2015年9月8日火曜日

ブレードランナー化した雨の新宿西口でソバをすすりながら「気分はサイバーパンク!」と唸り印税生活を目論んだ夜。

 
▲ライヴ情報詳細はブログの下です。




オレも本を出したいもんだ。というのも、ダンボール・バットのコーラス隊として、また、オレの裏のソロユニット「ネオン警察」のピアノ奏者としてお世話になっているマリさんがちょっと前に4冊目の著書を出版したらしいのだ。もっともマリという名ではなく「まりこふん」と言う名であるが、名前から察する通り(?)、「古墳」関連の著著で、その界隈ではけっこうな有名人なのだよ、カノジョは(古墳のCDまで出している)。すげぇなぁ。夢の印税生活じゃん!って言ったら印税なんて全然入らないよ、だって。全然ってことはないだろう。たとえ、それが1円だろうが10円だろうが自分の好きなテーマのことを書いてそれが本になって本屋に並んでカネが入ってくるわけだろう、考えただけでも羨ましすぎる。まあ、オレなんてせいぜい自分のこのブログの中で独りクダ巻いてウダウダ言ってるのが身の丈なんだろう。オレがブログ意外の場所に唯一文章をさらしているのが、「TRASH-UP!!」という雑誌。昔はサブカル臭ビシバシな雑誌だったがいつのまにかアイドルと漫画の雑誌に軽やかにイメチェンした。お陰ですっかり居る場所を失くしたが、「義味異死絵瑠多亜」(ギミーシェルターと読む・・・ひどい!)という気まぐれミニ・ロック・コラムをページの隅っこに連載中。ただし、ほんとに「ミニ」なので虫眼鏡持参で本屋で探してキボンヌ。不定期刊ですが。
 
 それにしても、雨ずっと降ってるね。まあいいよ、オレはだいたいが雨男だし、スカっと晴れてるのよりシトシト雨降りのほうが好き。雨降ってると気が落ち着く。オレの前世はカタツムリか菌類だよ、多分。
 こんな雨の日、平日の昼真っから新宿の西口あたりほっつき歩きながら、てっぺんのほうがモヤってて隠れて見えない超高層ビル群ね、あんなの見上げてるとほんとなんか「ブレード・ランナー」のワンシーンが重なってくるのよ。オレのマスト・シネマのひとつ。頭ん中でヴァンゲリスの例の名テーマ曲の16分音符によるシンセベースがデケデケデケと鳴り出す。あの映画の舞台はたしか核戦争後の近未来のロサンゼルスかなんかでしょ?一年中雨が降っているっていう。しかも、酸性雨が。ここ東京だって降ってる雨は確実にフクシマゲンパツの影響下による酸性雨に間違いないわけで、傘ささなきゃ1時間でハゲるね確実に。恐い恐い。映画が現実に、現実が映画に、なんだかもうわかんないね。 

