2014年1月28日火曜日

「悔い」の樹海にそびえたつオリンポス山の頂でスティーヴ・アルビニとクラフトワークを痛唱した夜。


                                                               PHOTO by AMI

 最近、著名なミュージシャンの方々が相次いで亡くなっている。いずれの方も恐らく悔いのない素晴らしい音楽人生を歩まれたのではないかと思う。しかし、それは端から見ればの話であって、実際には人知れずの苦労も多々あっただろうし、まだまだやり残したこともあっただろう。しかし、オレなどの最下層の最末端の陽も当たらない裏の畑の肥溜めの底で浮き沈みしているようなゴミ・ミュージシャンから観れば実に悔いのない人生にしか見えない。どっぷり音楽に浸かりきった人生。陽の当たる人生。羨ましいし、はっきり言って妬ましい。「まだまだやり残したことが」・・・なんて、絶対言わせない。そんな事、オレに言わせれば贅沢な戯言ですよ。あなた方は充分やったではないか。
そんな偉大なミュージシャンたちと自分とを比較してとか、同じ土俵の上で語るとか、そんなおこがましいことをする気は毛頭ないが、オレなんて今死んだらほんと「悔い」だらけ。悔いと悔いが絡まりあって悔いの果てしない樹海が出来てその悔いの樹海のど真ん中にこれまた悔いが噴火して出来た悔いの形をした富士山が100個出来るくらい悔いだらけ。何一つ成し得ていないし達成していないオレのドブ色の音楽人生。ほんと、今死んだら誰彼かまわず呪って出るよ!!坂本慎太郎くんのところにも出てやろう、小山田圭吾くんのところにも出てやろう、いずれにせよ夜露死苦(迷惑なヤツ・・・)!!まあ、そういうこと言っている阿呆に限って醜態曝しながら長生きしたりするもんだ。こうなったらヨイヨイになってクソ小便垂れ流しながらマイク握ったままシド・ヴィシャスの気分で「マイ・ウェイ」歌ってるつもりが実は黒沢年男の「時には娼婦のように」をヘロヘロになって歌いながらステージの上で老衰で死んでやっから!!・・・などとうそぶき、水道の水の味しかしない薄い水割りをすすりながら、たった今我が家のターンテーブルの上でクルクル回っている、ムーンライダーズのアルバムの中では『青空百景』に次いでよく聴いた『アニマル・インデックス』(‘85)のA面ラスト、故・かしぶち哲郎氏が歌う「さなぎ」に目頭が熱くなるのを押さえきれない冬の夜は指の先まで冷たくって・・・。

