2011年6月20日月曜日

なんでも精神鑑定団。



『増える賞金、死体の山』('73)というとんでもないタイトルのマカロニ・ウェスタン(イタリア製西部劇)を朝っぱらからケーブルの洋画チャンネルで観てたところ。舞台は南北戦争時代のアメリカなのに、主役の賞金稼ぎ役の俳優はイタリア映画ですからもちろんバリバリのイタリア人で、しかもそいつはなぜかイスラム教を信仰していて、名前が「コーラン」(笑)で、コーランの中のアラーの教えの一説をいちいち決めゼリフで吐き捨て、カルト映画の金字塔かの「エル・トポ」('70)の主人公よろしく日傘を差してさっそうと白馬を乗り回し、実はその日傘の芯の部分が“仕込み銃”になっていて(名前も「GUNブレラ」ときたもんだ!)、それを敵目掛けてぶっ放すというイスラム教徒からクレームが来そうな狂ったイタリア人が作りそうなとんでもないC級映画でした(しかも、見た後に心に何も残らない!)。

さて、いつになったら完成するんだ阿呆!と、はげましのメールから一転、日に日にお叱りやら脅(おど)しのメールが増してきている今日このごろ。明けても暮れても完成しないウチのバンド「ダンボール・バット」のニュウ・アルバムの混迷極まるレコーディング。メンバーにですら「まだレコーディングやってんの?」と呆れ顔をされる始末!実は、先日のライヴ前日になんとかオケが無事完成したところであります(まだ仮ミックスの段階ですが)。特に今回膨大な時間を費やしてしまった修正・編集作業。それは、あたかも真っ暗闇の中で10メートル先の針の穴に生糸を通すかのような、あるいは逆立ちしたまま般若心経の経文を一字一句手本の文字と寸分たがわず写経しているような、集中力と忍耐力を要する困難極まりない作業の連続でした。それが連日連夜オレを苦しめ、精神的にも肉体的にも危険な状態に陥り山崎ハコの♪「呪い」を口ずさみながら地獄の淵をさ迷った日々もありましたがなんとかここまでたどりつきました。残るは自分が歌うメイン・ヴォーカルの録音でありますが、それに加え、今回、ゲスト・シンガーとして二人の知人を招きそれぞれ1曲ずつオレとデュエットという形でレコーディングに参加していただくというアイデアを実現すべく、そちらのほうの録音も近日中に行うことになりました。ちなみに、そのゲストとは、一人は、犬の着ぐるみを着て足踏みオルガンを弾きながら歌うパフォーマンスでおなじみのJON(ジョン)ちゃん。そして、もう一人は、もう10年以上も前、ほんの数回ではありますが、ダンボール・バットのステージにもダンサー(?)としてバニーガール姿(!)でゲスト参加していただき、その後「穴奴隷」(凄い名前!)、そして現在は「エコ・ダムド」(シャレた名前!)とトラッシュなパンク・バンドを渡り歩いてきたイライザ嬢であります。今回二人に参加していただく曲は、それぞれの曲が出来た時点で、二人の顔が頭に浮かんだくらいなので、今回参加を快諾してくれたことに非常に感謝しているところであります。録音が今から楽しみであります。

昨日の夕刊の見出しにデカデカと「菅異常~精神鑑定」という文字とともに薄気味悪い笑い顔を浮かべた菅直人総理大臣の写真が載っていました。みんな疲れてんだな!みんなおかしくなってんだな!みんなクスリやってんだな!みんな打ってんだな!オレはまだ打ってませんが、オレも今ここで気を抜けばあっと言う間に蟻地獄の底へと引きずり降ろされかねない危険な状況。CD発売までには、まだまだやることは山積。「AMI異常~精神鑑定」の文字がオレの心の中の新聞の見出しにチラつき出した今日この頃。しかし、セミが一生を終え、木という木からポタポタと地面に落ちてくる季節になる頃までにはなんとかCD発売のメドを付けたいもんです。本日も、これから、一人スタジオに機材を持ち込み本歌のレコーディングに挑んでまいります。歩みはのろくとも一歩一歩と完成に向かって近づいているのは間違いありません。それこそ、無限に広がる犀(さい)の河原に石を一つ積んでは念じ、また一つ積んでは念じる、といった終わりの無い気の遠くなるような儀式にも似ているわけですが・・・。



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【ダンボール・バット情報局】

次回ライヴ:2011年8月14日(日)
@東高円寺UFO-CLUBにて
※詳細未定

◆待望のニューアルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」地獄のレコーディング快調!
今夏完成予定。秋までにはなんとか発売予定!

◆ダンボール・バットでは、出演依頼、ファンの方、
サポート女性コーラス(経験者)等随時募集中。お問い合わせはこちらから

◆ダンボール・バット公式サイト
http://danballbat.cside.com/

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▼今夜のBGM▼
大昔、タワーレコード新宿店でダンボール・バットとしてインストア・ライヴをやった際、このレコードのジャケットをビリビリに破り捨ててポ-ル・マッカトニーを床に投げつけたのはオレです。だから、家にあるこのレコードにはジャケットがないんです。ポールがテクノポップやってるっていうんで渋々買った本盤。しかし収録曲の半分はビートルズを引きずった甘めのモッサイ曲でなんとも煮えきれていないとこがどっちつかず。この曲の中間部、ほんの一瞬ですがリズムだけになる部分がYMOの『BGM』収録の♪「CUE」を彷彿とさせたりしてドキっとしたものです。まあ、悪くないんじゃん、ポール。
♪フローズン・ジャップ/ポール・マッカートニー('80)


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