2011年5月24日火曜日

おまえの詩集に火を放て。

「いつ届く、孫正義の義援金100億円」~“発表から一ヵ月半が過ぎたのに1円も入金してなかった”・・・ウケましたコレ。ちょっと前に<週刊現代>の電車の中刷りにこんな見出しが躍っていたのを思い出しました。その後きちんと振り込まれたのかどうかはオレのROCKの師・内田裕也センセイのハレンチな珍騒動のニュースの影に隠れてオレの耳には届いておりませんが、孫正義だって人の子です。急に100億円が勿体なくなったとしても誰も攻められやしません。そう、「人間だもの」by相田みつを。世・露・死・苦。


さて、震災直後、TVで連日連夜サブリミナル効果を狙ったとしか言いようが無いくらい垂れ流されていた公共広告機構のCM。中でも「こだまでしょうか?」とナレーターが投げかける金子みすゞの詩を使ったCMが話題(?)になりました。それまで金子みすゞの詩はまともに読んだことがなかったので、あのCMで使われている詩が金子みすゞの詩だというのを知ったのはつい最近。それと言うのも、つい先日までウチの近所の商店街にある某有名雑貨チェーン店(高円寺店)の店頭に、他のどの商品をも押しのけて最前列にこれみよがしに「こだまでしょうか?」となぐり書きした手書きのポップと共に、かの詩が収録された詩集が山積みになっているのを見たからです。もちろん個人的に金子みすゞに対して何の怨みもありませんが、その無残に山積みになった詩集に、いや、詩集そのものにではなくその「光景」に、なぜかオレは薄ら寒いものを感じたわけです。その時オレのポケットにマッチの一本でもあったら、そして、それが罪に問われないというのなら、間違いなくその詩集の山に火を放っていたことでありましょう。なんとも商魂たくましいといいましょうか、あまりにも明け透けな便乗セールス。しかし、そんなあこぎな商売とて、つい乗せられて買い求める阿呆がいるから成り立つわけです。すぐ流行やら周りの時流に影響を受けてその物の深層も知らず(知ろうともせず)上っ面だけを撫でさすり、買い求めてから1ヵ月も経たぬうちに飽き、もう次の流行のものを追い求めるという、ただ単に世間の押し売りを右から右へ上から下へと鵜呑みにして垂れ流すだけで自分の体(精神)の中にはなにも残らず(残さず)何のポリシーもアイデンティティのかけらも持ち合わせていないまるでミドリムシかゾウリムシのような人種がこの世の中にどれだけ生息していることか!!しかし、そういうミドリムシやらゾウリムシな人々の行動力、購買力がひいては資本主義という巨大なシステムの歯車の一つ一つを回し続けてゆくための原動力になっているワケですから一概に「悪」とは言い切れないのでありましょう。悲しいかな、そういう人たちが一杯いてくれないとこの世は上手く回らないのであります。売る阿呆に買う阿呆。草葉の陰で憂いているのはきっと金子みすゞだけではないはずです。


ゴミのような気分の日(ほぼ1年365日!)。折れそうになるオレの心をある時は鼓舞し、ある時は慰めてくれる、そんな詩集がオレの本棚にもあります。その中の1冊、オレの心の師でもある孤高のシンガー、<NICK CAVE(ニック・ケイヴ)>の初期詩集『KING INK(キング・インク)』(山形浩生・訳)。そこに収録の「ハッピー・バースデー」という詩の抜粋を下に載せて今夜は店じまい。


 「ハッピー・バースデー」 (抜粋)

 すごくめでたい日
 みんな楽しいことだらけ
 アイスクリームにゼリー
 腹にパンチ。
 塀越しに吐きっこ

 ごらん、あの子の顔が輝く
 自転車だ!わあ、うれしい。
 大きな自転車!大うれしい。
 赤い自転車!赤うれしい。
 うわあ、うれしい。
 
 でも最高なのは 最高なのは
 すごい犬椅子 きれいな犬椅子
 それも十まで数えられる 十まで数えられる
 ワンワンワンワンワンワンワンワンワンワン。






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【ダンボール・バット~プチ情報】

●新ドラマーを迎えての半年振りのライヴ決定!!

