2013年1月6日日曜日

レールの途切れたジェットコースターが吹っ飛んだ先は地獄か天国か?


 オレは自分が一匹の豚の体に入り込んだ夢を見たが、容易にそこから出ることができず、全く汚ない沼の中をころげまわって毛を泥だらけにしていた。罪の報いだと?いや、オレの願うところさ、オレはもう人類に属していなかったんだ!<「ロートレアモン詩集」(渡辺広士・訳)より>

 去年の正月に近所の奥まった路地裏にある老婆が営む古書店(とは名ばかりのゴミ屋敷)で手に入れた聖書をペラペラめくっていたのですが、それに飽きると手じかにあった、織田作之助やら中上健次やら金子光晴の文庫などペラペラやりだし、それにも飽きると、国語辞書、英和辞典などの類まで引っ張り出しては上の空でページをめくり、そして、今、茶色く変色しシミの浮き出た古いロートレアモンの詩集などを広げていたところです。新年明けた早々気が滅入ってきました。ガキんちょの頃は意味も無く正月とは結構楽しい行事だったと記憶していますが、この歳になると不安と空虚が入り混じったなんともやるせない脱力感に見舞われます。ここ数年、新年を迎えるに当たって頭の中に去来するイメージ映像があります。それはジェットコースター(高所恐怖症のため普段は絶対乗りませんが!)に乗っていて、猛スピードで一番高い頂上まで急上昇してたどり着いた瞬間、まさにこれから真っ逆さまに急降下しようとするその瞬間、目の前を見ると、なんとレールがそこで途切れている・・・つまり全速力のままコースターの車体丸ごと地上数十メートルの空中に放り出される・・・そんな映像です。恐ろしいことです。恐らく今年一年、一体なにを目標になにを手がかりに何を拠り所にして生きてゆけばいいのか分からず漠然となるのでしょう。今年一年が無限の荒野のようにオレの目の前に無言の圧力とともにただただ広がっている恐怖。「面白いねえ、実に。オレの人生は。だって、道がないんだ。」と言ったのは我が師、岡本太郎先生。ここでの「道」は言うなればオレのイメージするところのジェットコースターの「レール」に相当するものでしょう。目の前のレールが無い事にいちいち恐怖おののいているオレとは真逆に、道が無いことを良しとし楽しめるその余裕にしてその器のデカさに改めて敬服せずにはいられません。片や貧民屈のあくまで“自称”ミュージシャン。片や世界が認める大芸術家。どう逆立ちしても比較の対象にすらなりませんが、この先生の偉大な言葉を書にしたためて床の間ならぬトイレの便器のフタにでも飾り毎朝の排便ごとに拝みたくなる衝動にかられる正月です。これから近所の100円ショップに筆と墨と半紙を買いに行ってまいります。合掌。
 
 初詣に訪れた靖国神社では本物の「白鳩」を見れたのに気を良くして今年はイイ事あるような予感がしたのも束の間、昨晩見た夢の中ではなぜかハトに襲われる有様。なにゆえか?初詣帰りの電車の中では右隣の二人連れがずっと紅白(NHKの)の話で盛り上がり、左隣のカップルは、今年は自分探しの旅がどーちゃらこーちゃらと話している。世の中の皆さん、けっこう“ちっちゃいな”と、思ったりしてちょっと安堵してみたりして。家に着き郵便受けを開ければわびしく年賀状が数枚。自分んちの子供の写真をあしらった幸せの押し売りのようなおなじみの年賀状・・・昔から苦手でした、アレ。まあ、オレは子供を持ったことがないからああいうセンスは全く分からないのですが、もし、自分にも子供がいたら親馬鹿って言うんですか?その手の年賀状作ってガシガシよそ様んちに送りつけていたのかもしれないなぁ、と、苦笑い。まあ、悪気はないんだから許してあげなはれ。年賀状おおきに。ええと、年末ジャンボの結果はまだ見てなかったな。6億も要らないからさ、3千万ぐらいでいいから当たってますように。アーメン。そして、明日からはまた強制収容所での牛馬の如くのクソ労働の日々が始まります。嗚呼、気が重い。ヒトは何故に働かなければならぬのか、教えてくだせい天にましますブコウスキー爺よ。