 映画の原作本と言われているフィリップ・K・ディックの例の“電気羊”も読んだけどね、まあまあだったかな。ちょっとストーリーが荒っぽいけどね。いわゆるサイバー・パンク(赤面)!っていうんですか?!う~ん、フィリップKディックだったらウィリアム・ギブスンのほうが面白いよね。あの時代のSFなら。やっぱ「ニューロマンサー」は凄い。あれは画期的な本ですヨ。次々にテンポよく出てくるギブソンが考え出したであろう造語(合成語)の数々のトッポさにも痺れるけど、舞台に「チバ・シティ」だの(ダンボール・バットの新作「壊れたカセットはAOR」収録の「岬にて」に出てくる<チバ・シティ・ブルー>という歌詞は本書へのリスペクト及び引用)、オノ=センダイ社製ホサカ・サイバー・スペース・・・なんちゃらとかいうマシーンが出てきたり、他にも日本を連想させるような地名やら単語が出てくるのだが、そういう東洋趣味(?)というか遊び心がストーリーにキッチュな奥行きと滋味を持たせる働きをしていてギブスン独自の近未来感を演出するのに効果を上げている。そういうところにも、ギブスンの、頭の良さだけじゃなくってセンスの良さを感じるねぇ。そういえば、ブレードランナーでも漢字のネオンサインが点滅してたり微笑む芸者(?)の映像がビルの壁面に映し出されたりetc・・・ニューロマンサーを髣髴とさせるオリエンタルテイストみたいなのが画面の随所に出てくるけどアレは偶然だったのかな?
 映画の中の例の冒頭の有名なシーン。主役のハリソン・フォードが立ち食いそば屋に駆け込みメニューを注文するシーン。ハリソン・フォードが「4つで」と頼むとそば屋の親父(日本人)が「2つで充分ですよ!」というファンの間でも常に話題になる謎のやりとりのシーン。実は新宿西口にも旨い立ち食いソバ屋があってね、まさにまんまああいうシチュエーションなの。西口の線路沿いにある思い出横丁(通称:しょんべん横丁)ってヤミ市みたいな飲み屋街(終戦直後は実際にヤミ市だった)の中ほどにある掘っ立て小屋のようなそば屋(立ち食いって言ってもイスはあるけどネ)で、厨房(?)を囲んでのカウンター席が10席ぐらい。庇はあるけど壁がない。要は吹きっさらし。おでんの屋台に毛が生えたような造り。だから雨降ってるとすぐ背中越しに雨のピチャピチャ降ってる音がする。まさに映画のまんま。雨の音を背中で聴きながら、そばをすする。イキというか無頼な感じがね、しないでもない。オレはハリソン・フォード、いや、レプリカント・ハンターのデッカードだ。いや、「ブラック・レイン」の松田優作かもしれぬ。なんてことを、自家製の揚げたての巨大かきあげ(たまに胃もたれする!)と格闘しながら半熟タマゴを崩しながらそばをすするのだ(ここの麺(そば)自体も絶品!「立ち食い」とあなどるなかれ!本格的な自家製めんで、そば粉の味がしっかりする。一部では二・八そば(小麦とそば粉の割合。通常の立ち食いそば屋ではその逆の八・二と言われている)を使用しているのではないかとのウワサも・・・)しかも、近頃はガイコクジンの観光客がサラリーマンのおっちゃんと並んで何食わぬ顔で下手くそに割り箸をあやつりながら麺をすすっている光景に出くわす。だから、飛び交う言葉もインターナショナル。英語、中国語、韓国語、その他判断不能な言語。まさに人種のルツボ的シュールな光景。肩越しに雨。新宿西口のネコの小便とヤキトリやらなにやら得体の知れないものを焼く匂いとが白煙に燻され縄のれんの影からブレードランナー的世界がヒョイと表出する瞬間は悪くない。オレは、もう、このそば屋に四半世紀通っている。変わらぬ旨さ、100年後までも生き残ってほしい。100年後にゃほんとに、レプリカント(人造人間)が喰いに来るかもね。いや、100年後には人類はもう滅びてるか。そうあって欲しいね。地球のためにも。この連日の秋雨見てると「そろそろいいんじゃないか」って、気がしてくる。
 
 
久しぶりにそば喰ってからJRのガード下くぐって東口に出てディスクユニオンに立ち寄る。以前、雑誌TRASH-UP!!とウチの共同企画でやっていたシリーズ・ライヴに2度ほど出てくれた井出健介くんのCDリリースを知らせるチラシが目に留まった。見ればP-VINEレコード。ほほう。突段(突然段ボール)にせよ、カーネーションにせよ、オレの周りはP-VINEが多いな。かくいうダンボール・バットも遥か大昔にP-VINEにお世話になった。お世話になって1枚CD出して即効でクビ切られたっけな。オレはしつこい男だからね。一生引きずるよ(笑)。へぇ、ちゃんとしたカラーのチラシ作ってくれるんだね、今は。ウチらのときはチラシなんて作ってくれたっけなぁ?全然覚えていない。まあ、過ぎたことだよ。へぇ、井出くん、坂本慎太郎くんにも評価されてるのか(そんな書き込みをネットで見つけた)。そりゃ間違いないね。ダンボール・バットも評価してくれないかね、だれか。あがた(森魚)さんとかは?だってヴァージンVSみたいじゃん、ダンボールって。或いはS-KENさんとか。ちょっと芝居じみたところなんか初期のS-KENっぽくないですか?でもハードロック調の曲だの、10分超えのジャーマンサイケ調の曲なんてやらないよな、ヴァージンVSもS-KENも。じゃあ、慎太郎くんにCD送ってみればって?もっとも嫌われるタイプだろうね(笑)。


