2014年6月16日月曜日

死に場所を求め樹海をさまよい東京ロッカーズみたいと誉められイイ気になって「五体投地」で聖地を目指した夜。


いったい人間は生まれてから死ぬまでにどんだけの生き物や植物を殺生して喰ってウンコとして排泄してゆくのか?貧しい昼飯、カップ麺のパッケージに表示してある「魚介エキス」だの「チキンエキス」だのの文字が目に入りそんなことをふと思った。罪深いのだ、人間は。魚介だの、チキンだの、時には他人のエキスを吸って生きて行くのだ。食べ終わったカップ麺のカップの底にわずかに残ったスープに対して深々と手を合わせいつになく深く頭を下げ「ごちそうさま」と口に出して言って一気に飲み干した梅雨の晴れ間の午後1時。頭丸めて「出家」でもしようかな。いや、最近じゃ、平気で肉喰うは酒飲むはのインチキ坊主もいっぱいいるっていうからな。俗にまみれているよ、みんな。それこそ、チベットの山奥の寺院にでも行かないとほんとうの「出家」とは言えないのかもしれないな。

とうとう、機械も人間も壊れた。この1週間、オレは、死に場所を探して死期の迫った老ネコのように樹海をさまよっていたのだ。オレの中に広がる真っ暗な樹海の森を!!レコーディングを続けるのか?やめるのか?オレはこのまま狂って死ぬのか?前回の発狂ブログの後、レコーディングに使っている石器時代の遺物のようなハードディスク・レコーダーがほんとうにヤバイ状態になってきたのだ。録音した音が出たり出なかったり。そして、理想の音を追い求めるあまり、連日連夜、不休不眠で鬼畜のような編集作業を続けてきたオレのほうも、根も精も尽き果ててまさに倒れる寸前にまで肉体的にも精神的にも追い込まれたのだ。なにやってんだ、オレ。このド阿呆め。
幸い、すでに録音したドラムや諸々の楽器、歌などのデータは保存してあったので、部屋の片隅で眠っていたもう一台のハードディスクレコーダーになんとかデータの移行はできた。こちらの機械は今の所サクサク動いているので当面は問題なさそうだが、しかし、こいつとて年代もの。いつ狂うか分からない。そもそも、中学生だってパソコンで作曲だ、録音だと当たり前にやる時代に、いくら自分の身体の一部のように使い慣れているからとは言え、いつまでもこんなポンコツにしがみついてるからこんな目に合うのだ。全自動洗濯機が当たり前の時代にわざわざ近所のドブ川に行って洗濯板でゴシゴシふんどし洗ってるようなもんだ。で、どうすんの?いかれたほうの機械を修理に出すのか(目玉が飛び出るくらいの修理費を請求される可能性もあり)、データを入れ直したほうの機械でこのままレコーディングを続けるのか、ダンボール・バットのライヴではコーラス嬢として、オレのソロユニット「ネオン警察」ではピアニストとして世話になってるMARI(まりこふん)には、そろそろいい加減「DTM」ソフトに切り替えれば?と、せっつかれ、彼女が使ってると言う“CUBASE”を勧められたり。いや、待て。そもそも、使う機械やシステムうんぬん以前に、どんなに時間をかけても自分が最低限納得がいく「音」に近づけないのなら、無理してCDを出す意味があるのか?ここでもうこんなクソなレコーディングなんか辞めたほうがいいんじゃないのか?それともそれ相応のカネ出してプロに録ってもらうか?しかし、プロが録ったからといって自分が妥協できる音に仕上がる保障はないのではないか?エンジニアと殴り合いのケンカになるのがオチではないのか?・・・etc。答えの無い自問自答を繰り返しながら、時にはバンドのメンバーに声を荒げながらやり場のない憤りにスタジオのマーシャルアンプをひっくりかえしてガソリンをぶちまけて火を放ってみたりして・・・