 え~、さしあたって今年の当面の目標ですか?そうですね、昨年末にピアノのMARIの協力もあり念願叶って初ライヴを決行したオレのソロユニット「ネオン警察」の音源をまとめてCDにすることでしょうか。すでにYOU-TUBEにUPしてある9曲は軽い手直しすればいつでも出せる状態。もともとは「デモ」として録音していたものなのですがそう悪くないのでこのまま出すことに。まあ、全部オレ一人で弾いてる音源ですから相当ヘロヘロな演奏ですが、そのヨレ具合も「味」かなと思いましてあえて録音のやり直しとかは一切やりません。で、その9曲にプラスして、この正月の間に作った珍妙なインスト小品を無理矢理ブチ込んでの全10曲、約40分程度の作品にまとめる予定です。さんざん悩んだアルバム・タイトル、そして、帯の文句もだいたい決りました。アルバム・タイトルは「ネオン警察の世界」(笑)。いや、世界って言ったってたいした世界もヘチマもありませんが、この手のタイトル結構憧れていたんです。個人的に敬愛する偉大なアーチストの過去のアルバムにも例えば「浅川マキの世界」だとか「三上寛の世界」だとか「ジャックスの世界」だのといったような前例がたくさんあります。せめてタイトルだけでもそれら偉大な先人たちに肩を並べようって寸法です。で、帯のほうはというと、こんな感じ・・・「荒ぶる心情をムーディーに吐露する、異色の弾き語りと多重録音によるハードな世界!!/結成25周年を突破した無国籍ロック・グループ<ダンボール・バット>のリーダー・AMIが問う「ネオン警察」名義による初のソロ・アルバム遂に登場!!」・・・いかがでしょうか?そして、ライナーはダンボール・バットのCDに引き続き日本が誇る音楽ライター・岡村詩野さんが書いてくださるということなのでお願いするつもりです。肝心のジャケですが、今回は自分でデザインしようかなと思っているのですが、フォトショップだのイラストレーターだのちんぷんかんぷんで手に負えないので知人のデザイナーさんに協力を仰ぐつもりです。去年1月に出したバンドのCD・・・ダンボール・バットの「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」は500枚プレスしておかげさまで既に残りも僅かになったのですが、ソロCDなんて売れねぇーだろうなぁ、300枚ぐらいにしておくか!!・・・と結構引け腰。昔作ったバンドのCDの在庫がいまだ家に山ほどあってそれの置き場にも困っているって言うのにこれ以上ゴミが増えてもね、っていうのもあるわけです。「ネオン警察の世界」は、遅くとも春ぐらいまでには出せればと思っている次第であります。

 正直、お先真っ暗で、全く「実り」のない音楽活動にもいい加減疲れましたし、ブログを書き綴る気力さえも萎えかけている今日この頃。さらに自分のケツにムチ打って(ムチで足りなきゃ竹刀、金属バットでも!)、レールの途切れたジェットコースターに乗ってどこまでぶっ飛ばせるかが見ものであり勝負どころでしょう。流されるな、流されるな、世の中に流されてはいけない。激しい流れに逆らって遡上するサケのような気迫がオレにも欲しい。腐臭放つ都会のドブ河を悶えながら四苦八苦しながら上流へ上流へと向かって泳いでゆきたい。いや、ゆかねばならぬ。この身滅ぶとも。

本年もよろしゅう頼みます。 南無。
引き続き、キーボード・プレイヤー、及び、心の友、飲み友達募集中。

■緊急募集中!
ダンボール・バットではサポート・キーボーディストを大募集中。お気軽にお問い合わせください。

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▼今夜のBGM▼
報告が遅くなりましたが、ブログでも触れた年末に開催した我がソロユニット「ネオン警察」の初ライヴのステージより1曲お届けいたします。ピアノはダンボール・バットのライヴでコーラス隊としても参加中のBLACK&BLUEのマリ嬢。しかしバックの店の雰囲気がヤバイですな。とても21世紀とは思えぬヤニ茶け具合。ジョージ・オーウェルの小説「1984」に出てくる骨董品屋の壁の色ももしかしてこんな色なのかもしれません。

 ♪「独逸人(ドイツ人)のように」/ネオン警察(LIVE / 2012.12.22)
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■次回ライヴ情報

「ダンボール・バット」新年第一弾ライヴは2013年2月20日(水)!!
東高円寺UFO-CLUBにて!!
雑誌「TRASH-UP!!」との共同企画イヴェント第2弾!!
【ニューウェイヴ天下御免 VOL.2】 ※詳細未定
DJ:屑山屑男(TRASH-UP編集長)

▼告知PV



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被災地支援コンピレーション・アルバム【PLAY FOR JAPAN 2012】参加のお知らせ・・・・
音楽配信サイトのOTOTOY企画制作による被災地支援コンピレーション・アルバム「PLAY FOR JAPAN 2012」のVOL.3にダンボール・バットも新譜から1曲参加させていただきました。3月11日よりダウンロードのみによる販売となります。売上金は日本赤十字社を通じて被災地へ寄付されます。詳しくは下記サイトを参照ください。ご協力おねがいします。
http://ototoy.jp/feature/index.php/2012031101

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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト
http://danballbat.cside.com/

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▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM


▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』 ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード
▲2012年1月31日発売 ▲全11曲(約42分)収録
▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI
▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付
▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー)
▲ジャケット写真&デザイン:常盤響
▲ライナー:岡村詩野&湯浅学
▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田
▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷)
▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略>

▲収録曲
「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲

▼下記各オンラインショップにて販売中!
[AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]
※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。
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■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326

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▼DANBALL BAT最新ライヴ映像V▼
「ファッション革命」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」収録曲・2012年2月16日レコ発イヴェント時の映像)


▼DANBALL BAT最新PV▼
「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)



▼DANBALL BAT最新PV▼
「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」/ダンボール・バットfeat. イライザ・ロイヤル(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)



▼DANBALL BAT最新PV▼
「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)

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