2013年8月6日火曜日

パブリックでイメージでリミテッドな夏がオレを犯罪へと駆り立てた夜。



 あんた気に喰わない!ってアケミ先生が言い放ってイントロが始まるのは名盤・暗黒大陸じゃがたらのアルバムですが、気に喰わないから客だってなんだって構わず敵に回す。フランス人相手にフリチンで金属バット振り回しながら時々ヨダレ垂らして日向ぼっこ薄笑い少々。血が吹き出るほどイラだってるハズなのに、シレ~っとした爽快感を伴いながら緊張と弛緩を繰り返し前人未到の彼岸を行ったり来たりしてみせるパブリック・イメージ・リミテッドのクールな名盤「パリ・ライヴ」('80)。それを奴隷農場(会社)の行き帰りのキンキンに冷房の効き過ぎた都営地下鉄の電車ん中で最近よく聴きながら“ニュー・ウェイヴ”の原風景とやらを一人探訪して悦に入っています。ライヴだっつうのに拍手も歓声も一切沸かない。シ~ンと水を打ったように・・・というか凍りついたように静まり返ったライヴ会場。そりゃそうだ。当時の客はみんな解散した「セックス・ピストルズ」を期待して来ているのに目の前で繰り広げられているのは似ても似つかぬロクにサビすら無い前衛ロックじゃ怒るにも怒れない。そんなステージと客席との間の意思の疎通が全く通わない敵対したようなピリピリとした空気感までをも記録したこの稀有なライヴアルバムは、ドッタンバッタンした演奏はもちろん、このどんよりとした海の底のような曲間を含めて楽しむものであります。「間」(無音)を含めて味わえとはまるでジョン・ケージかワビサビの世界じゃありませんか。枯山水かアンタらは?たまらなくなった客の誰かがステージのメンバーに向かって何かを叫ぶ(何て言ってるの?)。それに対してクールに一言「黙れ・・・(SHUT UP・・・)」と言い放つジョン・ライドン。世の中にも、キミたち(お客)にも、何も期待してねぇ-よ、ってな冷めた声色。さすがだね。イキだね。男だね。客とのこのたった数秒間のやり取りに何度失禁しそうになったことか!!宇宙とは、「はやぶさ」なんてくだらない映画なぞ観なくともPILの「パリ・ライヴ」を聴けばその曲間にそのレコードの音溝に広大に横たわっているものです!!・・・と、夏休みの自由研究で説く小学生が現れんことを祈ります。是非ご一聴を。

   さて、人はこんな気分(精神状態)の時、万引きしたり、シンナー吸ったり、下着盗んだり、水晶玉買ったり、全裸で商店街をうろついたり、線路に石を置いて列車を転倒させたくなるのでしょうか?もぬけの殻、セミの抜け殻のような放心状態。それでいて相も変らぬ強大な焦燥感に囚われています、ボク。この先どうしたらよいものかと。<残したものも 残ったものも 何もないはずさ 夏は終わった・・・>とシンミリ歌われるムーンライダーズの「くれない埠頭」が頭ん中を秋風のようにリフレイン。まだクソ夏はこれから本番だっつうのに。オレのソロユニット「ネオン警察」のレコ発も終わり、雑誌「トラッシュアップ!!」と我がダンボール・バットとの共同企画恒例ライヴ・イヴェント【ニューウェイヴ天下御免】も先週の木曜日に東高円寺のUFO-CLUBにてその第4回目が無事に終了(ギリギリ黒字でなにより!)。デカいイヴェントが立て続けにガッと来てガッと終わったもんだから張り詰めていた気が一気に弛緩。10月、11月と、とりあえずダンボール・バットのライヴの予定は入ったものの、今後のライヴを含め、これからまた単調な日々のルーチンワークが始まるのかと思うとちょっとした虚しさを覚えます。そして、このクソ暑さが虚しさを怒りへと変え、怒りがオレを犯罪へと駆り立てようとするのです。今ちょっとだけ誰かにポンっ!と背中を押されれば即「人の道」を外しそうな、そんな予感がします、ボク。こんな精神状態じゃ曲だって作れません。いや、こんな精神状態の時だからこそ凄い曲が出来たりもするのかもしれません、シド・バレットのような銀河の排泄物のような曲が。
 成功することなんてハナクソほどにも考えていなかったとは我が師、ブコウスキーの弁。そこがオレと師匠との器のデカさの違いなんでしょう。しかし、せめて「成功」とまでは言わなくとも、オレの書いた曲が、ライヴの評判が、もう少し世間の話題の片隅のそのまた片隅にでも上がってもいいんじゃなかろうか、と、常々悶々とした歯痒い思いをしています。真剣に曲を作れば作った分だけ、真剣にライヴをやったらやった分だけ、それが何かに繋がらないものだろうか、発展しないものだろうか、評価を得られないものだろうか?そんな歯痒さです。なんとも愚かな考えです。そんな歯クソがこんもり浮くほどの歯痒い思いをしている自称「アーチスト」な奴なんてこの東京にだけでもゴマンといるはずです。自分の才能なんてどんだけのもんなんだ?あん?それは「おごり」と言うもんですよ、キミ。煮ても焼いても喰えん、メシの種にもならん中途半端な才能なんて、タバコの空き箱でスカイツリーの精巧なミニチュア作ってヘラヘラ自慢してる近所のオッサン以下ですねん。阿呆め。
 あ、先週のUFO-CLUBのライヴですか?まあまあ良かったですよ。新曲も2曲投入。逆柱いみりセンセイも観にきてくれたし。病み上がりのその反動のせいか息切れしながらもヤケクソ気味の荒っぽいステージになりましたがおおむね好評を頂きました。その荒れたステージの模様は、ライヴ前日に古着屋で買った意味不明な刺繍文字が背中に入った緑色のボーリング・シャツを含め下記の今夜のBGMの動画でご確認ください。追伸)屑山編集長、嶋田さん、ししはらサン。毎回本当に感謝しております。次回、【ニューウェイヴ天下御免VOL.5】(11月19日)もよろしくおねがいします!!