2011年6月12日(日)
@
東高円寺UFO-CLUB
「不埒なゴールデンショー」
開場 18:30/開演19:00

競演:
エルナ・フェラガ~モ、BLACK VELVET LUCY、
未練タラタラズ、Black&Blue

当バンド「ダンボール・バット」の出演順は 5番目
(21時40分頃スタート予定)

前売 ¥1,800・当日 ¥2,300
(前売/当日共にドリンク代別途¥500要)
前売りのご予約はこちらから
※当日のPM12:00まで受付中!
①ご予約の際は、お名前と枚数を明記してください。
②追って確認のメールを差し上げます。
③当日受付にてお名前をお申し出いただき「前売り料金」にてご入場ください。
④予約をしたものの当日都合でご来場になれない場合、こちらへのご連絡は不要です。
その場合のチケット代・キャンセル料等は一切頂きませんのでご安心してお申し込みください。


▼UFO-CLUBへの道順
東京メトロ「丸の内線・東高円寺駅」下車徒歩3分。
青梅街道と環七との交差点角








●ダンボール・バットのニューアルバムの地獄のレコーディング続行中!本夏完成予定!乞うご期待!
●女子コーラス隊、ファン、出演依頼等、随時募集しております。
こちらからお気軽に!
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▼今夜のBGM
熱烈なエンケン・ファンってわけでは全然ないオレでありますが、「東京ワッショイ」('79)と「宇宙防衛軍」('80)の2枚のアルバムは別格です。その両アルバムにヴァージョン違いで収録されているのがこの曲。当時の貴重なTV出演時の映像を発見。それにしても平山三紀ってやっぱイイ女だったんですね。肩に手を回したりしてズルイぞエンケン!!
♪「哀愁の東京タワー」/遠藤賢司with平山三紀



2011年5月16日月曜日

テースト・オブ・カメ虫

(本日のタイトル・・・町田町蔵氏の著書のタイトルとは何の関係もございません。)

「関根勤」がいつから「ラビット関根」と名乗らなくなったのか?そんなどうでもいいこと考えながら朝からトイレで排便也。しかし、この排便に要する時間をどうにか短縮できぬものか。オレのような奴隷労働者にとっては自分が自由に使える時間は一日の内のほんのスズメの涙ほど。削れるムダな時間は極力削りたいもの。浮いた5秒10秒というわずかな時間も積もり積もれば馬鹿に出来ぬゆえ1分で排便完了すべく日々特訓中。とは言え、排便中も創作活動は怠らない。作詞中の歌詞の1語でも2語でもひねり出せぬものか。否、意地でもひねり出さなければならない、と。それが一介の表現者たる者に背負わされた十字架であり、奴隷として生きてゆくしか術を持たぬ者に背負わされた十字架なのであります。その十字架の重みが今日も朝からオレの両肩にズンとのしかかる。


さて、当バンド「ダンボール・バット」の新作CDの録音進捗状況ですが、「本夏完成予定!」などとテキトウなことを告知しておりますが早くも正直自信がなくなってきました(笑)。自分が歌うメイン・ヴォーカルのパート以外の録音はほぼ完了したものの、これまでに他のメンバーが弾いた(録音した)パートの文字通り重箱の隅をつつくかのような執拗なチェック&修正作業に没頭している今日この頃。これは、アルバムの完成度を少しでも高くしたいというオレの強い意気込みの表れであると同時に、オレの悪い病気でもあり、「徹底的にやらなければ気が済まない病」という神経系統のある種<欠陥>から来る「業病(ごうびょう)」の一種であります。第三者が聴いたらもう完成しているのかも知れないのにいつまでもいつまでもこねくり回している状況なのかもしれません。家を建てていて、もう屋根の上に瓦も載り、どうみても完成しているのに、前から2列目の右から2枚目の瓦がなんとなく5mm左にずれているみたいでそれがどーにも気になって気になってしようがないって言って地団駄を踏んでいる大工の棟梁のようなもか。客観的な判断力を欠いてしまっている今の状況下で、果たしてこれから録音する自分のヴォーカルに対してOKテイクを自ら下せるのだろうか?最終的なミキシングを含め、果たして本夏までに決着が着くのだろうか?それが目下の問題であります。


ところで、先日中古のアコーディオンを手に入れたことは前々回の日記に記したところであります。そのオンボロ、チューニングはだいたい合っているものの、正規の音に混じって豚の寝息のような・・・ブビビビという「異音」の混じる鍵盤が3箇所ほど(左手の伴奏ボタンにもその後1箇所発見)。まあそんな豚の寝息もバンドのライヴでの「飛び道具」的に使うぶんには許容範囲かと思えたものの、なんとなく気にもなり、素人がいじったところでどーにもならないことは百も承知の上、ペンチやドライバー持ち出し本体を3つに分解。生まれて初めて観るアコーディオン内部の原始的かつ巧妙な仕組みに関心しながらも、結局肝心の豚の寝息の原因は特定できず(恐らく部品の劣化だと思いますが)なんの解決にもならなかったわけです。が、ただ唯一の収穫と言えるのかどうか、本体の奥から体長1cmに満たないカラカラに干からびたカメ虫が無残な姿でポロッと出てきたのであります。あん?なにかの暗示?・・・と、その小さな昆虫のムクロに自分の行く末を見たような気がしてなんだかシャレにならない気持ちになり、そのカメ虫が何の因果でアコーディオンの中に迷い込み、何の因果でそこで息絶えなければならなかったのか?以前の持ち主が演奏するたどたどしいアコーディオンの音色(ねいろ)をどんな気持ちで聴きながら干からびていったのか、最早死んだカメ虫に問いただす術も無く、その亡骸をティッシュにくるんで野菜クズで一杯のゴミ箱にそっと葬ったのでありました。



