2013年8月17日土曜日

冷房もないくせにタイムマシーンで「ナイロン100%」に不時着した夜。

 ハービー・ハンコックの「ウォーター・メロンマン」聴きながら数年振りに喰うスイカのウマさよ・・・。なんて流暢なこと言ってる場合ではありません。この酷暑の中、相も変わらず冷房設備の無い我が家。冷房がなきゃ冷えたスイカだってあっというまにぬるくもなるってもんです。本夏の最高気温を記録したちょっと前の土曜日、どよ~んと空気の淀んだ部屋の中で本気で生死の境を行きつ戻りつしておりました。今年の夏はほんとヤバイです。死を身近に感じます。こと、密閉式のガッツリしたヘッドフォンなどを装着して日中に録音作業などやっていると気が触れそうになります。そのうち、聴こえないはずの音が聴こえて来たり、見えないものが見えて来るかもしれません。きっと、そんな過酷な状況下にこそ歴史を変えるような壮絶なサウンドが生まれるのかもしれません、オレの命と引き換えに!!・・・このブログが2週間以上更新されなかった時は死んだと思ってください。
 
 さて、前回のブログを更新した直後にウチのバンドのメンバーからサプライズなニュースがメールで届きました。7月末に出したオレのソロユニット、ネオン警察のアルバム【空間の犯罪】がCDショップ<ディスク・ユニオン>の週間インディーズ・チャートの6位に初登場したというのです。オレにしてみれば全く予想はしていなかったことなので寝耳に水でありました。さっそくディスク・ユニオンのHPに載っているチャートを確認。http://diskunion.net/jp/ct/chart/#indies10
 なるほど、確かに6位!!この時期たまたま他に強力な競合がいなかったのか、アベノミクス効果なのか、まぐれなのかは分かりません。でもまあ、6位なんだからスズメの涙ぐらいは売れてるってことでしょ?どうせなら景気良くTOP3ぐらいに食い込みたいね。まあ、どうせ次週にはチャート圏外に消え去る運命でしょうけど。
 それにしてもどんな人が買ってくれているのだろうか?あんなCD・・・。あんなって!!(笑)、売りつけておいてヒドイね、アンタ。ええと、是非、お買い求めになった方、感想、苦情、励ましのメッセージなどをお寄せください。
 とにかく6位でも何位でも結構ですけどね、1枚でも多く売って借金完済!!オレの願いはただそれ一点のみ。入魂の全10曲「ネオン警察/空間の犯罪」をどうか、夜露死苦!!
 
▼ディスクユニオン(特典CD-R付)http://diskunion.net/jp/ct/list/0/72352330
▼アマゾン(送料無料)
http://www.amazon.co.jp/dp/B00DBEFLVK/
 
 さて、ここ何日か、図書館で先日借りてきたある本を夢中になって読んでいます。かつて東京は渋谷にあった伝説のニューウェイヴ喫茶「ナイロン100パーセント」(1978開店~1986閉店)の伝記本、その名も「ナイロン100パーセント」(ばるぼら・著/アスペクト社)。当時を振り返って、関係者の証言を元にその実像に迫ろうって内容です(本書の登場人物:上野耕路/太田螢一/大槻ケンヂ/加藤賢崇/管野秀夫/岸野雄一/久保田慎吾/ケラ/小塚類子/サーシャ/サエキけんぞう/坂本みつわ/椎橋夏奈子/関川誠/高木完/地引雄一/戸川純/常盤響/中村直也/野々村文宏/林茂助/羽良多平吉/平沢進/Phew/ブラボー小松/巻上公一/増戸実/山口優/米原康正(五十音順))。それにしても、です。“自称”遅れてきた東京ロッカーズ、また、ヤニ茶けたニューウェイヴ魂を引きずったまま売れないバンドを半世紀も惰性で続けてきてしまったオレとしては、なぜ、自分があの時代のあの場所に立ち会えなかったのか!?と、読めば読むほど悔しさが増すばかりでこの感情をどこへ向けたらいいのかスロッビング・グリッスルのLPのジャケで尻拭きながら混乱中。タイムマシーンに乗って、人生やり直せるんなら、今すぐ、オレのこの無意味に伸びたモミアゲをバッサリとカミソリで剃り落とし血の滲んだテクノカット&カリ上げヘアで薄っすらお化粧&黒のタイトなスーツでキメてナイロン100パーセントへ乗り込みたい衝動に駆り立てられ中。そこにはヒカシューがいる!82/1がいる!戸川純がいる!
 1986年に閉店。で、オレが東京出てきたのが奇しくも1986年!!OH!!なんと運命の残酷なことよ!!クラスの周りの連中はせいぜいアルフィーだのオフコースだの洋楽といえばせいぜいカルチャークラブなんてぇのを聴いている中、ただ一人ニューオーダーだのエコー&ザ・バニーメンだののニューウェイヴ系のレコード聴いて「ビックリハウス」なんてコッソリ読んでヘラヘラしてたもんだからヘンジン扱いされてたクソ田舎のクソ高校生だったオレ(当然テクノカットにツンツンヘアで学校行ってた)。果たして当時ナイロンの存在自体知っていたのか知らなかったのかすでに記憶が定かではないが(「宝島」とか読むのも東京出てきて以降だしな)、もし知ってたら電車キセルしてでも渋谷を目指してたハズ。
 今の20代のコの中にも80年代の音楽やカルチャーに憧れてあの時代に立ち会えなかったことを悔しがる輩がオレの周りにもいるんですが、オレの悔しさとそのコらの悔しさとでは月とスッポン、土星とアリクイほどの差があるはずです、絶対。今の20代のコからすれば、黄金の80年代なんてもう30年以上前の話でしょう?そんだけのタイムラグがあれば「まあ、しゃーないなぁ。その頃ボクまだ生まれていなかったもんな~」と諦めもつくでしょうが、オレの場合「ほぼリアルタイム」ですからね。ケツかすってますからね。鼻毛とワキ毛ぐらいの差ですよ(意味不明)。ほぼリアルタイムなのに「その場」にいられなかった悔しさは半端じゃあないですよ。あの時代、もしオレの生活の場が東京だったら、そしてナイロンだのツバキハウス(!)だのに通っていたら、もうちょっと違う展開があったんじゃなかろうか、オレのションボリ音楽人生・・・と、全て「たら・れば」の仮定の話で全く説得力がありませんが、まあ、社交性ゼロだし、オレのようなダメな奴はどの時代、どの場所に行ってもダメなのかも、と、悔しさを悔しさのドロで塗り重ねシンセサイザーのADSRのツマミを歯で回しながらブライアン・イーノに成りきり自問自答中。NO-NEW YORK!!こうなったらニューウェイヴ喫茶作ろうじゃないのよ、高円寺に。賛同者求む!!店名は?ビニール?・・・ポリエステル?・・・ポリエチレン?・・・・発泡スチロール?・・・・アホらし。
 それにしても、あのゲルニカ(戸川純がいた)がスパークなどの影響下にあった(上野耕路氏のインタヴューより)とは天地がひっくり返るくらいの驚きです。本書の中にはスパークスだのロキシーミュージックなんてオレの大好きな名前が頻繁に登場するのですが、ニューウェイヴのルーツを辿ってゆけば自然とその辺りのグループに繋がるということなのでしょうね。分かります。凄く分かります。そういう意味では、ウチのバンド、ダンボール・バットもスパークス、ロキシーミュージック等の影響下にあるわけですが、周りを見回しても、今まで何百というバンドと対バンしてきましたが、それらのグループの影響を感じさせる、匂いのするバンドには一度たりとて出会ったためしがありません。寂しいことです。切ないことです。しかし仕方ないことです。この2013年に、スパークスだのロキシーミュージックだのの影響を公言してバンドやってるバカなんているわけないですよ、ことこの日本じゃ。こじゃれたポスト・ロック馬鹿みたいなのはいっぱいいますけど。
やっぱり、オレはこの時代に生きてちゃダメなんですよ。あの時代のあの場所に行かなければ!!タイムマシーン用意!!目標、1978年、渋谷・センター街!!ダンボール・バット、ナイロン100%でライヴ・デヴュー!!くぅ~っ、泣けるね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