  この夏を乗り切る自信がありません(毎年言ってるな!)。ネオン警察のCDは売れてるのか?売れてる気配、手ごたえは全く伝わってきません。まあ、そんなもんでしょう。世の中に期待しない、他人に期待しない。あれ?サザンって5人だった?誰か死んだ?それより、どーしてこんな奴が?って輩がノウノウとあちこちの大型の夏フェスに出ていますが、なんなんでしょう?カネの力?ツテ?まぐれ?あんな奴より凄いライヴ見せる自信あるんだけどな、ボク。
 オレのヒガミ節は終らない。

★今夜のBGM★
というわけで先日のイヴェント【ニューウェイヴ天下御免VOL4】より、ダンボール・バットの緊張感溢れる(?)ステージからオリジナルナンバー「君よルビコンの河をわたれ」をお届け。この曲を聴いた知人のシシハラ慎太郎氏いわく「CAN(カン)辺りを思わせますね、云々」と。いやいや恐れ多い、何をおっしゃいますか。NO-NEW YORKを昭和の場末臭でねじ伏せたロウ・ファンク・チューン。オレの初心者級のフリーキーなSAXは師、ジェイムズ・チャンスに勝手に捧げたものであります。生きろ!! ----------------------------------------------------------------------------------

次回「ダンボール・バット」ライヴ情報:

10月14日(月・祝)@渋谷「ラストワルツ」(旧「青い部屋」)
【東京電極VOL.14】 ※詳細確認中

11月19日(火)@東高円寺「UFO-CLUB」
雑誌「TRASH-UP!!」&ダンボール・バット共同企画
【ニューウェイヴ天下御免VOL.5】
※DJ:屑山屑男(編集長) ※出演者調整中


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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
http://www.amazon.co.jp/dp/B00DBEFLVK/
▼ディスクユニオン
ttp://diskunion.net/portal/ct/detail/IND12849

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))






◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト
http://danballbat.cside.com/


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▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM
▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』 ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード ▲2012年1月31日発売 ▲全11曲(約42分)収録 ▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI ▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付 ▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー) ▲ジャケット写真&デザイン:常盤響 ▲ライナー:岡村詩野&湯浅学 ▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田 ▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷) ▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略> ▲収録曲 「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲 ▼下記各オンラインショップにて販売中! [AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス] ※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。 ----------------------------------------------------------------------------------   ■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326 --------------------------------------------------------------------   ▼DANBALL BAT最新ライヴ映像V▼ 「イージー・リスニング、ハード・リスニング」 (LIVE@UFO-CLUB 2013年2月) ----------------------------------------------------------------------------------  ▼DANBALL BAT最新PV▼ 「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」/ダンボール・バット (アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より) ▼DANBALL BAT最新PV▼ 「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」/ダンボール・バットfeat. イライザ・ロイヤル (アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より) ▼DANBALL BAT最新PV▼ 「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)  
 

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