さて、先日、ヤフオクで1500円ぽっちで落とした中古のキーボードが届いた。80年代に発売されたYAMAHAのポータ・サウンドというシリーズの、ミニ鍵盤49鍵仕様の、まあ、オモチャに脇毛が生えた程度のキーボード。なんでこんなものを買ったかというと、「完全なソロ活動」に向けての第一段階!!完全なソロって!?だからさ、今はメインの【ダンボール・バット】の他に、一応「ソロ」名義で【ネオン警察】ってやってるでしょう?でも、あれは正確に言えばライヴではオレ一人ではどーにもならなくって、ピアノを担当してもらってるMARIとのデュオって形になっている。まあ、それはそれで面白いし、この先も地味に続けていくとしても、ピアノを担当してもらっているMARI・・・「まりこふん」って呼んだほうがいいかな・・・も最近は趣味の「古墳」関係のイヴェントやら自分の音楽活動のほうで忙しいからね、そう頻繁にリハやライヴ頼むのも心苦しく、従来のデュオ形態での【ネオン警察】とは別に誰の手も借りずに本当に一人だけで何か出来ないものかとずっと考えていたわけ。で、唯一なんとか弾ける(「弾ける」と言えるレベルではないが)楽器がキーボードだったんで今回たまたま良さそうな小型の安物を見つけたんで買ってみたのだ。【ダンボール・バット】のような大所帯のバンドには無理な、どこででも、狭いスペースでも演奏が可能な「機動性」もソロ活動では活かしたいと常々思っていたのだが、ピアノが必要不可欠な【ネオン警察】のライヴ、ピアノ自体もともと設置してある店が限られてしまうので、その点どこででもライヴが出来るというわけにはいかなかったのだが、このキーボードならスピーカーも付いているし、電源さえ確保できれば、いや、電池さえあればどこでもOKよろしく。
オレにこのヒントをくれたのは、今度、3月1日に【ネオン警察】企画で高円寺のCDショップ「円盤」で2マンでのライヴ・イヴェントやるんだけど、その共演相手の「碧衣スイミング」ってコ。その「碧衣スイミング」と名乗るカノジョがまた凄いのだ。安っぽいキーボード・・・カノジョが使ってるのはカシオが作ってるこれまたオモチャのようなキーボードのカシオ・トーンってやつなんだけど、それをアバンギャルド(?)に弾き語るっていうスタイルで、それに刺戟を受けて、ちょっとオレも真似っこしてみようかなと思い立ち、向こうがカシオならこっちは「ヤマハ」にすっか、と、とくに考えたわけでもないが、とにかく衝動だけで買ったはいいけれど、さて次はどうしたらいいものか、またガラクタが1台増えてしまったわい、と、結局いまだ放置状態。このYAMAHA野郎、オモチャ風情のクセに、当時大流行したデジタル・シンセのパイオニア的存在「DX-7」の頭脳の100万分の一程度の回路が内蔵してあるとかいないとかで中途半端なシンセ機能が装備されていて、スライダーをいじるとスロッビング・グリッスルかキャバレーボルテールですか?ってなプチノイズのような金属音を吐いたりする珍機種だったりするのだ。まあ、それはさておき、結局、完全一人でやる度胸も技量もなく、そうだ、アイツならヒマだろう、と、勝手に決め付け(笑)、ダンボール・バットのベースのNEU!君巻き込んで彼のベースとオレの歌&キーボード編成でなにかできないかとか考え中。キーボードには超絶に安っぽいチャカポコ鳴るリズムBOXも内臓しているからそのリズム流しながらちょっとDUBっぽいベース重ねその上に無秩序かつ哀愁のキーボードとオレの歌を乗っけてエセ・スーサイド、エセ・ジャー・ウォーブルとか、或いは歌ナシのインスト物を途中挟んだりして、まあ、オレの嫌いな、スカしたいわゆる偽「ポスト・ロック」風なのもやったりしてさ、だから、ユニット名は「ポスト・ロック」とか「音響系」にしようかとか、まあ、妄想と股間は膨らむばかり。
それとは別に、その3月のイヴェントの時に、スペシャル・オープニングゲストとして呼んでいる謎のユニット「エーゲ海」の面々と、新ユニット「地中海」を結成しようかって話も出ていたりで、これはオレが単純に、「エーゲ海」を勘違いして「地中海」と告知してしまい「エーゲ海」のメンバーからクレームを頂戴したことに起因するのだが、併せて、「エーゲ海に捧ぐ」の池田満寿夫先生とエーゲ海を背に男女の睦言を歌った「魅せられて」のジュディオング女史に侘びを入れつつこの新ユニット「地中海」のコンセプトは、「オリンポスの山」とか「パルテノン神殿」とかそういったギリシヤや地中海沿岸ゆかりの名所や歴史を歌詞に折込み、ギリシャゆかりのシンセサイザー奏者ヴァンゲリス風の壮大なサウンドになぜか日本の土着の音頭・・・たとえば河内音頭などの血肉を注ぎ込んでみようという実験的なもの。まあ、無理は承知だが、やってみなければ分からない。
夕べから【ダンボール・バット】の最新ナンバー「壊れたカセットはAOR」の歌詞の直しに手間取っていたのだが歌詞の中にクラフトワークとデヴィッド・ボウイとイギー・ポップを登場させることでなんとか解決。いやあ、バンドにソロにと、いずれも出費するばかりでカネにもならないことばかりだが忙しくなってきた。悔いだらけのオレのドブ色の人生もまあ悪くないのかも、と、開き直ったりしてみたり。開き直らなきゃやってられないもんね。
あ、そうそう、ついでに、モノクロ写真のほうも順調にバンバン撮ってるよ。久々に、ギャラリー更新したんで覗いていってよ。(▼AMIの写真ギャラリー「印画都市」http://negative-city.blogspot.jp/)なかなか悪くないでしょう?どこぞの出版社の文庫とかの表紙にでも使ってくれねぇーかな?もち、東野圭吾センセイ大大歓迎ヨ、あたしゃ。





