2013年9月15日日曜日

「考えるな、感じろ」とブルース・リーに説教されストレスまみれの脳ミソを海に捨てた夜。


 タイフーンの吹いている朝
 近所の店へ行って
 あの黄色い外国製の鉛筆を買った
 扇のように軽い鉛筆だ
 あのやわらかい木
 けずった木屑を燃やすと
 バラモンのにおいがする
 門をとじて思うのだ
 明朝はもう秋だ

 この季節になると、必ず、西脇順三郎のこの「秋」という詩の一節が頭に浮かぶ。この詩を読むと自分の身体の周囲半径5メートルほどの空気がピンっと澄んでくるような気がする。そして、まさに今、タイフーン(台風)が関東地方目掛けて進軍中とTVの天気予報が伝えている。今夜から明日にかけてあたりがヤバイらしい。
 ところで、季節の中で一番好きなのは?と問われれば、まあ、今のこの秋に片足突っ込んだくらいの季節が好きだ、と答えるのだと思う。夏・冬は肉体的にきついし、春はあの偽善的な白々しさがオレの精神に拒否反応を起こす。とすれば残るのは秋しかない。まあ、春夏秋冬、それぞれに「風情」というものがあって、それはそれでけして嫌いではないのだが、それこそ山頭火や尾崎放哉が生きた時代や場所ならいざ知らず、現代のこのヘドロの掃き溜めのような人糞波打つ肥溜めのようなおぞましい大都会の中でセカセカと生活していると風情もクソもへったくれもない。風情などを感じる場所もなければ感じる精神の余裕も生まれない。とくにオレのように毎日その日その日生きるのがやっとの犬のような生活をしているニンゲンにとっては。
 それにしても秋という季節、なんでこう切なくなったりしんみりしてしまうのだろう。うーん。センチメンタル・フール、と、ブライアン・フェリーでなくとも唸ってしまいたくなる。ウツになるのもこの季節が多い気がする。とくにここ最近は、過多のストレスに悩まされ八方塞がりで、とうとう漢方薬に手を出す有様。まあ、西洋医学のワケの分からん抗ウツ剤やらアルコール中毒になるよりはまだましか(「突然段ボール」の蔦木さんも相当苦しんでおられるようで、お察し申します・・・)。
 自分のストレスの原因になっている要因はいくつか思い当たるのだが、オレの場合、わざわざ自ら進んでそれらの要因をストレスに「変換」して自分の体に取り込んでいるような気がしてならない。自分で自分のクビをしめているようなもんだ。同じレベルの壁や災難にぶち当たっても、屁とも思わないやつもいれば、オレのように自分から進んで壁に激突して行って心身ともどもクタクタになってる阿呆もいるわけで、一体なにが違うんだろうか?よく言えば繊細。悪く言えばただの馬鹿。このへんは産まれついての性格やら育った環境やら血筋やらいろいろ原因はあるのだろうから仕方がないといえば仕方がないのだろが、ほんと疲れる。そしてこのストレスってやつは溜まってくるとカラダに変調が起きてくるからさらに厄介なのだ。ウツウツたる気分に陥るのは序の口で、胃痛になる、下痢になる。さらに酷くなると、舌の付け根辺りからクビの周囲がこわばった感じが一日中。しまいにはふつうは無意識で飲み込んでハズの唾液が意識しないと飲み込めないという状態にまでなる。ここまで来ると結構つらい。家で一日ゴロゴロしていられる身分ならまだしも、働かなきゃあっというまに喰いっぱぐれる東京最下層貧民屈のオレなんぞは、たとえそんな最悪の状態でもケツにムチ打って奴隷農場(会社)へと向かわねばならない。そのつらさたるものや。もう、ぐうの音はおろかスカシっ屁の一つも出やしない。そんな時一発キメればカーッと効く特効薬があればと思うのは、シド・バレットや清水健太郎やバロウズだけはあるまい。
 こんなときせめて気軽にグチをこぼせるような友人がいれば、と思うことがしばしばある。そんな友人もいるにはいたが年を追うごとに一人また一人とオレの周囲から消えてゆき、そんな状況がさらにオレを追い込むのだ。いつのまにか音信不通になってしまったり、遠い田舎(実家)に引っ込んでしまったり、バンドやっていた連中もさっぱり足洗って結婚して子供作ってまっとうな社会人になって「向こう側」の世界に行ってしまったりと、実に寂しい限りだが、それが現実というもの。
 他人や社会と関わることを極度に嫌がり(面倒臭がり)、常に独り放浪し飲んだくれているのは、我が師・ブコウスキーの描く小説に出てくる主人公たち。彼らは、たしかに金が欲しいとか、オンナを抱きたいとか、酒が飲みたいなど人並みのことは言うが自分の置かれた状況(ほぼホームレスに近いような・・・)にグチをこぼすどころか全くと言っていいほど悲観していなところが凄い(逆に楽しんでいるフシさえある!)。こんな社会に対して諦めちゃっているのか、世間のバカさ加減や裏側のカラクリや偽善を見抜いてしまっているのか、みんな達観しちゃっているのだ(もちろん、それらはブコウスキー自身の波乱に満ちた人生経験や彼の人生哲学等々がそういう主人公を生み出しているのだが・・・)。それらの主人公たちとオレ自身を比べるとなんて尻の穴のちっちゃいことよ!なんとシミッタレてるんだろうかオレは!と、たびたび横っ面をぶん殴られ思い知らされる。虫以下のオレ。今は漢方薬とブコウスキーの諸作、たまのアルコールが生きる支え。地獄のような猛暑を乗り越えホットしたのも束の間。冬を目前にくたばるのオレ?!どうせなら冬虫夏草にでもなって行き倒れたい。
 あん?!ストレス?!そんなもん、他人や社会に対して「期待」したり、他人や社会と自分を比べたりすっから発生するんだろ?!。嫉妬したり凹まされたりetc。そんなこと、頭では分かっている、分かっているのだがなかなか簡単には割り切れない。そこが、救いの無いニンゲンの業(ごう)であり愚かさよなのよ。一番いいのは何も考えないことだって誰かが言ってたよ。「考えるな、感じろ!」とは、映画「燃えよドラゴン」の劇中で吐いたかのブルー・スリーの名言。考えるな。もう、脳ミソ取るしかないんでしょうか、ボク?

