2010年1月22日金曜日

南回帰線。

オレの思考や気分を痛快なまでに大便・・・いや、代弁してくれる優れた小説に最近出逢った。
ヘンリー・ミラーの「南回帰線」(1939年発表)。
読書家の方々にはオナラが出るくらいおなじみの本らしいがオレが手にするのは今回が始めて。長編小説嫌いのオレもこの結構な厚さの文庫をむさぼるように読んでいる。
ここ最近オレの中には、「人生は短い。オレにはやらなくちゃならないことが山のようにある。ウンコをする時間もおしい」というオレと、「人生は短い。オレにはやらなくちゃならないことが山のようにある。が、しかし、ウンコぐらいのんびりする時間が欲しい」というオレの相反する二人のオレが常にいるのだが、そんな終わりの無い禅問答の答えのようなものがこの本の中に書かれているような気がしてならない。オレの愛読書でもある、かの屁っぷり作家、ブコウスキーの諸作でさえ遠く霞んでしまうような怪書である(ブコウスキーは多分ミラーの影響を受けているんだろう・・・と、この本を読んで強く感じたわけですが)。日々奴隷のように働いても僅かばかりの稼ぎじゃテメェーの生きるのがやっとで、エコ!エコ!と目の色変えて騒ぐバカを横目に二酸化炭素の排出量だとか氷が溶けちまって困ってる南極の白熊のことだとか正直考える余裕なんてないオレも、コンビニのレジで「袋要りますか?」と聞かれ「・・・あ、あ、いいです」なんて気まぐれで答えてみたりする小市民ぶりをたまに発揮したりなんかして、まあ、そんな耳のアカ程度の分別のある人間なら読んで共感を得られるのではないかと思うわけで・・・って、話がまとまらなくなってきたんで、今夜はこの辺で。


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