▼今夜のBGM
干からびたカメ虫の内耳に響いていたのは(果たしてカメ虫に耳はあるのかは別として)ディートリッヒが歌うリリー・マルレーンだったかもしれない。なんて考えてみるのは罪?
♪リリー・マルレーン(独語ヴァージョン)/マレーネ・ディートリッヒ







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【ダンボール・バット~プチ情報】

●新ドラマーを迎えての半年振りのライヴ決定!!

2011年6月12日(日)
@東高円寺UFO-CLUB
「不埒なゴールデンショー」
開場 18:30/開演19:00
共演:
エルナ・フェラガ~モ、BLACK VELVET LUCY、
未練タラタラズ、Black&Blue

当バンド「ダンボール・バット」の出演順は 5番目
(21時40分頃スタート予定)

前売 ¥1,800・当日 ¥2,300
(前売/当日共にドリンク代別途¥500要)
前売りのご予約はこちらから
※当日のPM12:00まで受付中!
①ご予約の際は、お名前と枚数を明記してください。
②追って確認のメールを差し上げます。
③当日受付にてお名前をお申し出いただき「前売り料金」にてご入場ください。
④予約をしたものの当日都合でご来場になれない場合、こちらへのご連絡は不要です。
その場合のチケット代・キャンセル料等は一切頂きませんのでご安心してお申し込みください。


▼UFO-CLUBへの道順
東京メトロ「丸の内線・東高円寺駅」下車徒歩3分。
青梅街道と環七との交差点角











●ダンボール・バットのニューアルバムの地獄のレコーディング続行中!本夏完成予定!乞うご期待!

●ヴァイオリン・プレイヤー、女子コーラス隊、ファン、出演依頼等、随時募集しております。こちらからお気軽に!
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2011年5月10日火曜日

湿布(Ship) Of Fool ~ 阿呆船。



尻に火が着く夢で目が覚めました。じっとりと寝汗までかいて。それというのも、寝る直前にのぼせるくらい風呂に漬かり、その後すぐに尻に「湿布」を貼って寝たのでした。しかも「温感」湿布だったからたまりません。昼間通っている奴隷農場(=会社)での仕事は一日中ほぼPCの前に鎖でつながれて座りっぱなしの自由のきかないまるでブロイラーの如し。その苦役が終わり家に帰れば帰ったで今度は息つく間もなく連日連夜深夜までのレコーディングの編集作業が待っているわけですが、こちらはこちらであまり座り心地のよろしくない椅子に座っての根詰めた作業になるわけでして、クッションの2,3枚重ねたところであまり座り心地に変化みられず尻への負担は日々増大。最近では尻の周辺が慢性筋肉痛のような様相を呈しております。それにしてもです。尻に湿布貼って寝ている「ロッカー」なんてこの世にいるんでしょうか?プロレスラーやら力士ならいざ知らず、尻が筋肉痛のロッカーなんて世界中見渡したところで果たして存在するのでしょうか?(しかも理由が理由ですから!!)・・・ああ、情けないよオッカサン!!こんな体たらく、ルー・リードには見せられません。ジョー・ストラマーにも顔向けできません。ブライアン・ジョーンズが鼻で笑ってます。せめて尻に貼った湿布にマジックで「SEX&DRUG&ROCK’N ROLL」とか「FU●K!」の文字、もしくは「ピースマーク」でもなぐり書きしておけばロッカーとしてのメンツが少しは保たれるでしょうか?とにもかくにもこうしてオレは尻だけでなく肩やら首やらに日々湿布にまみれながら死んでゆくのでありましょう!!尻に火が着く夢で目が覚めた後、無我夢中で湿布を剥がしたものの寝汗もなかなか引かず寝付かれず気がつけばもう朝の4時過ぎ。そのうち、前の日に観たイタリア製マカロニ・ウェスタン「西部悪人伝」の安っぽいエレキ・ギターのテーマ曲がなぜか突然頭ん中でグルグル鳴りだして収拾つかず、その後なんとかウトウト浅い眠りに着いたもののあっと言う間に奴隷農場への出勤時刻。やり場の無い徒労感、怒り、鬱憤(うっぷん)、もろもろを目覚めの大便と一緒に便器に押し流し、フラフラのまんま、ブロイラーの出動です。