 さて、阿呆の話しはこのへんにして、いよいよ今週末の土曜日、9月21日に高円寺のCDショップ「円盤」でオレのトークショ―のようなものをやります。トークの相手をしてくれるのは雑誌「トラッシュ・アップ!!」の編集長の屑山さん。なぜか屑山さんとは音楽の趣味が奇跡的に重なる部分が多く、二人の共通項でもある、主に70年代から80年代にかけての闇に埋もれたニッチ(すき間)な裏名盤・迷盤をかけながら噛み合わぬトークをしようと思っております(詳細は下記の告知コーナーご覧下さい)。ジャンル的にはやはり、ニューウェイヴやらグラムロックやらモダンポップや歌謡曲あたりがメインになるのではと思います。さっきまで、当日かける予定のレコード選びをしていたのですが、普段からふつうに聴いている音楽の8割が一般の人から見ればスキ間のようなものばっかりなので、どれが世間的に闇に埋もれたレコードなのか判断が付かない有様(笑)。もちろん、ロキシーミュージックだのスパークスだの有名なのは一切かけませんが。そして、あらためてウチのレコード棚にあるコレクションの低さ(笑)に驚いたところです。千円以上金出して買ったレコードはほとんど見当たりません。世間から見捨てられ100円、300円で投売りされているゴミレコードの数々を救済してきました。ゴミの中にこそ宝あり。それがそれらのレコードから学んだオレの音楽哲学(?)です。いずれにせよ、なるべくみなさんに楽しんでいただけるレコードを持ってゆこうと思います。屑山さんもとっておきのコレクションを持ってきてくれるハズですので、実はオレも楽しみなのです。当日はPM7:30頃開場。イヴェント自体はPM8:00スタートで、途中オレの闇のソロユニット「ネオン警察」のミニライヴ(ピアノはおなじみBLACK&BLUEのMARIが担当)を挟み、PM10:00頃には終了の予定です。1ドリンク付1500円。予約なしの当日券のみですが、まあ、誰も来ないと思いますので余裕でご覧いただけると思います。JR高円寺駅下車・南口出て線路(高架)沿いの道を荻窪方面にまっすぐ「パル商店街」の入り口を横目に見ながら徒歩3分程度。焼鳥「大将」のちょい先左手2Fです。お待ちしております。