※今夜のBGMはライヴ情報の下です。



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次回「ネオン警察」(リーダー・AMIソロ)
ライヴ情報

唄とピアノによるシンプルな演奏の中にもアーバンな情念が渦巻く、ダンボール・バットのリーダー・AMIによる闇のソロユニット「ネオン警察」久々のライヴ!!
カシオトーンを凶器のように弾き語る「碧衣スイミング」との2マン!!
ゲストは、なぞの前衛デュオ「エーゲ海」!チケットは当日券のみです!

3月1日(土)
@高円寺「円盤」にて
http://enban.web.fc2.com/
PM7:00開場 PM7:30開演

AMI(ダンボール・バット)企画・・・
【夜、ネオン・スイミングの夜】

出演:
ネオン警察
(AMI:VO、SAX、テルミン/MARI:PIANO<from BLACK&BLUE>)
碧衣スイミング
(碧衣スイミング:VO、カシオトーン)


オープニングゲスト:
エーゲ海
(ししはら慎太郎+嶋田真由美<from TRASH-UP!!>)

料金:1500円(1d付き)※当日券のみ

お問い合わせは▼こちらのフォームから
http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P39590588


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★今夜のBGM
1ヶ月に一度は引っ張り出してきて大音響で必ず聴きたくなるビッグ・ブラックによるクラフトワークの名カヴァー7インチ・シングル盤。裏面のチープトリックのカヴァーといい、オリジナルのジャケットを忠実に(?)再現したパロディ・ジャケといい実に秀逸。ビックブラックと言えばかのニルヴァーナの2ndとかもプロデュースしている巨匠スティーヴ・アルビニが率いた凶暴なドラムマシーンが疾走する名JUNKトリオ。と、ビッグブラックを知らないヤングのために解説したりして。これレコード屋で見つけたら即買いよ。カート・コバーン好きのカノジョにプレゼントして「こんなもんいらない!」とビンタされてください。
THE MODEL / BIG BLACK('87)

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【お知らせ】
ダンボール・バットでは女性キーボード奏者急募中(サポートOK)!
お気軽にお問い合わせください。
こちらから▼
http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P39590588


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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
http://www.amazon.co.jp/dp/B00DBEFLVK/
▼ディスクユニオン
ttp://diskunion.net/portal/ct/detail/IND12849

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))






◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト
http://danballbat.cside.com/


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▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM
 
▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』  ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード ▲2012年1月31日発売▲全11曲(約42分)収録 ▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー) ▲ジャケット写真&デザイン:常盤響▲ライナー:岡村詩野&湯浅学 ▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷) ▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略> ▲収録曲 「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲 ▼下記各オンラインショップにて販売中! [AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス] ※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。 ----------------------------------------------------------------------------------   ■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326  --------------------------------------------------------------------
▼DANBALL BAT最新PV▼   「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)    ▼DANBALL BAT最新PV▼  「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」/ダンボール・バットfeat. イライザ・ロイヤル(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)    ▼DANBALL BAT最新PV▼ 「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)  
 
  

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