気がつけば、“トッチャン坊や顔”をした新しい上司(恐らく30代)が転属になってきました。腕まくりをし、さっそく朝礼の挨拶で「やる気」をアピール。その上で「1プラス1が3にも4にもなる実力を皆さんは持っている。しかし、やり方を間違えると1プラス1がマイナスになる可能性もあるわけです」と、今時の小学校の校長ですら言わないような薄ら寒さを超えて悪寒に見舞われそうな陳腐な挨拶でダメ押し。それにしてもそういう気の利いたセリフを一体どこで仕入れてくるのか?当然、最近流行りの『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』などというゴミ本とかをこっそりカバンの中に入れて持ち歩いている、そういう手合いでしょう。着任早々自らの底の浅さをオレに露呈してくれたのでありました。しかし、そんなトッチャン坊やも巨大企業の中にあっては一羽のブロイラーに過ぎないのでありました。本人はそれを分かっているのかいないのか?早々に自分をブロイラーと認識してしまっているオレのほうがまだヒトとしてホモサピエンスとして生物学上まっとうなのかもしれないと思ったのです。



追伸:
今日TVを観ていて初めて知りました。かの有名なお線香「青雲」のCMの歌が変わっていました。青雲と言えば子供の頃から、いや、太古の昔から青雲の歌=森田公一(トップ・ギャラン!!)と決っておりました。それが、突如どこの馬の骨ともわからない男性オペラ歌手による朗々とした歌声に差し替えられていたのです!!社長の真意は如何に?なんともけしからんことです。オレがもし青雲のヘヴィー・ユーザーだったとしたら金輪際青雲を買うことはないでしょう。森田公一フォーエヴァー!!



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【ダンボール・バット~プチ情報】
●ダンボール・バットのニューアルバムの地獄のレコーディング続行中!本夏完成予定!乞うご期待!


ライヴ決定!!
・・・と言ってもまだ先ですね!!でも、あっと言う間ですね!!きっと。 6月12日(日)@東京・東高円寺「UFO-CLUB ※詳細未定
ヴァイオリン・プレイヤー、女子コーラス隊、ファン、出演依頼等、随時募集しております。こちらからお気軽に!
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▼今夜のシネマ&BGM
たとえ全身湿布まみれになって皮膚呼吸さえ困難になろうとも最期までやり遂げなければならない。オレには「死ぬ気」が足りないのだ、とこの映画を観るたび奮起させられるのであります。「火力の雨降る街角/なぞの砂嵐にまかれて足とられ/ヤクザいらつく午後の地獄/ふざけた街にこそ家族がいる・・・」とまるで現代詩のような冒頭の歌詞が胸を打つ<泉谷しげる>が歌うエンディング・テーマで感極まれり。
映画「狂い咲きサンダーロード」(1980年・ 監督/石井 聰亙)ラストシーンより



2011年5月2日月曜日

蛇腹の荒野を行く。



マーティン・デニーと伊福部昭とガレージ・ロックと日活ロマンポルノが邂逅したような無国籍インスト小品♪「赤富士(AKA-FUJI)」。ウチのバンド、ダンボール・バットの只今レコーディング中のニューアルバムの冒頭を飾るナンバーであります。つい先ほどこの曲のオケが完成。これで、バンドで録音した曲全7曲中3曲のオケが完成。残る4曲も5月下旬までにはなんとか片をつけたいもんであります。実際のアルバムには、この他に完全に自分一人で録音した宅録音源の曲を3曲ほど追加収録予定。半年振りのライヴとなる次回6月12日(日)東高円寺UFO-CLUBでのステージを挟み、いよいよ残るメイン・ヴォーカルの収録です。現在「仮歌」で入っているものを本チャンの歌と差し替え、順調に行けば6月末には一応アルバムの原型「らしき」ものが姿を現すはずであります。が、そんな中、この2,3日、再びメインの機材が不調気味!!放射能の影響でしょうか?たまに突然「メルトダウン」を起こすので正に戦々恐々の中での作業です。クソ!!あと、2ヶ月でいいからなんとかもちこたえてくれ!!と、機材にハッパをかけるオレ。かく言うオレ自身、もうメルトダウン寸前です。