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★今夜のBGM★
アドレナリン分泌しておりますな。クサクサした気分の時にはうってつけ。能天気なアヴァン・チェンバー・ポップの名曲。チープなエレポップや胡散臭いグループを輩出したドイツの名門レーベル「アタタック」よりお届け。
♪デモクラティー/アンドレアス・ドーラウ('88)

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【お知らせ1】
ダンボール・バットでは女性キーボード奏者急募中(サポートOK)!
お気軽にお問い合わせください。
こちらから▼
http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P39590588

【お知らせ2】
9月21日(土)の夜に高円寺「円盤」でオレのトークショー(?)やることになりました。ヘンなレコードかけます。ネオン警察のミニライヴもご用意。トークのお相手はおなじみ雑誌「トラッシュ・アップ!!」の屑山編集長!!詳細は下記。当日券のみ。おヒマな方は是非。

★【ダンボール・バットAMI presents 今夜は御意見無用】
@高円寺「円盤」にて
19:30 Open 20:00 Start/ 22:00 CLOSED ¥1,500(1ドリンク付き)
出演:AMI(ダンボール・バット/ネオン警察)/屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)/MARI(ネオン警察・ピアノ担当)
結成26周年を誇る流浪の無国籍ROCKバンド「ダンボール・バット」のリーダーAMIと、日本のトラッシュ・カルチャーをリードする雑誌「TRASH-UP!!」編集長の屑山屑男の両盟友による、主に70年代~80年代にかけての闇に葬られたB級でニッチな裏レコード鑑賞と噛み合わぬトークで御意見無用の一夜を。また、7月にアルバムをリリースしたばかりのAMIの闇のソロユニット「ネオン警察」のミニライヴもご用意でさらに御意見無用!!


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次回「ダンボール・バット」ライヴ情報:

10月14日(月・祝)@渋谷「ラストワルツ」(旧「青い部屋」)
【東京電極VOL.14】 ※詳細確認中


11月19日(火)@東高円寺「UFO-CLUB」
雑誌「TRASH-UP!!」&ダンボール・バット共同企画
【ニューウェイヴ天下御免VOL.5】
※DJ:屑山屑男(編集長) ※出演者調整中


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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
http://www.amazon.co.jp/dp/B00DBEFLVK/
▼ディスクユニオン
ttp://diskunion.net/portal/ct/detail/IND12849

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))






◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト
http://danballbat.cside.com/


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▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM
▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』 ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード ▲2012年1月31日発売▲全11曲(約42分)収録 ▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー) ▲ジャケット写真&デザイン:常盤響▲ライナー:岡村詩野&湯浅学 ▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷) ▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略> ▲収録曲 「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲 ▼下記各オンラインショップにて販売中! [AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス] ※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。 ----------------------------------------------------------------------------------  ■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326 --------------------------------------------------------------------
▼DANBALL BAT最新PV▼ 「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)   ▼DANBALL BAT最新PV▼ 「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」/ダンボール・バットfeat. イライザ・ロイヤル(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)   ▼DANBALL BAT最新PV▼ 「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)  
 










  

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