断片をつなぎ合わせ、一見意味が無さそうで実は何か意味(裏)があるんじゃないかという「思わせぶり」を演出する歌詞が多いのですが、実際のところほとんど意味はありません(笑)。リスナーが勝手に妄想して勝手に意味づけをして楽しんでくれているのであればオレの作詞は成功だし、嬉しいんであります(あん?なにまじめに語ってんだ、オレ)。
 ところで今回作った新曲「岬」(「岬にて」)の冒頭の部分に、「スーパー・コンピューター」だの「弾道ミサイル」なんて言葉が出てきまして、ついでに「リニア・モーターカー」なんて言葉を使おうとしたんですが、たまたま夕べYOU-TUBEで観た人気女性“テクノ・ポップ”・アイドルグループ「パフューム」の曲にズバリ「リニア・モーターカー」って曲があるってことを知って、やられた!!とつまらないことで地団駄を踏んでいたところです(笑)。別にいいじゃん、使われていたって。まあ、もうちょっと考えてみて他にイイ言葉が思いつかなかったら使います、リニア・モーターカー。
 いや、しかし、初めてちゃんと観ましたよ、パフュームのPV!イイ女じゃん!!(笑)って、まあ、それはひとまず置いておいて、こと日本じゃ「テクノ」と「テクノポップ」が混同されたまま使われていますからね(まあ、別にどっちがどっちでもいいんですが、本来は天と地ほども差がある二つの言葉・・・)、本当に謳い文句に偽り無く“テクノポップ”をやっているのだろうか?(テクノポップにゃちとうるさいぜ、オレは!)と、よく分からない理由と興味本位だけでPVを観たのですが、まあ、現代風な意匠は施されているものの一応テクノポップの体裁は保っているようであります。「リニア・モータカー」をほぼ連呼するだけの無意味で浅~い歌詞の作りもテクノポップ的なものを狙っているのでしょう。それにしても、広島での下積み時代のパフュームのプロデュースを担当していたのがパッパラー河合(ex爆風スランプ)と知ってビックリ。売れなかったでんすね(笑)。
 あれ?で、オレ何の話してたんだっけ?作詞の話か。まあ、オレの作詞の話なんか誰も興味ないと思いますが、やっぱり本を色々読むとですね、ボキャブラリーも増え、歌詞がスラスラ書けるようになりましたね、オレの場合。昔は読書とか大嫌いだったんですがね。割と読書をするようになった今も長編は苦手ですね。忍耐力がないんですかね。飽きっぽいんでしょう。ダラダラ長い話より、短くってグサっと来るのが好きです。だいたい登場人物3人以上になると覚えられないし(笑)、話の筋も長編だと最初のほうの話しを忘れちゃう。それに、飽きっぽいと言いましたが、たとえ長編でなくて短編であっても常に4,5冊をとっかえひっかえ読み進めるのがオレの読書法。現に今読んでいるのは、ガルシア・マルケス「ママ・グランデの葬儀」、永井荷風の「墨東綺譚」、車谷長吉の「世界一周恐怖航海記」、そしてこれに新しく加わったのが近所の古本屋で拾ったウイリアム・バロウズの「ワイルド・ボーイズ」、それとかの映画監督・鈴木清順の名エッセイ集とというムチャクチャな布陣(まあ、この布陣を見ていただければオレの“人となり”(?)の一端が伺えると言うもの)。いずれも短編集のようなものですが、中でも見っけ物もだったのはたまたま中野の図書館で立ち読みしてその饒舌な文体に胸ぐらつかまれ顔の横っつらを平手打ちされたような衝撃を受けた鈴木清順のエッセイ集。昔、三上寛のレコードで「このレコードを盗め」ってタイトルのベスト盤がありましたが、まさにそのまま本をかっぱらって図書館から逃げ帰りたい衝動を抑え、帰宅後速攻アマゾンに注文したのであります。

雨は細く、馴染み深い。極めて追想的で、雨が血を洗うとは、よくその性格を表している。雨はやくざの行為のあとに降る。雨が降るから殴り込みをかけるのではなく、殴り込んで気が付いてみると雨が降っていた。だから雨は如何に激しくても情緒が伴う。日本人の好みに合うという奴だ。
    ・・・「あめ」より(「鈴木清順エッセイ・コレクション」ちくま文庫・収録)


★今夜のBGM★
そんないいいか?パレシャブルグ。1回聴いてゴミ箱行きだったけど、オレ的には。パレシャブルグにいたホルガー・ヒラーがプロデュースしてるっていうんでよく引き合いに出されるのがこの変態的なアンサンブルを繰り出す4人組。唐突に入る32分音符ぐらいでブルブル言わせてるベースとか非常にキモチワルイ(ヴォーカルの髪型がステキだが)。短命に終ったのが実に勿体ないグレイトなバンドであります。XTCの入ったカセットの回転数がおかしくて塩水で洗ったら船酔いしました的ココロ。身の軽さと混迷度はクレイジーキャッツのスーダラ節にも通じる血統か。ホルガー・ヒラーのソロんなってからのサンプリングを駆使した2作品は大好きだが、このバンドのヴォーカルもバンド解体後ソロ作ではサンプラーを駆使した珍演芸を披露。
 ♪CHAOS/STUMP('88)



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次回「ネオン警察」(AMIソロ)ライヴ情報


2013年7月26日(金)
八丁堀「七針」にて
「ネオン警察・レコ発~八丁堀に電気クラゲが出た!」
CD先行販売(サイン入り)・オマケご用意予定

PM19:00 OPEN / PM19:30 START
料金¥2000ポッキリ!(当日券のみ)
※ドリンク持ち込みOK
(店内でもビール¥300、ジュース¥200等販売しております)

出演:
ネオン警察(AMI + MARI
ゲスト:
蜂鳥あみ太=4号(+佐藤真也<PIANO>)、
こまどり社(SAX、舞い)
※ゲストとの共演コーナーあり


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次回「ダンボール・バット」ライヴ情報:
8月1日(木)東高円寺UFO-CLUBにて
雑誌「TRASH-UP!!」+ダンボール・バット共同企画第4弾
【ニューウェイヴ天下御免 VOL.4】
※出演者調整中
DJ:屑山屑男(TRASH-UP!!編集長)

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▼ネオン警察1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト
http://danballbat.cside.com/


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▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM


▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』 ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード
▲2012年1月31日発売 ▲全11曲(約42分)収録
▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI
▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付
▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー)
▲ジャケット写真&デザイン:常盤響
▲ライナー:岡村詩野&湯浅学
▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田
▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷)
▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略>

▲収録曲
「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲

▼下記各オンラインショップにて販売中!
[AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]
※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。
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■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326

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▼DANBALL BAT最新ライヴ映像V▼


「イージー・リスニング、ハード・リスニング」
(LIVE@UFO-CLUB 2013年2月)



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 ▼DANBALL BAT最新PV▼
「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」/ダンボール・バット

(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)



▼DANBALL BAT最新PV▼
「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」/ダンボール・バットfeat. イライザ・ロイヤル

(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)



▼DANBALL BAT最新PV▼
「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)