さて、かの3月11日の大地震以来ほぼ停止していたバンドのリハを先日再開。メンバー1人が欠席な上に士気も上がらず演奏ズタボロ中学生並みで、これじゃ、リハはリハでもリハビリのリハだな、と、笑うに笑えない有様。6月のライヴに間に合うんですか?!と、まるで他人事。若干の不安要因を抱えながらも、今度のライヴには何か新機軸が欲しいな、と考えていたオレは、ある武器、いや、楽器を「持つ」ことを決意。何でも飽きっぽいオレです。以前の日記に書いた、教則本まで買ってヨダレまみれでドレミの練習をしたトランペットは既に本棚の上の「オブジェ」と化しております。ひとまず、マイルス・デイヴィスには謝っておきました(また、いずれ吹く日が来ようというもの!)。で、今度は何を持つことにしたのかというと、唐突にも「アコーディオン」なんであります!!。あのどうにも場末の哀愁タップリの音色(ねいろ)が、ある曲のイントロを弾くにはピッタリのイメージなのです。当初は「ピアニカ」とも考えたのですが(持ち運びラクですからね)、ステージ上で自分がそれを持って「演奏している図」を想像した時、断然アコーディオンの方が「絵になる」な、という単純な理由からの選択でした。とは言え、肝心のブツ、新品だと一番安い入門機種でも5、6万円前後もしやがるわけです。どうせまた飽きちゃうんだし、とりあえず音さえ鳴れば安くて結構、中古で結構、ボロで結構。鍵盤付いてりゃ結構。重いのもイヤだから出きるだけ小ッさいの希望!ってことで、オレのように1000円以上のCD1枚買うにも躊躇するような万年貧民屈暮らしの下層ミュージシャンが頼るのは毎度毎度のヤフー・オークション。お世話になってます。で、この1週間ほど毎日オークションに並んでるアコーディオンを品定め。結局小型で最安値のモノをソフトケース付き3500円で落札。そのブツが無事昨日我が家へ届いた次第であります。YAMAHA製のグリーンのセルロイド張りボディであります。鍵盤は黒鍵入れて25鍵。伴奏用の左手のベースボタンは12個ポッキリ。オモチャにワキ毛とスネ毛が生えた程度の最少の仕様であります。外見はそうボロくもありませんがネジなどには錆もあり相当な年代ものには違いないようです。早速、バンドの音源に合わせて弾いてみる。初めて弾くアコーディオン。悪くない。チューニングはだいたい合っているみたいなので一安心。「レ」を弾くと虫でも巣喰っているのかたまに微かにゾモゾモと「異音」が(笑)。まあ、許容範囲。蛇腹を左右にフカフカ動かす。こんなデカイ音がするものなのか。出音の馬鹿デカさに驚く。こんなボロでもそこそこの音(専門家が聴いたらお話にならないような音なのでしょうが・・・)。これが40万も50万もするブツだったらどんなに痺れる音で鳴るのだろうか。子供用なのか肩掛けストラップが少々キツい(短い)。鏡の前に立ってポーズをつけて弾いてみる。葉巻なんかも咥えてみる。ニンマリしてみる。悪くない。ここはモンマルトルのカフェかフェリーニのサーカス小屋かはたまた浅草の演芸場か。ケーブルTVの映画チャンネルが朝からゴダールの「勝手にしやがれ」なんか流している。やっぱりつまんない映画だな、と思いTVを消す。また鏡を見る。ポーズを取る。蛇腹の伸び縮み。オレも伸び縮み。外はいい天気。エトセトラ、エトセトラ。とにもかくにも6月のステージで披露できることを!!。これからは、流しのアコーディオニストとして生きていきます、ボク。


夜、TVからは、オサマ・ビンラディン殺害のニュースに狂喜乱舞するアメリカ人たちの映像が。コーラ飲んでチキン喰ってゲップゲップ。そんな単純に浮かれていいんですか?キリスト教VSイスラム教。あんたらの神様って何なんですか?宗教無間地獄。異教徒達のララバイ。


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【ダンボール・バット~プチ情報】
●ダンボール・バットのニューアルバムの地獄のレコーディング続行中!本夏完成予定!乞うご期待!


ライヴ決定!!
・・・と言ってもまだ先ですね!!でも、あっと言う間ですね!!きっと。 6月12日(日)@東京・東高円寺「UFO-CLUB ※詳細未定
ヴァイオリン・プレイヤー、女子コーラス隊、ファン、出演依頼等、随時募集しております。こちらからお気軽に!
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▼今夜のBGM
ドイツ語の響きってやつはフランス語以上にアコーディオンの音色とよく絡む。気持ちのやり場のない夜はこんな曲でおもてなし。
♪Ganz Leicht/Element of Crime('94)