追伸:
9月21日(土)の夜に高円寺「円盤」でオレのトークショー(?)やることになりました。ヘンなレコードかけます。ネオン警察のミニライヴもご用意。トークのお相手はおなじみ雑誌「トラッシュ・アップ!!」の屑山編集長!!詳細は下記。当日券のみ。おヒマな方は是非。

★【ダンボール・バットAMI presents 今夜は御意見無用】@高円寺「円盤」にて
19:30 Open 20:00 Start/ 22:00 CLOSED ¥1,500(1ドリンク付き)
出演:AMI(ダンボール・バット/ネオン警察)/屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)/MARI(ネオン警察・ピアノ担当)
結成26周年を誇る流浪の無国籍ROCKバンド「ダンボール・バット」のリーダーAMIと、日本のトラッシュ・カルチャーをリードする雑誌「TRASH-UP!!」編集長の屑山屑男の両盟友による、主に70年代~80年代にかけての闇に葬られたB級でニッチな裏レコード鑑賞と噛み合わぬトークで御意見無用の一夜を。また、7月にアルバムをリリースしたばかりのAMIの闇のソロユニット「ネオン警察」のミニライヴもご用意でさらに御意見無用!!

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★今夜のBGM★
ニック・メイスンって名前聞いてピンクフロイドのメンバーだよな、たしか。でも楽器何担当してたっけ?そんな程度の人でした、オレの中では。ところが81年発表のこのソロ作を最近知り仰天しました。JAZZには疎いオレでもカーラ・ブレイという名前ぐらいは知っておりますがそのブレイと周辺人脈が前面参加というかほとんど乗っ取られたようなニック・メイスン臭ゼロの怪作。スラップハッピーにも通じるか。



次回「ダンボール・バット」ライヴ情報:

10月14日(月・祝)@渋谷「ラストワルツ」(旧「青い部屋」)
【東京電極VOL.14】 ※詳細確認中


11月19日(火)@東高円寺「UFO-CLUB」
雑誌「TRASH-UP!!」&ダンボール・バット共同企画
【ニューウェイヴ天下御免VOL.5】
※DJ:屑山屑男(編集長) ※出演者調整中


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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
http://www.amazon.co.jp/dp/B00DBEFLVK/
▼ディスクユニオン
ttp://diskunion.net/portal/ct/detail/IND12849

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))






◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト
http://danballbat.cside.com/


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▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM

▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』
▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード ▲2012年1月31日発売▲全11曲(約42分)収録 ▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー) ▲ジャケット写真&デザイン:常盤響▲ライナー:岡村詩野&湯浅学 ▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷)
▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略>
▲収録曲 「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲 ▼下記各オンラインショップにて販売中! [AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス] ※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。
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 ■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326
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▼DANBALL BAT最新PV▼ 「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)
 
▼DANBALL BAT最新PV▼ 「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」/ダンボール・バットfeat. イライザ・ロイヤル(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)
 
▼DANBALL BAT最新PV▼ 「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)
 
 









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