 さて、夕べは、おなじみ東高円寺のUFO-CLUBでダンボール・バットのライヴがあったのだが、暗礁に乗り上げたままのレコーディングのことがずっと頭の隅に引っ掛かったまんまで、オレはステージ中ずうっと「心ここにあらず」といった有様だった。申し訳ない。ライヴ後、メンバー達は「楽しかった」と言っていたが、オレだけがなにか別の宇宙空間で一人歌っているような、バンドの演奏が海鳴りのようにどこか遠い場所で鳴っているような、そんな疎外感のような虚無感に襲われていた。お客がガラガラだったせいもあるかもしれないし、キーボードが抜けてから再現困難という理由でずっと封印していた「シュトラウスは夜に殺せ」を数年振りにオレの拙いキーボードで再演したにもかかわらずミスってダメダメな結果に終ったせいもあるかもしれない(キーボードを弾きながら歌うことの難しさを痛感!!)。が、一番オレに重くのしかかっていたのはやはりレコーディングのことだった。唯一、帰り際に楽屋でボケーッとしていたら、他のバンドの年配(笑)のヴォーカルの人から、「ダンボール・バット最高!」「アレみたいだね・・・そう、S-KEN!!」って声をかけられたのが救いと言えば救いだったかもしれない。なんでも、そのヴォーカルのヒトはもうスグ還暦だとおっしゃっていた(そんな歳には見えなかったが)。“東京ロッカーズ”はリアルタイムで体験した、とも語っておられた。それにしても「S-KEN」とは!!勿体ないホメ言葉だが、今のダンボール・バットの世界観にしいて近いバンドを挙げるとするなら(もちろん、かなり無理矢理だけど・・・)初期の、「魔都」のころのS-KENなんじゃないかと密かに思っていたところなので、この指摘はなんとも嬉しかったのだ。かつては、あの「あがた森魚」が80年代にやっていたNW~テクノポップ系バンド「ヴァージンVS」にもちょっと近い匂いを感じた頃もあったが、いずれにせよ、こういう評価をいただくのは当たり前だが総じて年配のヒトから。もちろん、評価されるのはありがたいのだが、たまには10代、20代のピチピチのヤングにも評価されたいよねぇ(笑)。「何コレ!?」「こんなの聴いたことない!!」「新鮮!!」「超ウケる~!!」とかね。エヘヘヘ・・・。ということで、ダンボール・バットの今後の課題は、いかにヤングにこの前時代的で無国籍な世界をアピールできるか否かにかかっているんじゃなかろうか、って思うのは何もオスギとピーコだけではあるまい。

いけない。ついつい長くなってしまった。ブログなんて書いてる時間も余力もないのに。レコーディングに関しては、まあ、乗りかけた舟。ちょっとここで休みを入れつつ、なんとか完成に向け、それこそチベット仏教徒が聖地を目指し道に体を投げ出し這いつくばりながら一歩一歩わずかな前進を繰り返す地獄の荒行・・・「五体投地」のように歩を進めてゆく所存である。すでに、オレの体はアザだらけだが・・・。今後は、一部「DTM」を導入するかもしれない(ついに!?)。いや、DTMソフトを入れるにしても屁をするにしてもPCをまずなんとかせねばならぬのだ。とりあえず、PCのメモリの増設、OSの乗り換えを急ぐのが目下の急務だ。まったく、どれもこれもオンボロばかりなのだ、我が家の機材どもは!!
 
今日はたまの休日。今、部屋には夕べのライヴでもカバーした「CROME SITAR」が入っている我が師・浅川マキのアルバムがゆるりと流れている。このCDには原田芳雄が客演している。原田芳雄といえば、大昔、古本屋の片隅で見つけて200円で買ったLPレコードと同じものが先日ディスクユニオンで8000円(!)の値が付けられ壁に飾ってあって驚いた。いつのまにか手放してしまい、我が家には残念ながらもうそのLPはないのだが・・・。マキさんといえば、やはり、黒、闇、夜ってイメージだが、カンカン照りの気だるい午後に聴くのも悪くないと思う。




