『ポリス』のドラムみたいだな、スネアの音が。オレの『ポリス』に対する勝手なイメージからそう思ったのは先日録り直したウチのバンド「ダンボール・バット」のニューアルバム用のドラムの音のことです。念のためさっきYOU-TUBEでポリスの音源を確認したら当然もっと「イイ音」してました。スティング御免なさい。さて、新ドラマーを起用しての今回の再レコーディング。結論から言うと録音し直して正解だったと言えるでしょう。ただ、あえて、難を一つだけ言えばスネアドラムの音が自分の欲していた音に録れなかったという点です。「バスッ」というヌケの悪い70年代ロックに在りがちな割と重たい音が好きなのですが、「コーン」というような良く言えば「タイト」、悪く言えば「軽い」音に録れてしまった点で・・・・・・これはもうプレイヤーの演奏云々ではなく100%録音技師としてのオレの力不足の責任ですが・・・・・・その「コーン」というタイトなスネアの音のイメージがなぜかオレの中で日記の冒頭のように「ポリス」を起草させたのです。スネアの音だけに関して言えば正直、前回録ったスネアの音の方が自分の理想に近いと言えるかもしれませんが、そうなるともう「趣味」の問題ですからね。世間一般において決して軽いスネアの音が悪(あく)ということでもないですし、もう録音しちゃったものは仕方が無い(笑)。ここはポジティヴに考えて、この軽さを活かして、つまり、男臭い熱いロック的なダイナミズムは望むべくもないのですが(元々そういう曲でもないですしね、ウチの曲は!)、いわゆるアナログチックなんだけどどこか人工的な、っていう1980年初頭のニュー・ウェイヴ・テイストな音の処理の方向で持っていけばこの軽いスネアの音もなんとか上手く楽曲に馴染むのではないかと思ったわけです。それに、スネアの音云々言う以前の問題として、ほぼ全ての曲において数十箇所近い修正を施しそれでも修正し切れずに途中でサジを投げた前回録音分のドラム・トラックと比較すれば、せいぜい数箇所の修正だけで使用に耐え得ること確実な今回のドラム・トラック。その後の編集~ミキシング作業をやる人間にとってはそれだけでも有難いことこの上ないないわけです。スネアの音を取るか、安定したプレイを取るかと言われれば今のオレは迷いなく後者を選びます。もう地獄は勘弁です。とにかく。あーだこーだ言っていつまでもこねくり回していても仕方ありません。もうCD作るのもいい加減飽きてきました(笑)。正直、辟易しています。たかが7曲のために何百時間かかってるんでしょうか?とにかく一刻も早くこの泥濘(ぬかるみ)から脱して先を急ぐのがオレの目下の命題でしょう。
◆今夜のシネマ
アニメの実写化ほど難しいものはないでしょう。ちょっと前には「宇宙戦艦ヤマト」、そして、近日「あしたのジョー」が・・・。原作のアニメに似せようとすればするほど痛いものがあります。先日、某国営放送のキャスターが「初」の実写化、と今度公開されるあしたのジョーを紹介していましたが、実は遥か昔にとっくに実写化されているのをお忘れにならぬようお願いします。原作にこれほど似ていないのも逆の「痛さ」がありますが、この場合「心地よい痛さ」としてオレは受け入れます。
<映画「あしたのジョー(実写版:1970年版)」より>
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