2010年6月19日土曜日

NICOに再会した夜。

ジュディオングの歌じゃないですけどね、南側に向いてる家のベランダの窓を開け放ち、遠くに見える三軒茶屋のビル明かりなんかをボーっと見ながら心地よい夜風を感じながら、ニコ(NICO)の<NICO IN TOKYO>(86年に来日した時に収録されたライヴ盤)を聴いております。今日、中古のCDをたまたま見つけて懐かしさにかられ購入。昔、カセットテープで持ってたんですが紛失し、10年ぶりくらいで聴いたような気がします。ライヴなのになんともヒンヤリとした空気感・・・。ああ、これだ、これ!!そんなニコとの10年ぶりの静かな再会に人が酔ってる最中どこからともなく聞こえてきた突然の奇声に何事か!?その後もたびたび地の底から湧き上がるように聴こえてくる奇声にニコもオレも怒り心頭!!どうやら、近所の飲み屋にたむろしてる阿呆どもが一喜一憂する歓声がギャーギャーワーワーとウチの茶の間にまで侵入して来る模様!!そうか!クソ!今日はクソ・サッカーのクソ日本戦のクソ真っ最中クソか!!ほんと、クソを10杯おかわりしてもまだ足らない迷惑なヤツラ!!おとなしく自分ちでピったり雨戸締めて声が近所に漏れないようにかっぱえびせんでもつまみながら観戦してればいいものをわざわざ押し合いへし合い金払ってまで酒場に繰り出して飲めや歌えのドンチャン騒ぎ!!個人的にスポーツ嫌いってのもありますが、スポーツに限らず、こう、何かを集団で熱く応援するって根性がオレの趣味ぢゃないしそういう機能が生まれつきオレには備わっていないものですからああいう行動心理が信じられない社会不適応人間のボクです。だからオリンピックで勝とうが負けようが無関心だし、サッカーなんてもう蟻と蟻のケンカぐらいに興味ないです。あ、で思い出したわけですが、高校の時、ウチの高校の野球部が甲子園出るか出れないかの地方予選の決勝戦っていう大事な日も、クラスで応援行かなかったのオレだけでしたからね、どんだけ非国民な奴なんでしょう、ボク。あ、で、ニコです。このアルバムの中では、「60/40」って曲が一番のフェイヴァリットであります。歌詞はナニ歌ってんのか知りませんが(だいたい洋楽に関しては、詩の内容を知らないほうがいいことのほうが圧倒的!)、オレの勝手なイメージでは、この曲聴くと、朝焼けの、まだ、空が薄紫色の、そんな空をバックにした摩天楼群がそびえ立つニューヨークを上空から見下ろしてる図がいつもイントロ聴くと頭ん中に広がるのです。この際、八神順子の「パープル・タウン」にもそんな雰囲気を遥か子供の頃感じていたわけですが、「高度」ははるかにこちらのほうが数千メートル上空なわけです。話がそれました。ええ、他には、ヴェルヴェット・アンダー・グラウンド時代には自らが歌ってたロック史にも残る超有名曲「オール・トゥモローズ・パーティーズ」もこの盤の中で歌ってるんですが、ここでは伴奏無しの究極の「歌だけ」ヴァージョンなわけです。なんだかヴェルヴェットのアノ曲を歌ってるんではなくって、どっかの国の国歌を斉唱してるんじゃないかってな厳かな雰囲気が漂ってるわけでして、こりゃ、観てる客も鼻水すすったり屁をしたりする余裕はないなと、観てるほうも命がけで聴かんとまずいなってそういう雰囲気がCDを通しても伝わってきてビビリます。フランス国歌をレゲエにアレンジして歌ったもんだから国歌をコケにするとは何事かとコワオモテの右翼連中にライヴ会場に殴りこまれて、内心は小便漏らしそうになるほどビビりながらも何食わぬ顔で伴奏ナシで正調「ラ・マルセイエーズ」(フランス国歌)を右翼連中の前で歌い上げたっていうかのセルジュ・ゲンズブール先生の武勇伝を思い出したりもしました。ええと、どーやら、クソ・サッカーのクソ試合がクソ終わったようですクソ。すっかり表は静かになりました。太陽がまた明日も昇るように、勝ったのか負けたのか、ミミズの交尾ほどにオレにはどーでもいいこと。そして、本アルバムのラスト曲、ドアーズの「ジ・エンド」の重々しいカヴァーが“掃き清め”の塩のようにオレの耳に注がれてくるのです。静かな夜をありがとう。

▼まさか、このライヴ盤の映像が観られるとは!



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こちらも合わせてご覧ください→募集詳細



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