2010年11月5日金曜日

ジョナサン・リッチマンに再会した夜。

  

  アレックス・チルトンが好きなら多分好きだと思うけどなぁ・・・、と、昔、高円寺で中古レコード店を営んでいた知人から薦められたものの、当時は全くその良さが分からなかったジョナサン・リッチマン。しかし、この2,3日クソ仕事の行き帰りの電車ん中で中国製mp3プレイヤーに突っ込んだモダンラヴァーズ名義の1stと2ndをよく聴いています。というのも、先日のライヴの3日前にやったウチのバンド「ダンボール・バット」のニューアルバムのレコーディング初日のドラム録音の直後、前回の日記の最後でも少し触れましたがドラムが突然の脱退表明。それを、録音終了後のスタジオのロビーで唐突に打ち明けられたわけですが、そのロビーにずっと流れていたのがモダンラヴァーズ(ジョナサン・リッチマン)のベスト盤だったらしく、「辞めます」と切り出され、状況が状況でしたが、不覚にも後ろで小さく鳴ってる音楽のほうが気になり(笑)、早速、翌日近所のレンタル屋で3枚ほど借りてきたってわけです。こうして再度改めてじっくり耳を傾けてみたのですが、第一印象はやっぱり<あんまりピンと来ない>。わざとあんまりピンと来ないような音の作りや演奏をしているような悪意さえ感じるのですが、このすっとぼけた感じが支持されている部分なのかもしれません。オレもだんだん聴いているうちに、そう悪くないなと、思う瞬間あり。今回、ドラムの脱退と引き換えに再度聴くハメになったジョナサン・リッチマン。これはオレへの何かの暗示なのか?今後のバンドの行く末に何かヒントをもらったような気がしたアノ夜。

  さて、肝心のドラムのレコーディングの結果ですが、先日のライヴの冒頭でもヘロヘロんなって披露したオリエンタルな情緒溢れる(?)インスト小品を含め予定通りの計7曲を6時間かけて制限時間ギリギリでなんとか録音完了。6時間で7曲(セッティング、及び「音決め」に2時間掛かったので録音時間は正味約4時間)はドラムの肉体的にも相当ヘヴィーだったみたいですが、彼なりに最後の大仕事をやってバンドから旅立って行った、ってことろでしょう。ひとまず約3年間お疲れ様でございました。そして、ドラマーが遺品のように(死んでないって!)残していった7曲分のドラム音源のチェックをここ4,5日やっておりました。各曲、2から5テイクほど録音したのですが、その中からベスト・テイクを選んで、更に曲の頭からケツまでドラムの各パーツ毎のトラックの細部のチェックをし、余計な音を拾っていないか、プレイに不安定な部分はないかなど入念にチェック、一部編集・修正なども加えつつ磨きを掛け、ほぼ全曲のドラム・トラックのチェックが完了。サウンドに関しては前作の録音の時よりオレ好みの音に近く録れていたいたことはラッキーでした。特に録音の際、調整に手間取った「スネア・ドラム」のバスッと重心の低いサウンドは中々。PCも一切使わず10年以上前のチープなローテク機材を使った素人のレコーディングにしてはまずまずの出来なのではないでしょうか?トッド・ラングレンも許してくれると思います。それこそ、モダンラヴァーズの1stも手掛けているジョン・ケイル(exヴェルヴェット・アンダーグラウンド)が1979年頃にプロデュースを担当したものの、そのデヴュー・アルバム1枚でどこかに消えちゃった的イギリスのB級バンドのレコードで聴けそうなイイ味わいの音です。メジャーアーチストのCDから聴こえる完璧な音、リッチな音からはほど遠い場所で鳴っているような音ですが、これもまた一つのロック、かと。

次はベースの録音に入ります。




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