追伸:イヴェントいろいろ決まってます。まずは、来週6月27日(金)にJR高円寺駅そばのCDショップ「円盤」にて夜8時から、オレと雑誌「TRASH-UP!!」編集長の屑山さんとのおなじみのマニアックな音楽トーク&リスニング・イヴェント【今夜は御意見無用】があります。当日券のみ1ドリンク付1500円。オレのソロ「ネオン警察」のミニライヴコーナーもあります。その他の予定、詳細は下記をご覧下さい。



★追伸:旧ソ連製カメラ片手にオレが撮るモノクロームな写真ギャラリー『印画都市』更新しました。こちらから▼
http://negative-city.blogspot.jp/

★今夜のBGM★


「狩人だから」/ダンボール・バット(2012年)
高度成長期の素晴らしき遺構「阿佐ヶ谷住宅」(公団)がつい去年の暮れに解体されたの知って凄いショックを受けたのを今も忘れない。我が家の一つ隣り駅の近くに広がっていた。これは、2012年に出した、ダンボール・バットの前のアルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」に収録のナンバーなのだが、撮影場所は今はなき、かの阿佐ヶ谷住宅なのであった。冒頭に映るネコちゃんは今いずこ?元気かニャー。古いものは、時代遅れのものはなんでもかんでも片っ端からぶっ壊してゆく殺人的な破壊力、そして、その暴挙。有無を言わさぬ巨大な闇の力に「時代の流れ」だけでは片付けられない薄ら寒いものを感じるのはオレだけか?こん畜生め。



▼今後のイヴェント色々決まってます。

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「ダンボール・バット」ライヴ


お問い合わせ、ご予約は▼こちらのフォームから
http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P39590588


7月8日(火)
@渋谷ラストワルツ
雑誌「TRASH-UP!!」+ダンボール・バット共同企画イヴェント
【ニューウェイヴ天下御免VOL.7】
DJ:屑山屑男(TRASH-UP!!編集長)
ライヴ:こまどり社、ダンボール・バット、ほか
前売¥1500 当日¥1800 +各ドリンク代別途500円~
※詳細調整中


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「AMIと屑山屑男の音楽トークショー」
~今夜は御意見無用VOL.4~
6月27日(金)
@高円寺・CDショップ「円盤」(JR高円寺より徒歩2分)
出演:AMI、屑山屑男(TRASH-UP!!編集長)、まりこふん
※AMIのソロユニット「ネオン警察」のミニ・ライヴ・コーナーあり

主に70年代から80年代にかけての時代の闇に埋もれた名盤・迷盤(歌謡曲、B級ロック、ニューウェイヴ、サントラ、etc)を発掘、味わう、マニアックな音盤リスニング&トークイヴェント第4弾!!
PM7:30開場 PM8:00開演 PM10:00頃終演
料金:当日券のみ1500円(1ドリンク付)

お問い合わせは▼こちらのフォームから


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「ネオン警察」(AMIソロ)
7月21日(月・祝)神保町「試聴室2」
共演:一色進(ジャック達、シネマ)&大田譲(カーネーション)

ネオン警察:AMI(Vo、Sax、ノイズ)、まりこふん(ピアノ)

PM6:00開場 PM6:30開演 
前売予約 2500円(1drink スナック付)


ご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから


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【お知らせ】
ダンボール・バットでは女性キーボード奏者急募中(サポートOK)!
お気軽にお問い合わせください。
こちらから▼


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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
▼ディスクユニオン

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト


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▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM
 
▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』  ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード ▲2012年1月31日発売▲全11曲(約42分)収録 ▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー) ▲ジャケット写真&デザイン:常盤響▲ライナー:岡村詩野&湯浅学 ▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷) ▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略> ▲収録曲 「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲 ▼下記各オンラインショップにて販売中! [AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]  ※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。 ---------------------------------------------------------------------------------- ■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326    --------------------------------------------------------------------
▼DANBALL BAT最新PV▼  「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」/ダンボール・バット (アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)      ▼DANBALL BAT最新PV▼  「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」 /ダンボール・バットfeat. イライザ・ロイヤル (アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)      DANBALL BAT最新PV▼ 「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット (アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)  
 
  

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