 ・・・ハイ。最後にライヴのお知らせ。ほんとうに全然オファーがないので、無理矢理10月に1本突っ込んだのだ。オープニングアクトは出るのだがほぼダンボール・バットだけ。ほぼ貸切ワンマン(笑)。大丈夫かね?お客さん来るかね?総武線JR「大久保」駅南口下車徒歩10秒という驚く立地にある小さなライヴ・バーで「ひかりのうま」というお店でやります。予約はございません。当日ふらりとお越しください。ステージも狭いのでコーラス隊は参加しませんが、ツバがかかるくらいの超至近距離でのライヴ・・・窒息GIG、どうかお楽しみに。15年前の曲、20年前の曲、再演予定。トークもちょっとだけ。いや、しゃべり苦手なんでほんの少しだけ。高倉健さんと同じで多くは語らず「背中で演技する」タイプなのでよろしくDEATH。さらに年の瀬に、オレのソロユニット「ネオン警察」のあり得ない豪華な顔ぶれでライヴ決まりました。場所は上記と同じ。いずれも詳細は追々。じゃあね。


 ▼ライヴ情報詳細はこのページの下のほうにあります。


追申:
2000年前後に録音したデモ音源とライヴ音源計14曲(71分)を収録したCD-R再発しました。注文受けてからの受注生産です。15年前のチープな音源ですのでそのへんはご理解ください。税込み1000円。送料はサービスしますが、振込み手数料はご負担ください。ご希望の方はご一報ください。




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ダンボール・バットのニューアルバム「壊れたカセットはAOR」、みなさんにはもう聴いていただけたのだろうか?お求めは下記の各サイト、店頭にてどうぞ。デイスクユニオンでは店頭・通販ともに特典が付く模様(右写真:缶バッヂとCD-R。なくなり次第終了)。アマゾンは送料タダタワーレコードも1500円以上はたしか送料タダ(店頭でお買い上げの方にはCD-R付きます)。また、名古屋市今池の中古CD店「ワイルドハニー」さんと、京都市の市役所近くの中古CD&古書店「100000tアローントコ」さんの店頭でも取り扱い開始しましたのでお近くの方は是非!また、京都「トランスポップ・ギャラリー」東京・中野の「タコシェ」ではCD及びオリジナルTシャツ販売中です。高円寺「円盤」にもCD入荷しました。JET SET RECORDHMV、他でも販売中!
※Tシャツご希望の方、通販しますよ。ご一報ください。




ニューアルバム情報!
「壊れたカセットはAOR」/ダンボール・バット
発売中!(2015.6.25発売)

全14曲(約1時間収録)/1500円+税/
見開き紙ジャケット/歌詞・ライナー付き
作詞作曲・録音・ミックス・プロデュース:AMI
ジャケ画:逆柱いみり
CD帯・推薦文:コモエスタ八重樫

解説:岡村詩野、湯浅学
寄せ書き:
小野瀬雅生(クレイジーケンバンド)、
大田譲(カーネーション)、ホッピー神山
ゲスト・ヴォーカル:
蒼衣スイミング、市場大介(美人画家)、
Miiss Donutfromアメリコ)<敬称略>




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★今夜のBGM★
たしか結成は70年代末期。今も現役スイス発の老舗エレポップ・デュオの83年のヒット曲。不条理的な安っぽいPVもよい。胡散臭くてちょっとバカっぽくて常に何か良からぬことを企んでる感が結成当初からのウリ。売れ線のフリして一筋縄でいかないのはやはり出身レーベルが、かの異能集団レジデンツと同じラルフ・レコードだったという血がそうさせるのか。スイスの「富豪」というウワサはウソらしい(笑)。




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▼今後のイヴェント予定▼

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【ダンボール・バット】ライヴ
10月27日(火)
『イギー・ポップは来なかった』
ダンボール・バットの無国籍ライヴとトークの夕べ
JR大久保駅前「ひかりのうま」
(南口から徒歩10秒!)

PM19:30 開場 PM20:00 開演

オープニングアクト:
インプロビゼーション獅子舞デュオ

¥1800+1d
※前売りはございません。当日ふらりとお越しください。




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【ネオン警察(リーダーAMIのソロユニット)】ライヴ
12月23日(水・祝)
『駅前喫茶・番外地』

西村哲也(fromグランドファーザーズ)×ネオン警察
ゲスト:大田譲(カーネーション)、熊谷太輔

ネオン警察:AMI(VO+SAX+SYN+CASIO-TONE)
                 with MARI(PIANO from BLACK&BLUE)

JR大久保駅前「ひかりのうま」
(南口から徒歩10秒!)

PM18:30 開場 PM19:00 開演

¥2000+1d
※前売りはございません。当日ふらりとお越しください。


ライヴのご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから。当日お昼まで受け付け!




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追伸:ダンボール・バットの告知・事務作業を手伝っていただける「ボランティア・スタッフ」募集中(ネット環境に慣れている方。)
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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
▼ディスクユニオン

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト

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